罪と罰ねぇ。原罪? 人間って懲りないからなぁ、と思う作品。

別作「人と機械と機械と人と」はハヤカワSFコンテストの一次選考通過作品なんですが、本作品も一次選考通過作品だったか?は、最近の作者コメントや作品紹介文に記載していないので、分かりません。でも、別作と同様、一次選考を通過したかもしれないな、と言う水準の作品です。
以下は、一次選考通過作品だと言う仮定の下で、書き連ねます。
最初から中盤に掛けては、哲学っぽい感じ。「哲学」と書けば、敬遠する閲覧者が続出しますかね。そんなに肩苦しい"哲学"じゃないです。
--人間とアンドロイドの違いって何だろう?ーー
みたいな疑問を解き明かすプロセスです。SF好きなら、興味を持つはずです。
個人的には、
ーーロボット三原則に規定する"人間"の定義とは何ぞや?ーー
をテーマにSF小説を書いてみたい、との希望(野望?)を抱いているので、大変興味深く読ませてもらいました。
終盤は、そう言う展開しかないかな、とは思います。
でも、だからこそ、そこは読者の想像に任せる、みたいな中途半端な終わり方をしていれば、二次選考も通過したんじゃないの?、と逆説的に思わないでもない。それだけ、作者は馬鹿正直なんだと思います。そんな作者の書いた作品です。
別作「人と機械と機械と人と」がハヤカワSFコンテストの一次選考通過作品なら、本作品もハヤカワが好みそうな作風。SF作家としてのデビューを夢見ている方なら、読んで損は無いです。

追記)
改めて自己紹介文を読んだら、一次選考通過作品だと書いてました。