俺のことを気に入ってるっぽい後輩が押し付けてきたアプリの様子がおかしい

かめのまぶた

俺のことを気に入ってるっぽい後輩が押し付けてきたメッセージアプリの様子がおかしい

 三目崎みつめざきカホンはひとつ下の後輩で、俺が高2なのですなわちアイツは高1ということになる。


 後輩といっても別に部活が同じってわけじゃない。通常の学校生活において俺と三目崎の接点は基本的に皆無のはずなのだが、ここのところ俺は1日に1回は三目崎と顔を合わせている。


 なぜならそれは少なくとも1日に1回、三目崎が俺の顔を見に来るからで、その理由はおそらく、三目崎が俺のことを気に入っているからなのだろう。

 言っておくが、別にこれは自惚れではない。だってどう考えても気に入られてるし。ていうか三目崎本人もそう言ってるし。


 てなことを考えていたら、昼休みの教室に今日も今日とて三目崎がやってきたのだった。


「せんぱーい!!! お久しぶりです!!! ご無沙汰しております!!! ロングタイムノーシー!!!」


「初っ端からうるせえ……。ていうか昨日も会ったよな?」


「いやー!!! そんなこと言わないでくださいよ!!! わたしが先輩と離れ離れになっている間の1秒は約1年に相当するんですからね!!!」


「とんでもない時間経ってないか、それ……」


Hereヒア isイズ 比喩ヒユ! ですよ!!」


 三目崎はいつも通り、ドカドカと俺の近くの空いている椅子に座る。


 椅子の背を抱えるようにして座るものだから大きく股を開いて太ももを露出する形になるが、三目崎は特に気にする様子もない。

 くりくりした瞳と、綺麗な栗色の髪に調和した短めのヘアスタイル。その華奢な体躯には、オーバーサイズのカーディガンがよく似合っている。


「どうしたんですか、先輩。そんなにわたしを見つめちゃって! わたしの素晴らしさにうっとりしましたか!?」


「いや、騒がしさにびっくりした」


「もー、先輩ったら冗談キツいんだからあー!!!」


 そう言って三目崎は俺の肩をバシバシ叩く。


 こんなクソデカい声の後輩が遠慮なく教室に入ってきたら周囲のクラスメイト達も何事かとこちらに視線を遣る……はずなのだが、今では全員が慣れてしまい、生温かく無視を決め込んでくれているのだった。


 とはいえ、当然の帰結としてクラスでの俺のポジションは「ヤベー後輩を侍らせてるヤベー奴」というところに落ち着いてしまい、クラスメイト全員からなんか距離を置かれてる気がしないではないのだけれど、別に俺はクラスメイト達と距離を詰めたいわけではないので、それは別に良い。


 むしろ問題なのは、三目崎があまりに無理やり俺との距離を詰めようとしてくることだった。


「先輩! 突然ですがポッ〇ーゲームやりませんか!?」


「突然すぎるだろ。なんでだよ」


「いや、最終的にちゅーできますし」


「最終的にちゅーしたくないので却下」


「じゃあ先っぽだけ! 先っぽだけ咥えましょう!」


「昼間から何を言っているの!?」


 どうごねたところで俺がポッ〇ーゲームを行う気がないと判断したのか、三目崎は泣く泣くといった様子でポッ〇ーの箱をカーディガンのポケットに収納する。


「うう。これは個人的に午後の授業中に食べます……」


「怒られるぞ。むしろ怒られてほしいけど」


「シャーペンの代わりに持ってたらバレませんよ♪」


「シャーペン食べる奴はいないからバレるだろ」


「確かに……!!」


 三目崎はそう言いながら結局ポッ〇ーを開封して、バクバク食べ始める。自由すぎるだろ。


「ところで、先輩って友達いないんですか?」


 三目崎は嬉しそうに質問を繰り出す。


「いないけど?」


「あれ、想像してたより冷静ですね。もっと、不躾な質問をするな! とか言ってくるかと思ったんですが」


「別に不躾でもないだろ。友達がいない方がおかしいなんていう社会通念自体が間違ってるんだから、その質問は俺が友達と認識した他者が存在するかどうかという問いでしかない」


