ムテ以外の純血魔族

ウーレンもしくはその容姿を引き継ぐ者


 ウーレン族は、かつて人間の島まで支配したことのある戦闘能力に優れた魔族である。魔族としては短命で、寿命は百年ほどである。

 銀の髪を持つ魔族のような結界の力はなく、心話能力もほぼない。

 ムテはウーレンの支配下にあり、自治が許されている。



【アルヴィラント・ウーレン】


 ウーレン王。真っ赤な髪と目を持ついかにもウーレン族らしい容姿。

 双子の兄を殺害し王位についたこと、人間の子供を狩っていることから、赤い悪魔と揶揄されることもある。

 だが、本来の彼は、人情に厚く、仲間を大事にする気持ちの良い男。

 ジュエルの実の父親である。通称アルヴィ。

 かつて、サリサと共に旅をしたことがある。



【リラ】


 アルヴィの妻。幼馴染で良き同志でもある。

 ただし、二人の夫婦仲はあまりうまくいっておらず、特に、最初の子供のジュエルが魔を持たない人間だったため、余計にこじれた。

 王妃とは思えない言葉使いで、あまり身分を気にしない。

 アルヴィのためなら命も惜しくないほど、彼を愛している。



【ソリトデューン・モアラ】


 通称デューン。ウーレン宰相にして軍師。

 アルヴィの信頼の厚い仲間。片腕。

 黒髪で厳しい顔つきだが、実は、情熱的で愛妻家。

 ジュエルをサリサに託した。



【ジュエル】


 ウーレン第一皇子でありながら、魔を持たない人間として生まれたため、死産とされ、ムテに託された。

 エリザが死んだ自分の子供と勘違いして育て、後にトビの手に渡る。

 大事に育てられたが、ムテの人々に恐れられていたため、家に閉じ込められていたことが多く、親の顔色ばかりうかがうような子に育つ。



【ウーレンの間者、および暗殺者】


 ウーレンには間者という諜報活動をする人々が沢山いる。それによって、ウーレン王は魔の島の状況を把握している。

 また、暗殺者は、殺しのプロで、残忍な殺し方から病死に見せかけること、事故死に見せかけること、行方不明にすることなど、状況に合わせて色々な殺しができる。



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