第36話 ヨコハマ王国

アシノコサービスエリアを出発した私たちはシミズ自由都市国家に入り、ゴテンバインターチェンジからトウメイハイウェイを経由してエビナサービスエリアまで行った。

シントウメイハイウェイを経由する方法もあるがマツダサービスエリアに行きたいということでこの経路になった。

アシガラサービスエリアを通過するとそこからは再びヨコハマ王国になる。

途中業務で寄ったパーキングエリアかアユサワ、ナカイ、ハダノナカイ、イセハラ、アツギだった。

サービスエリアはマツダサービスエリアの一か所だ。

ここからは南にオダワタハイウェイが伸びている。

結界維持設備のメンテナンスは設備内での部品交換だけなので簡単に行うことができた。

エビナサービスエリアに到着するとヨコハマ王国から招待状が届いていた。

アシノコでの働きに対する礼をしたいとのことだ。

ミオさんやナツさんたちに相談したところこの招待に応じることになった。


「ヨコハマ王国の国王は優秀な方であると同時に常識を弁えています。これからタカシ様の助けとなるでしょう」

「そうですか。どんな方ですか」

「歳は46歳。男性です。日本連邦と『賢者システム』の理事も務められていらっしゃいます。不正や法を犯すことを嫌います。賢者様に対する崇拝は絶対的なものです」

「そ、そうですか」


何となく真面目だが少し面倒くさい性格が見えてきた。

賢者様が絶対というところはミオさんたちの仲間かな。

『賢者システム』の理事は代表に次ぐ地位だ。

これからも関係を持っていくことになるだろうから応じるのが正解だろう。


翌日ヨコハマインターチェンジからヨコハマハイウェイを経由してヨコハマ王国の王都に入った。

招待を優先するのでパーキングエリアやサービスエリアでの業務は無視することにした。


ヨコハマ王国では王都内にハイウェイが通っておりヨコハマ中央インターチェンジを出るとすぐに王宮があった。

ヨコハマ王国の王都は都市名がない。

ヨコハマ王国王都と呼ぶだけだ。

強いて呼ぶなら王都ヨコハマだそうだ。

港はヨコハマ港だが。

王都は東側に海があり港になっている。

港以外を囲む結界を施した外壁の長さは120kmを越えるらしい。

王都の近くにはいくつもの大都市がある。

10階建てぐらいまでの建物もあるが高層建築はない。


王宮はカイ王国の王宮と形が似てるが規模は2倍以上ある。

要塞という感じだ。

港の方も貿易港というより要塞という感じがある。

王宮に到着すると豪華な会議室に通された。

10分もしないうちに国王陛下が宰相を連れて現れた。

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