「じゃあ先輩って人のことを友達だと思えるほど人と深く関わり合うことができないんですか?」


「なんでより不躾にしようとするの!?」


 俺の言葉に、三目崎はひっひっひと不気味な笑いを漏らす。


「なんか先輩がわたし以外の人と話してるところって見たことないですもんね。いや、別にわたし以外の人と話さなくていいんですけどね!?」


「これは話しているというか、話させられているだけなのでは?」


「その両者に違いはありますか?」


「いや、それは……。どうなんだろ……」


 俺が言葉に詰まっている間に、三目崎は椅子をさらに俺の机の近くまで引きずってくる。


「でも先輩がわたしのことを『ただの友達』と認識していなくて良かったです」


「逆にどうやったら昼休みに押しかけてきて喋るだけ喋っていく奴をそう思えるんだよ」


「でも、それって冷静に考えたら友達っぽくありません? 昼休みに喋るだけ喋っていく『友達』なんていっぱいいますよ?」


「そこだけ取り出したらそうかもしれないけど、なんか違うだろ」


「じゃあ先輩にとってのわたしを一言で表すと、ズバリどうなるんですか?」


「……後輩?」


「もう、先輩ったらやらしいんだから……」


「頭ん中どうなってんだよ」


「秘密でーす」


 三目崎はポッ〇ーの2袋目を開けながら言う。食べるのが早い。


「まあ友達はどうでもいいとして、先輩は付き合ってる人はいるんでしたっけ?」


 ポッ〇ーを煙草みたいに口の端に咥え、三目崎はお馴染みの質問を繰り出す。


「いないよ」


「じゃあ付き合いましょう!」


「『じゃあ』じゃあないんだよ」


「どうしてですかー! こんなにかわいい後輩が付き合おうって言ってんだから良いじゃないですかー!!!」


「って言われてもなあ」


 確かに三目崎はかわいい。それは認めざるを得ない。

 でも、付き合うってなると違うような気がする。


「なんか、付き合うとかってよく分かんないんだよな。友達ってのもよく分かんないけど」


「さすが、コンテンツ大量消費社会の怪物こと先輩です。サブスクリプションモンスターです!!!」


「悪口がなんか複雑!」


 しかも地味にムカつく!


「ところで先輩、今日のオススメアプリのコーナーなんですが!」


「急に話が変わったな。しかもそんな恒例企画あったっけ!?」


 確かに今まで、自作のゲーム(俺を模したドット絵のキャラが横スクロールで動き、所々に配置された三目崎のキャラを通過しないと死ぬ)を無理やりダウンロードさせられたことはあったけど。


「じゃじゃーん! これです! その名も、『エクスアクシス・メッセージ』!」


 言いつつ、三目崎はスマホを俺の眼前に差し出す。

 画面には、おおよそ現代のソフトウェアとは思えないシンプルすぎるインターフェースに、”X-AXIS-MESSAGE”という文字が踊っている。


「なんとこれ、時を超えてメッセージが送れるアプリなんです!」


 三目崎はドヤ顔で言ってくるが、何を言っているのかは分からない。

 とはいえ、なんかお遊び的なアプリなのだろう。暇つぶしくらいにはなるかもしれないと、プレイストアを起動させるが――


「検索しても出てこないけど」


「そりゃそうです! こんなヤバいアプリ、レギュレーション違反に決まってますからね! こちらからどうぞ!」


 そう言って三目崎は、自身のスマホに表示させたQRコードを押し付けてくる。


「ヤバいって明言された野良アプリをインストールする気にはなれないのだが……」


「大丈夫! わたしを信じてください!」


 三目崎だから怖いのだが……。


 とはいえ、どういうふうに時を超えたになるのか、興味がないわけではない。安全かどうかは後でゆっくり判断するとして、とりあえず目の前のQRコードからURLだけは引っ張っておく。


「おっと先輩!!! もうすぐお昼休みも終わりですね!! 光陰矢の如しタイム・フライズとはよく言ったものです!! では、寂しがっている先輩を置いていくのは気が引けますが、わたしは自分の教室に戻っちゃいますね!! アプリ絶対インストールしてくださいね!!?? 約束ですからね!!?? ではでは、あでぃおーすちゃおーだすびだーにやー!」


 奔流のようにそう言うと、三目崎は走り去ってゆく。

 落ち着きの無さの権化みたいな三目崎がいなくなると、教室は一瞬で落ち着きを取り戻し、それはどこか静かすぎる気さえするのだった。


◇ ◇ ◇


 夕食後、ベッドに寝転がりながらスマホを弄る。


 これといって用事はないのでスマホなんか触ってないで勉強でもすればいいんだけど、スマホなんか触ってないで勉強できれば苦労しない。


 とはいえ、ホントにこのままSNSをぼうっと見て1日が終わるってのも味気ない。

 そう思ったとき、昼間に三目崎から教えられたアプリのことを思い出した。


 エクスアクシス・メッセージだっけ? せっかくなので調べてみようと、ブラウザアプリを立ち上げて検索する。

 しかし、それっぽい検索結果は出てこない。ホントにヤバいアプリなのでは……。


 だが、そうなるとなんだか無性に気になってしまう。良い子は真似しないでくださいってやつだが、三目崎もインストールしてたことだし、ウイルスとかは入ってないのだろう(奴はシステム系にめっぽう強いのだ)。


