I wish I were...

【はじめに】

 今度は、if√とtrue√の向日葵少女が邂逅する話です! 原作者さんが、誰か書いて! と言っていたのでまた書かせていただきました!

 新キャラも増えたそうなので、なんとなくその存在を臭わせてみました〜。


 では本編へどうぞ!

────────────────────



 『確率』とは面白いものだと思う。

 この確率でそれは起こる。この確率でそれは起こらない。

 未来予知にも似たその計算は、しかしそれ故、『未来のモノ』しか計ることは不可能だ。

 未だ来ないモノ。それが未来。未だ事象を成していないからこそ、あらゆる『確率』が存在する。

 しかし、『未来』が『今』と成れば。

 たくさんの『確率』を持っていたはずの『未来』が、たった一つだけの『今』に収束すれば。

 そこに──『今』に『確率』は存在しない。

 『未来』には、私が死ぬ『確率』も有れば、『未来』には、私が生きる『確率』も有る。

 『未来』には、死んでいる私と、生きている私が同時に存在し得る。

 しかし『今』には、死んでいる私と、生きている私は同時に存在し得ない。

 『確率』は、──『ifもし』は、『未来』にしか存在せず、『今』に『もし』なんてものは存在しない。

 「もし、こうであったなら」なんていう希望論は、本来有り得ないはずだ。

 『今』は、『今』の結果しか存在しない。


 ──だからこそ


 ──『もし』だなんてものは存在しないからこそ


 ──私は、その『もし』を夢見てしまう。


 もしも、君にまた逢えるのなら。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る