第47話
騙されてたのかよ〜と中学生メンバーで廊下を歩く。
一旦着替えるために宿に向かうことになった。
「大学生と合宿っていい機会じゃん。同年代で張り合うより全然モチベーション上がるんじゃないかな。」
「ジョーは冷静だな!今頃、東海地区の選抜合宿やってるんだぞ。それなのに俺たちこんな知らない土地で走らされて・・・」
「まあでもジョーの言うてる事は間違ってないで。
団栗の背比べするよか、上手い奴らと練習した方がレベルアップにはなるかもしれへんな。」
「そんなもんか?」
「小牧よう考えてみ。西の先輩ら、県選抜入れてへんで。俺らがいくら強くてもコート立てるんは5人や。中央と東がどんな奴らおるかわからへん。」
「そっか・・・まずは西の僕たちで中央と東を倒せるくらいの力をつけないといけないね。」
「1、2年だけ、っていうのも合点いきますね。」
「やったろうやないか。まずは打倒県選抜!俺らで席奪ったるで!」
「おう!」
「梅田と枇杷島って相性良さそうだな。」
盛り上がってる梅田と枇杷島を、後輩である津島に目をやったら目があった。
彼は少し嬉しそうに笑った。
「あの人、いつもああなんです。」
「そうなんだ、いいね。ムードメーカーって感じで。」
「枇杷島くんもそうでしょう。」
「あいつはどうかな。梅田みたいに考察力なさそうだけど。」
「でもバスケに真っ直ぐだよ。」
前を歩いていた小牧とハルヒが振り向いた。
「それ思った。」
「枇杷島ってシングルプレー向きな性格してそうだよね。」
確かに、そうかもしれない。
試合出るときは必ず俺と一緒にコートに立つし、練習も必ずペアだ。
あいつ俺以外とでもチームプレーできるのか?
「枇杷島くんのこと、うまく操縦してるのかもね。」
「でもそれってどうなんだろうな。」
「ジョー、大丈夫?」
お前とバスケを続けたい、なら
お前とだけ続けるだけじゃダメなのかもしれない。
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