 逆に三目崎がインストールしているということはもっとヤバいものである可能性も否定できないけれど、思い切ってダウンロードしてみるか。


 QRコードの履歴からURLを呼び出すと、アプリ名と『インストールする』というボタンだけが表示された味気ないサイトに繋がる。

 そのボタンをタップして、適当に『はい』を押していくと、無事に(?)アプリがインストールされた。


 アプリを開くと、ユーザー名を入力するように求められる。名前を入れて完了ボタンを押すと、早速チュートリアルが始まった。曰く、


『このアプリは過去や未来の人とメッセージの交換ができるアプリです。会話できるユーザーはランダムです。表示されたユーザーとの会話を楽しみましょう』


 なるほど。過去とか未来とか言ってる点以外は、なんだかよくありそうなシステムだ。


 『はじめる』ボタンをタップするとユーザーが表示されたが、ランダムとか言ってひとりしか表示されない上、そのユーザー名は『カホンちゃん』である。


 なんど更新しても、ひとり。


 状況が飲み込めてきた俺は、カホンちゃんをタップしてメッセージを作成する。


<これ三目崎が作っただろ>


<<あ、先輩。バレました?>>


 速攻で返信が来る。怖え。


<<いや、間違えました。違います! 私は作ってません! というか先輩、さては未来の先輩ですね?>>


<<わたしたち、現在の時点ではまだこんなに仲良くありませんもんね。えへへ。>>


 しかもなんか、謎の小芝居が始まった。

 頭を抱えつつ、俺は三目崎の思惑を完全に理解する。


 俺は三目崎に連絡先を教えていない(常にあのテンションのメッセージが来ると思うと面倒くさいため)。そこで俺との通信手段を確立するために三目崎が考え出した策がこれなのだろう。


 時を超えてメッセージを送れるという面白ポイントを餌にアプリをインストールさせ、ふたりだけのクローズドな連絡方法を確立する。なるほど。まんまと罠に嵌められてしまったわけだ……。


 無視しようかとも思ったが、俺との連絡手段を得るためにアプリまで開発した三目崎の労力を思うと、さすがにガン無視は悪い気がしてくる。

 仕方ない。しばらく小芝居に付き合うとしよう。


<この三目崎はいつの三目崎なんだ?>


<<よくぞ訊いてくれました! わたしは入学したてのぴっちぴち、4月の三目崎カホンでございます!>>


<ちなみに日付は?>


<<26日です!>>


<曜日は?>


<<金曜日です!>>


<天気は?>


<<このあたりは晴れです!!>>


 おお、どこかでボロを出すかと思いきや、なかなかちゃんと過去の三目崎を演じているらしい。4月26日ということは、半年くらい前ということか。


<どうして過去の三目崎がこのアプリをインストールできてるんだ?>


<<そんなのこの時点でアプリをインストールしてたからに決まってるじゃないですか! やだなーもー>>


<そんなに前からあるのに俺と三目崎しかユーザーがいないのか……>


<<細かいことは置いといて、お話しましょう! なんと今日は、わたしと先輩が初めてエンカウントした日だったんです!>>


<そうだっけ?>


<<やっぱり覚えてません?>>


<正直、覚えてない>


<<うう……。>>


 申し訳ないが、本当に覚えていないのだ。

 なんか気付けば三目崎に気に入られていて、気付けば教室に押しかけられるのが当たり前になっていた。


 そんなことを考えている間にも、三目崎からは矢継ぎ早にメッセージが送られてくる。


<<わたしは今日、落ち込んでいたんです。仲良しだと思っていたクラスの子たちが、三目崎さんってマジでうるさいよねマジ卍で大草原と陰口を言っているのを陰ながら聞いてしまって>>


 三目崎も落ち込むことあるんだ、と打ち込もうとしたが、さすがに傷つけそうなのでやめておく。三目崎だって、陰でそんなことを言われていたら落ち込むだろう。


<<で、傷心のわたしは校舎裏のカブトムシの幼虫とかいそうな場所に行って胸の内を延々とひとり口に出していたわけですね。で、気付かなかったんですけど、そこの影に先輩が寝ていたわけです。>>


 確かに、その場所はたまに俺が昼寝に使うところだ。最近はなぜか行っていないけれど。


<<で、起きた先輩が「うるせー!!」って私に言ってきて、すぐに寝てしまって。それがわたしと先輩の運命の出会いだったんですよね>>


 すぐにまた次のメッセージが来るのかと思いきや、三目崎の言葉はそこで途切れる。アイツは今、何を考えているのだろうか。


<なんか感動的な話みたいに言ってるけど、俺はうるせーって言っただけなんじゃないのか?>


 俺がそう送ると、すぐに返信が返ってくる。


<<それが、嬉しかったんです。わたしは自分がうるさいのは分かってるんです。でも、静かにできないんです。明らかにうるさい私に、うるせーって言ってくれる人がいることが、あのときは凄く嬉しかったんです。>>


