『人でなし難民キャンプ』コモン

・概要


王城の外堀をさらに囲うガラクタを集めて作られたキャンプ、元は広い広い草原だったが、今は踏みつぶされて泥だらけとなっている。

魔王侵略時、北側の住民を避難させるため一時的に土地を解放したが、そのまま住み着かれ、スラム化している。

住民の大半は普通の人間で、排他的であり、普段はいがみ合っているのによそ者に対しては団結して攻撃してくる。エルフやドワーフと言った少数派はそれだけで攻撃の対象となるためほとんどいない。

治安がクッソ悪く、凶暴で武装していないものは生きていない。


・地理


無秩序にテントや掘っ立て小屋が建てられ、家族を最大単位とする有象無象が縄張りを主張し合い、常に縄張りが変化し続けている。なので決まった道すら存在しない。

王城と小川が唯一の道しるべ。

ところどころ何を燃やしているのか大きな焚火があり、燃え移るのを恐れてかその周囲は比較的開けている。


・特産


強奪品、王城へ入るはずだった物資の大半が護衛兵と馬車馬ごと奪われ、食われている。さらにその中で弱肉強食が進み、多くが殺し合う。安全に通るには金貨を撒いて拾っている隙を狙うしかない。また食えないものはそのまま残っていることが多く、奪われたものも根気よく殺し続けていればその内見つかる。

堕ちたものども、山賊や強盗、殺人鬼といった犯罪者だけでなく、悪魔といったダークサイドに魂を売り渡したものが大半で、人骨の鎧で身を固めた狂戦士や殺すために食い殺すグール、集めた財を守るだけの吸血鬼、下半身に正直な変態といった人外が集まり、百鬼夜行が出来上がている。

彼ら難民は他国より、カンパニーへの攻撃として、また自国民へ逃亡を戒める意味合いとして、あえて選ばれたクズである。わざわざ刑務所から引っ張り出されたものもおり、この世の地獄を体現している。

人権派ボランティア、頭花畑な人々が寄付と一緒に人質を届け、身代金と引き換えにバラバラになって帰国する。寄付は食えるものが多いので奪い合いは必須。

武装はまばら、折れた直剣や木の枝もあれば戦場で使われた上質の武具もある。

ちなみに子供はこうなる前に優先してさらに南へ疎開させているため、ここでは数少ない。いても半日も保たずに壊される。

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