1つ、恋の花が咲きまして、1つ、恋の蕾ができました。

第21話

千坂 璃乃 (ちさか りの) side

夢を見た。

桐山くんが、まだ私を運んでくれている夢。

望帆が、そばで悔しそうにしている。

相変わらずだなあ。

私大好きすぎるでしょ、望帆。

あ、桐山くんの金髪綺麗だな。

太陽？の光があたって、キラキラしてる。

綺麗だな。触りたいな。

あ、意外とさらさらだなぁ。

気持ちいい。

ふわふわ〜。

感触を味わいながら、また深い眠りについた。

桐山 諒 (きりやま りょう)side

気づいたら、千坂の眠るベッドに伏せって眠っていた。

そしたら、誰かが頭を撫でた。

そっと、優しく、まるで壊れないように気をつけているかのように。

あまりにも気持ちよくて、そのまままた深い眠りについた。

千草 葵 (ちぐさ あおい) side

……なによこれ。

ラブコメかしら。

ちょうどタイミングよく職員室に呼ばれたから保健室を開けたまま少し離れていた。

戻ってきたら、璃乃ちーはベッドで寝ていて、そのそばにいすに腰掛けふせって寝ている諒。

それで？

璃乃ちーは寝惚けながら諒の頭を撫でて？

二人ともそのまままた眠って？

は？？

「このくそがきどもが……。」

はぁまったく……。

諒にブランケットをかけて、二人を起こさないようそっとドアをしめる。

さーて、仕事しようかしらね〜。