第3話 岬 優真《ユウマ》

《フフ…、どうしたの……!?

 ユーマ 😆💕》

 濡れた紅い唇がなまめかしい。


「え…? ユ、ユーマ……!!」

 そうだ……


 ボクの名前だ。

 【岬 優真ユウマ】……

 それが、ボクの名前だ。


 名前だけは思い出したが、他は記憶が定かではない。


 頭が、ぼんやりしていた。


 ただ女性には縁遠かったのは覚えていた。


 特に、美女と付き合った事は皆無だ。


 そのボクが、どうして彼女と一緒に、このベッドで寝ているのだろう。


《フフ…、何か思い出したかしら……!?》

 ボクにまたがったまま、さらに顔を寄せてきた。

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