登場するキャラ全員が愛おしく感じる作品

地上は神々の関与がある箱庭、もしくは舞台。
そんな風に感じられる世界で、一人の女神が愛される試練を与えられます。

女神は、愛されるためにはどうすれば良いか考え行動します。
神だから判らないことを訊き、身近で観察し、そして考えるのです。

これは人間の男女であっても同じ事。
人は他人のことは判らない。判らないから相手をしっかりと見て、知って、理解しようとする。

小さな事を積み重ね、相手との距離を縮めていく。

そうした人の営みの先にあるのは、共感、もしくは反発。
共感しうる相手との先にあるのは、愛されることかもしれない、愛することかもしれない。

何が得られるか判らないが、少しずつ積み重ねて必要なモノを女神は手に入れます。

その結果、与えられた試練は果たされ元の女神に戻ることを許される。

女神を含めて登場人物が愛らしいとか、人らしい魅力を持っているとか、そういった面もこの作品の魅力です。
ですが私は、神も人も苦悩しつつ一歩ずつ未来へ向けて進んでいく点がこの作品の魅力であり、とても好きなところです。

まだ一度完走しただけですが、必ずまたこの作品に触れたいと思うでしょう。
今からそう予感する作品に出会えてとても幸せです。

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