南 聖域

『カルテル教会支部』ソーゴ=オーエン

・概要


この異世界で最大派閥の宗教『カルテル教』の、この国の中心地。

教義としては唯一神と死後の世界があり、選ばれたものが更なる世界で活躍する異世界信仰も含まれている。

それもあってか、異世界からの勇者召喚を執り行う機関でもあり、宗教規模を考えれば権力はこの国の王族よりもはるかに強い。

現在、カンパニーの対応により教義が割れており、テロも辞さない宗教戦争の様相となっている。

その関係で、派閥ごとに異なるホーリーシンボルは掲げるだけでテロの標的になるため、目立つところにはない。


・地理


中央に高い白い塔があり、その周囲を囲うように三階建て以上のレンガの家々が何重にも立ち並んでいる。

道はグネグネと曲がりくねっており、迷路のようになっている。

質素倹約なので聖職者含めて地味な服装、祈り以外で声を出すことも少ないため、人数が多いわりに静か。だが人口密度は高い。

店はなく、全部が無料の慈善事業。ただし寄付は絶対で、その額には相場が決まっている。

ここら全に攻撃魔法や呪術、屍霊術を弱める結界が張られており、魔法による戦闘には不向き。

中央にはステンドグラスで有名な大聖堂が、また町の司法には裁判所があり、どちらも観光名所となっている。


・特産


医療、この異世界の魔法による最先端回復魔法が無料で受けられる。ただし今はこんな状態なので混雑しており、長い順番待ちが必要。また寄付金も天井知らず。

異端審問官、警察としての役割を果たす白色のマントを来た鎖帷子にバケツメットの戦士たち。異教徒、他の派閥、異世界の住民、怪しい人物は聖なる剣でとりあえず殺して神に判断を仰ぐ。

異教徒裁判、教会が一個人を罪人かどうか判断する場所。誰でも誰でも告訴できるが、告訴された方が無罪ならば自動的に告訴した側が有罪となる。有罪となったものは首輪を嵌められ、罪滅ぼしの修行に出させられる。彼らに罰を与えて快心を促すことが善行とされており、その手段としてはどのようなことも正当化される。何故だか子供の有罪率が高く、金持ちの変態がやたらと善行を積みたがっている。

転生許可証、この教会に属するものの最終目標。これを手に入れればチートとハーレムな異世界転生が約束される。使い切りだが、その紙を握って死ねば誰でも転生できるため、奪い合いが頻繁に起こり、手に入れ次第自殺するのが常。

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