不安

阿房饅頭

不安

此の先に不安というものを私は持っている。

いつしかやってくる恐怖の何か。

それから逃げる為に、私は動き続ける。

逃げなければ、そいつはやってくる。

形状のし難いそいつ。


さて、私の中でそいつはいつも後ろにいて、絶望をせっついてくる。

私の中の衝動として、

そいつはいつもいつも私の後ろを

つけてきて、つけてきて、つけてきて、つけてきて、つけてきて、

ふと私は後ろを振り返る。


そいつは追いかけてくる。

私はそいつから逃げる為に走り続ける。


ああ、不安というそいつはいつもいつも後ろでにやりと笑いながら、

嘲笑しながら私を嬲ってくる。

しゃぶりつくすな。


淫靡なもののように私を誘惑してくる。

そいつは不安というものでありながら、私を誘惑してくることさえもある。

やめろ、追いかけてくるな。


だから、私は逃げ続ける。

それしか、人にできることはないのだ。

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不安 阿房饅頭 @ahomax

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