戦艦(暫定)

●大和級原子力戦艦

 壱番艦「IJN BBGN-140 大和」(同型艦無し)

 大和型超弩級戦艦一番艦大和の改修型。「大和改」とも。動力機関を通常動力から原子力機関に変更しているが、これは後発の原子力空母建造の為の試験運用も兼ねていた。現在は現行世代型原子炉に交換されている。

 動力源以外には電子機器の更新や、巡航誘導弾・対艦誘導弾・対空誘導弾の搭載、対空火器の近接防御火器への換装等が行われている。

 艦首・艦尾の補助推進器(サイドスラスター)、両舷の水中安定翼により、高い運動性を発揮しての回避運動が可能と成っている。

 両舷に追加されたバラストタンクは追加装甲としての役割も果たす。

 船体分類番号から分かる通り、諸外国からは「原子力ミサイル戦艦」として認識されている。

イメージ画像↓ 

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<艦歴>

起工:西暦1937年(昭和12年/皇紀2597年)11月4日

進水:西暦1940年(昭和15年/皇紀2600年)8月8日

就役:西暦1941年(昭和16年/皇紀2601年)12月16日

第四次改装:西暦1953年(昭和28年/皇紀2613年)6月15日

第五次改装:西暦1974年(昭和49年/皇紀2634年)10月6日

第六次改装:西暦1983年(永文5年/皇紀2643年)3月19日

<性能諸元>

基準排水量:64,000t

公試排水量:68,200t

満載排水量:72,809t

全長:263.4m

水線長:256.0m

最大幅:38.9m

吃水:10.4m

機関:三菱原子力工業製加圧水型原子炉「A1M→A3M」×2基

主機:三菱重工製蒸気渦輪発動機(蒸気タービン)×4基

推進:スクリュープロペラ×4軸

出力:268,000馬力(216,462kW)

最大速力:時速31海里(‪時速57.4km)

乗員:約1,700名

<武装>

・主砲:45口径九四式46cm三連装砲改×3基(計9門)

 耐摩耗処理の施された砲身への交換や電子機器の更新による射程延長・命中精度向上、装填機構の改良等による発射間隔の短縮化が実現している。特に友軍艦・偵察機・観測衛星との情報伝達により、従来の最大射程である42km先の目標に対する砲撃時の着弾散布界は135mにまで縮小、命中率は距離30kmで40%と、驚異的な精度向上を果たしている。

 これに加え、様々な砲弾が追加されている。

>・一三式徹甲弾

 一式徹甲弾の後継として配備された通常の対艦徹甲弾。水中効果も依然健在である。

>・呂号対空殲滅気化弾(通称:ロ号弾)

 三式焼霰弾改一の後継として導入された対空用燃料気化弾。対地・対空を問わない広域制圧が可能。サーモバリック炸薬量は‪61.7‬kg(‪136ポンド‬)。

>・波号焼霰弾(通称:ハ号弾)

 三式焼霰弾から発展した特殊炸裂弾。目標頭上から大量の焼夷爆弾を散布し、広範囲にわたって損害をもたらす。三式弾と異なり対空用途ではなく、対地・対艦用である。特に飛行場の制圧に於いて効力を発揮する。

>・不号電磁弾(通称:フ号弾)

 EMP=電磁パルス攻撃用の特殊砲弾。加害半径内のあらゆる電子機器を軍用機・艦艇・施設を問わず無力化させる。二次被害を避ける為に、加害半径は2km程度に抑えられている。

 なお、大和はこのフ号弾及び後述するス号弾を使用する為に防護措置が施されている。

>・須号分裂弾(通称:ス号弾)

 20kt級の戦術核砲弾。

・四七式巡航誘導弾(47式SLCM)用四八式八連装箱型発射機(48式ABL)×2基(計16発)

 2番主砲塔後方及び3番主砲塔後方に、副砲だった60口径三年式15.5cm三連装砲を代替する形で搭載。

>・文(モ)号搾孔対艦誘導弾(通称:モ号誘導弾)

 47式巡航ミサイルを原型とした特殊ミサイル。先端がドリルと成っており、目標に取り付いてドリルで船体に穴を開ける。突入後に船体内で自爆するタイプの他、単純な浸水若しくはガス等で無力化して敵艦を拿捕するタイプも存在する。本来は軍用ではなく、削岩用装備を転用した物。

・三七式25mm五連装近接防御火器(37式CIWS)×24基(片舷12基)

 九六式25㎜三連装高角機銃(爆風避盾付き)を代替する形で搭載。制御を行う三七式射撃指揮装置(FCS)は九五式射撃指揮装置を置き換える形で搭載され、管制の位置関係も転換前と同じである(艦尾FCSのみ、ヘリ用甲板脇へと移動)。ただし、片舷端の6×2基と艦尾の2×2基は弾薬を内蔵する為に専用の大型砲塔が用いられている。

・四六式25mm五連装近接防御火器(46式CIWS)×8基(片舷4基)

 九六式25㎜三連装高角機銃(爆風避盾無し)を代替する形で搭載。搭載位置は前後檣楼両脇4基ずつ。

・四六式二四連装垂直型誘導弾発射塔(46式VLS)×1基

 原子炉搭載につき余剰と成った煙突を再利用して出来た垂直発射装置。四七式巡航誘導弾(47式SLCM)及び六〇式弾道弾迎撃用誘導弾(60式ABM)、三一式対潜誘導弾(31式SUM)等を発射可能。

 発射するミサイルのみならず発射装置全体を含む俗称として「煙突誘導弾(海外ではChimney Missile=チムニー・ミサイル)」が有る。冷戦終結後の緊張緩和後は「煙突ミサイル」という呼び方も広まった。

