大食い魔女と旅する世界は、不思議な食べ物&文化がいっぱい。

自由奔放で超大食いなカワイイ魔女さんオリヴィエと相棒ですべての植物の頂点に君臨する、樹人であるサルメロ。二人が旅する世界は、風変わりで楽しい、そして、美味しそうな料理で溢れています。

この物語。深いです。超深いです。生命の神秘すら感じますね。
主従関係である魔女オリヴィエと、所詮、箒であるサルメロという二人のコンビは、それだけでも物語性十分。基本は笑いに包まれる温かい物語ですが、時に涙あり、感動あり、人間ってなんだろうと妙に哲学に走りたくなる時あり……深いのです。

それがテンポよく進み、胸キュン要素の甘々展開も加わっていき、まさに、最高のエンターテインメント作品ではないでしょうか。なぜか、私はムーミンを思い出しましたよ。ムーミン、さほど読んでないですが、ムーミン的なファンタジックさが心を過りました。ムーミン(しつこい)。

特に樹人を筆頭に、登場キャラクターたちの多彩な設定が素晴らしく、異文化を軽やかに楽しむ主人公たちには好感が持てます。閉鎖的な世の中、こういう視点を物語に乗せて魅せることが出来るというのは、作者の力量があってこそでしょう。

もっと沢山の方に読んで頂きたい作品です。おすすめ。

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