第25話 シンプルな答え

 ジュウとハナビは、激突を繰り返す。叩かれて真っ直ぐな道になったと、ジュウは言っていたよな。ジュウは言う、

「ミラーにしっかりと映っている。何がって? 曲がった道をミラーに残していたのさ」


 ロードクイーンの見た情報に、ハナビが映る。『制御』にうんざりしたクワン族がいた。『制御』に打ち勝ったクワン族がハナビだ。制御を貫く絵があったという。


「うわー!」

 と、僕は答えを求めてジュウを援護した。僕は何を数えていた? 『きっかけ』と『結果』だ。


 きっかけが無いと答えることが出来ないのは、僕だけだろうか。きっかけを探したのは、僕だけではない。『三十年計画』を巡る戦いできっかけを探る。それは、多くの人がやってきたことだろう。きっかけを作ったのさ。だから、『コマペン軍団』はシャドーさんに負けた。


 ジュウは、カメットソードすらはね返すタフネスを見せる。成長? カメットソードは何を成長の糧にしているのだ? ホムラは教えてくれる。

「カメットソードは、見つけて貰えなかった『落し物達』の怨念なんだよ」


 キョウジンと原初のロボットは、互角に戦う。僕の援護に意味はあるのか? ハナビはつぶやく。

「叩かれて真っ直ぐな道に、丈夫になったか? ミラーに残した。ミラーは預けたものを落とさずに記憶出来るだろうか? ミラーとは鏡。ヤツのミラーは何だ?」


 ジュウは答える。

「叩かれても『信念』だけは隠しておいた。だから俺は耐え抜いたのだ」

 ジュウの信念の隠し場所は、僕だったというのか? 僕はきっかけを教えていただけだ。


 ホムラは僕に話しかける。

「空の道が空にあるなんて気が付かなかったんだ。私はただカガミさんの目に映った。それで自分を認識した」

 僕は見ただけ。鏡に映った。人々は、落し物達を確認したと。それだけで人は変われるのか? 無理だ!


 サツイという名のロボットは確認する。

「もう少しだ。もう少し時間を稼げ。俺は最高の『サツイ』に会える」

 このロボットが、僕の相棒が巡りあった理由を教えてくれる。サツイはミラーで捜し物をしていただけだったのだ。僕は利用された、道であることを。


 カメットソードとジュウの距離が近づく。ハナビは、パワーに捕らわれただけのクワン族だ。次の瞬間、何かに切り裂かれたのは青年ハナビだ!

「私はシンプルな答えでいい。『勝者』か『敗者』か。勝者は『苦さ』を知り、敗者は何も得ない」



 伝説となった歌姫『アイカ』は、クマ型ロボットで暴れる。青年ハナビは、サポート専門のパイロットにより『敗者』となった。


 クマ型ロボットの次の標的はジュウだ。

「サポートだけではないのか?」

 クマのクローによって、キョウジンは切り裂かれる。最後に現れたアイカは何を求める?

「いい捨て駒だったな、カガミ君」

 と、サツイはジュウを見捨てる。


 僕が見ている限り、僕が『曲がった道』を預かっている限り、ジュウは終わらない。僕は叫び、アイカに立ち向かう。

「僕は仲間をミラーの中に預かっている。ここでは終わらない!」

 アイカが笑って言った。

「シンプルな答えですね。つまらないけど、それが真理というものね」

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扉を貫く絵 大槻有哉 @yuyaotsuki

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