第4話

昼休み。

望帆がうるさい以外は特に何もなく、無事ノートも写せた。

桐山桐山うるさい望帆には、


「そんなに桐山くんのこと好きなの?」


とでも言えば、だいたい炎上する。

ので、

お菓子を与えます。


「望帆、あー」

「あ?あー……ん。……クッキー!!!」

「はい、これ食べてて。」

「やったーっ!!!」


冗談のつもりだったのに……、黙った……。

この子ほんと、そのうちお菓子あげるからついておいで〜って言われたらほいほい行きそう。

……そこまで馬鹿じゃないかな。

いや馬鹿かもしれない。


桐山くん、は相変わらずいないので、また手紙を書くことにした。

ノートのお礼と、食物アレルギーの有無を聞くお手紙。


『桐山くんへ。

ノートありがとう(୨୧•͈ᴗ•͈)◞ᵗʱᵃᵑᵏઽ*♡

ところで、食物アレルギーはありますか??(๑ΟᴗΟ๑)?

千坂 璃乃。』


ノートにマスキングテープで貼り付けて、手紙が見えないように机の上に置く。

これでいいだろう。

望帆?相変わらずクッキー貪ってる。

あーあー私の机汚さないでよね。もー。誰が掃除すると思ってるのー。

望帆だけどー。


「はい、ミニちりとり。」

「ん?……あぁ!まかせろ!!」


いちいちうるさいわ。

これでボケでもかましたら多分脳天チョップする。

けどそんなことをする訳もなく、ちゃんと掃除をしてくれた。

よかった。

そこまで馬鹿じゃなかった。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る