第13話 川原木の兄

メイさんから見せてもらった写真に映る男性。

どこかでこの顔を見たような、会ったことがあるような気がなんとなくある。

そして、近くに居たような気もするが記憶が曖昧。


少し考えた後に、ある人が浮上。

「もしかして、写真に映ってた男性って亡き兄さんか?年の離れた兄で自分が小さい頃に亡くなった兄さん。」

実際、兄の死去から何年も経過しているので兄ではない別人の可能性も否定は出来ない。それに兄との会話なども小さい頃だった為、曖昧なのは事実。


後日、その旨をメイさんに伝えた。

「メイさんが大切にしてる写真に映ってる男性。亡き兄にちょっと似てるんだ。まあ、違うとは思うけど。」

と話すと

「そうなんだ…。確かに、あの人川原木にちょっと似てたかも。今の話が事実なら、お兄さんの死の原因を招いたのは私のせいなのかもね…。川で溺れなければ今も生きていたかもしれない訳でしょ?ごめんね…川原木。」


兄が何が原因で亡くなったのかは知らされていない。病気で亡くなったのか、事故で亡くなったのか。

「メイさんが謝ることはないし、さっきも言ったけど本当に兄かどうか分からない。時系列で遡ったとしてもかなり、微妙だし。」

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