第3話 属性分け『木・火・土・金・水』

 続いては、全ての食材や臓器などなどを分類する際に指標となる項目、『もくごんすい』の『五行ごぎょう』についてお話します。味や色・臓器など、全てはこの五項目のうちのどれかに入ります。


 ちゃんと項目分けをすると、


●木…酸っぱい・肝臓や目に良い

●火…苦い・心臓や小腸に良い

●土…甘い・胃や脾臓に良い

●金…辛い・肺や大腸に良い

●水…しょっぱい・腎臓や膀胱に良い


となります。


 それぞれの属性は相関関係にあり、いわゆる『相生そうせい相剋そうこく』というモノになります。


(上記の漢字の書き方や読み方が違う書物もあります。私が覚えた書き方で書いておりますので、ご了承下さい。)


 ひとつの属性のモノを大量に摂取すると、弊害が起こってしまうのは、食べ物も同じです。その弊害を抑えるために、相剋そうこく関係にある食材を添えるのです。


 例えですが、『三杯酢』というモノをご存知でしょうか。酢に砂糖を合わせる、もずくなどを食べる時に使う調味料です。これについては、酸っぱいと甘いは相剋関係にありますので、酢の「胃を弱くする」弊害を砂糖の「胃に良い」で相殺する事になります。


 もうひとつの例ですが、私の作ったスイーツで、『ブラウニーの真珠粉かけ』というスイーツがあります。この場合はブラウニーの甘さと真珠粉の塩気が相剋関係になるので、弊害になる所が抑えられる訳です。





 このように、五行をうまく利用・理解して、毎日の食に取り入れる事が、薬膳の基本となる訳なのです。


 ですが、難しい事ではありません。要は「バランス良く何でも食べる」のが重要、という事です。で、体調が優れない時に、少し五行を意識して食べてみる。それだけなのです。

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