<あのときはって、えらく昔のことみたいな言いぶりだな>


<<先輩のいじわる! ☆今日は☆凄く嬉しかったんです!>>

<<あと、顔もめっちゃ好みでしたし。>>


<身も蓋もねえ!!>


<<だから先輩、ありがとうございました。それと、これからもよろしくお願いします。>>


 なんだか突然にしおらしいメッセージが来て、どう返したものか分からない。


<まあ、よろしく。>


 それだけを返すと、三目崎からは何やら嬉しそうなのだか眠そうなのだか分からない絵文字か送られてきたのだった。


 そこでやりとりは途切れた。まあ悪くない頃合いだろう。

 急に静かになったみたいな部屋で、天井を見上げる。


 三目崎は俺と会えない間、1秒が1年みたいな気がするって言っていたっけ。

 だったら半年前からのメッセージなんて、1千万年以上前からのメッセージだ。

 肉眼でも捉えられないような、遠い銀河の瞬き。


 でも、いまここにいない三目崎と文字で会話するのも、そんな瞬きを目に映そうとするような途方もないことに思えて。


 俺は天井に手を伸ばす。


 そのとき、スマホがぶるっと振動した。

 何事かと思って画面を見ると、エクスアクシス・メッセージを通して、またもや三目崎からメッセージが来ていた。いや、さっきのが完全にやめどきだっただろと思いつつ、内容を確認する。


<<先輩、講義終わりました? ほんと、2限あるのに5限取るとかよくやりますよね>>

<<今日はカレーでいいですか? 材料買ってきてくれますか? ていうか作ってもらっていいですか? わたしカレー食べたいんで>>


 なんか先ほどのテンションからは打って変わった頓珍漢な文字列が表示されている。


<それは未来の設定か?>


<<???>>


 俺が返信を打つと、疑問符が送られてきて、しばらく間が空く。


<<ああー、これかー。あのとき先輩が言ってたの。全然どういう原理か分かんないですね。量子コンピュータに拾ってもらえるようなAIを組み込んだ気はするけど、あくまでお遊びでしたし。>>

<<まあいいや。先輩、愛してますよ♪>>


 それだけ言い残すと、三目崎はオフラインに移行したようだった。

 よく分からないが、まあいい。

 俺はスマホを充電ケーブルに繋ぐと、そこらへんにあった参考書を手にしたのだった。


◇ ◇ ◇


「あっ、ど、ども。先輩。こんにちはっす」


 翌日、教室にやってきた三目崎は謎に照れていた。愛してると言ったことを恥ずかしがっているのだろうか。

 どうしたのか尋ねると、三目崎は頭を掻く。


「いやなんか、一目惚れの瞬間のことを克明にお伝えしてしまって恥ずかしいなあと思って……。まあそれが目的だったんですけど……」


「そっちかよ。しかも過去からのメッセージっていう設定飛んでるだろ」


「あ、すみません! 先輩の夢、壊しちゃいました?」


「いや、最初から信じてないから」


「それはそれで凹みますが! ところで、『そっち』ってなんですか? わたし、更に恥ずかしいこと言いましたっけ?」


「いや、だってあの後、メッセージくれただろ。5限がどうとか、カレーがどうとか」


 こちらとしても『愛してる』って言葉を出すのは照れが入ってしまう。

 三目崎がもう少しあっけらかんとしていてくれれば言いやすいのだが……。いつもはあんななのに、こんなときだけ照れるなよ!


「ふぇ? なんのことですか? わたし、絵文字を送ったあとすぐに寝ましたよ?」


 三目崎は本当に身に覚えがないという様子で言う。

 しらばっくれるつもりか。まあいいだろう。


「先輩、寝ぼけてたんじゃないですかあ?」


「かもな」


「ところで先輩!! このアプリ、先輩との連絡用に常用してもいいですか?」


「別にいいんじゃないか? すぐに返信しないこともあると思うけど」


「いやったあああああ!!!」


「うるせえ!!」


 大声を上げる三目崎に、クラスの衆目が集まる。

 三目崎の栗色の髪が艶やかに輝く。


 どこからそんなパワーが溢れてくるのか分からない、この途方もない後輩を制止しながら、俺は最近、昼休みがすぐに終わってしまうことについて考えるのだった。



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俺のことを気に入ってるっぽい後輩が押し付けてきたアプリの様子がおかしい かめのまぶた @kamenomabuta

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