衛生的な街並みに徹底された外観の街。

偽物だ。

人工的であるが、人間的ではないその街並をテクテクテク。歩いた。

行き先。

モノレールが走る湾岸の街。

潮の匂い。観光客の匂い。陽の匂い。隣の匂い。

色々な「匂い」が混ざり合い、その街を形作っていた。

歩く。

歩く歩く歩く。

独特の活気に満ち溢れている。東京でない別の都に来たかの様だ。

まるで小さな旅の様だ。

目的のない。旅。

ただただ歩く。興味のある店があれば立ち寄り、飽きたらまた歩き始める。

テクテクテク。

歩く歩く歩く。

潮の都におさらばして、人間味のない偽物の街を抜け、絶対的平和と衰退の未来を辿るであろう田舎へ向かう。

テクテクテク。

歩く歩く歩く。

飯を食べる。

ガツガツガツ。

煙草を吸う。

スパスパスパ。

旅を共にした眼鏡に別れを告げる。

バイバイバイ。

走って帰宅。

ダッダッダッシュ!!!

速攻シャワーを浴びる。

気持ちが良い。

充実した1日だった。

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