『勝者と敗者を別つ線』セレブ・ボーダー

・概要


貴族屋敷が揃う都市。

通りと呼ぶようになったのはつい最近で、その前は『第二の王都』と呼ばれていた。

貴族は一枚岩でなく、魔王との戦時中も戦わなければ生き残れない王族派と裏切りの売国奴とでもめていた。更にそれが王族派とカンパニー派に変わり、結果はカンパニー派の勝利となった。

現在は粛清された王族派の廃墟と、勝ち組となったカンパニー派の豪邸とが東西を貫く一本の通りではっきりと分かれている。


・地理


屋敷は広い庭に二階建て、三階建てな大きな建物というのは共通している。個々に井戸があり、地下にワインセラーがあるのも珍しくない。

東、敗者側、窓枠や門といった売れるものはすべて取り払われ、残った廃墟は朽ち果てている。落書きや放火の跡もあり、幽霊騒ぎもあるが、ほぼおもちゃとなっている。たまに人が住み着こうとすることもあるが、それは殺人ゲームのターゲットになる。

西、勝者側、ここの伝統的な建物にネオンやマネキン、その他なんに使うのかこちらでもあちらでも理解できないガラクタが庭と言わず建物と言わず並んでいる。毎日どんちゃん騒ぎでカンパニーから提供された新たな品物とジャンクフードでめちゃくちゃやっている。

首吊り広場、通りの突き当りにある元教会。敗者側を匿っていたため焼かれ、以後は犯罪者を吊るし、焼くための場所となっている。


・特産


借金、支配する領地はカンパニーに奪われ、ロクに労働もしてない上に、ここでの豪遊のために湯水のごとく金を使い続け、それらがまとめて借金となっている。返済の目途は立っておらず、最終的には王国、すなわち国民が連帯責任で支払うことになる。この借金がカンパニーの実効支配に正当性を持たせている。

価値のわかってないガラクタが多くあり、頑張って探せば大体のものは手に入るらしい。

パーティー、貴族に気に入られれば毎夜毎夜どんちゃん騒ぎに参加できる。飲み食いには困らず、寝る場所も提供されるが、ほとんどの場合は罠である。

キリングゲーム、今一番熱いバカ騒ぎ。馬鹿を檻の中に二人入れて殺し合わせる。貴族は紳士なので命のやり取りでは賭けをしない。

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