・三九式艦対艦誘導弾(39式SSM)用三一式六連装発射筒(30式CL)×6基

 大和用に三〇式四連装発射筒/30式CLを一列増やした物。40口径八九式12.7cm高角砲(爆風避盾付き)を代替する形で搭載。

 三一式対潜誘導弾(31式SUM)も発射可能。

・三五式個艦防空誘導弾(35式PDSAM)用二九式八連装箱型発射機(29式GMLS)×6基

 40口径八九式12.7cm高角砲(爆風避盾無し)を代替する形で搭載。


―撤去済武装―

※実際に大和に搭載されていた機銃の正確な数については不明・諸説有り。

・60口径三年式15.5cm三連装砲×2基(計6門)

・40口径八九式12.7cm高角砲×12基

・九六式25㎜高角機銃(三連装型×52基+単装型×6基)

 代替もされずに撤去された三連装型の位置は、各主砲塔脇に2基ずつ、主砲第二・第三砲塔上部4基、旧副砲塔脇の4基ずつ、艦尾2基。

・九三式13mm連装機銃×8基(計16門)


<艦載機>

 艦尾飛行甲板を、対潜哨戒直昇機用甲板へと換装し、改修した格納庫とエレベーターを有する(この為、艦尾にVLSは搭載していない)。呉二号五型カタパルトも撤去されている。

・対潜哨戒直昇機×3機


●長門級戦艦

 壱番艦「IJN BBG-102 長門」(同型艦無し)

 かつて、ビッグ・セブンの一隻として名を馳せ、大戦中の日本国民達に広く慕われた超弩級戦艦。クロスロード作戦の発動はおろか米軍への接収も特殊警備艦への改装も起こらず(※特殊警備艦時の資料不足が原因です)、そのまま帝国海軍に所属し続けている。

 大和同様、最新の電子機器や対空誘導弾・対艦誘導弾・近接防御火器への換装の他、水中聴音装置内臓型球状船首(バルバスバウ)の追加といった改修が1980年代頃に行われ、現在でも十分運用に堪えうる。また、艦橋部分は装甲を一新し、かつての重巡洋艦高雄と愛宕の艦橋に似たシンプルな形状と成っている。

 諸外国からはミサイル戦艦として認識されている。

 現在は老朽化の為退役しており、記念艦として呉軍港にモスボール保存され、一般公開もなされている。


<艦歴>

起工:西暦1917年(大正6年/皇紀2577年)8月28日

進水:西暦1919年(大正8年/皇紀2579年)11月9日

就役:西暦1920年(大正9年/皇紀2580年)12月16日

第一次改装:西暦1924年(大正13年/皇紀2584年)7月31日

第二次改装:西暦1934年(昭和9年/皇紀2594年)4月1日

第三次改装:西暦1954年(昭和29年/皇紀2614年)11月3日

第四次改装:西暦1984年(永文6年/皇紀2644年)12月15日

退役:西暦1999年(永文21年/皇紀2659年)12月11日


<性能諸元>

基準排水量:41,020t

満載排水量:不詳

全長:224.94m

全幅:34.59m

艦橋高:40m

喫水:9.49m

機関:全燃聯合動力(COGAG)方式

主機:石川島重工製蒸気渦輪発動機(蒸気タービン)×4基

推進器:スクリュープロペラ×4軸

機関出力:105,000馬力(84,807kW)

最大速力:時速30.3海里(56km/h)

航続距離:32,000海里(‪59,264km‬)/時速18海里(33.3km/h)巡航時

乗員:755名(うち司令部要員50名)


<武装>

・主砲:45口径三年式41cm連装砲×4基(計8門)

・三五式個艦防空誘導弾(25式PDSAM)及び二九式八連装箱型発射機(29式GMLS)×4基(計32発)

 40口径八九式12.7cm連装高角砲を代替。

・三九式艦対艦誘導弾(39式SSM)及び三〇式四連装発射筒(30式CL)×4基(計16発)

 煙突-後鐘楼間の、二段構造に成った短艇甲板の上部側に搭載。

・四六式25mm五連装近接防御火器(46式CIWS)×4基

 設置箇所は前檣楼見張指揮所両側に1基ずつ、煙突後部の下段両側に1基ずつのみと成っている。

・53cm単装水中発射管×4門

 心許ない対潜能力を補う為に、第二次改装で撤去された水中発射管を、第三次改装の際に再度装備させている。

 無誘導魚雷だった撤去前と異なり、既に魚雷の無人誘導技術が確立しているのが強みだが、当初配備された3次元パッシブ・音響誘導魚雷は大戦中の潜水艦を仮想標的とした程度の誘導性能しか持たず、水上艦に対する効果に比べて当時の潜水艦相手には効果が薄かった(実際に対潜戦闘を行わなかった為問題視されなかったが)。実際に満足できる対潜能力を獲得するのは、西暦70年代に入ってからの事だった。

 なお、再装備時から対潜爆雷も射出可能である。

―撤去済武装―

・50口径三年式14cm単装砲×18門

 艦体側面にビッシリ備え付けられていたケースメイト式副砲も全て取り外されたが、余剰となった空間は有効活用されている。また、これに伴い当然ながら両舷側面部の形状が平坦な形に変わっている。

・40口径八九式12.7cm連装高角砲×4基(計8門)

・九六式25㎜高角機銃(三連装型×14基+連装型×10基+単装型×30挺=計92挺)

<艦載機>

 撤去された呉式2号5型カタパルトを代替する形で設けられた直昇甲板のみで、常駐艦載機としての運用は不可能。また、甲板自体が大して大きくない為、大型直昇機の着艦は不可能と成っている。

・汎用直昇機×1機

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