2話 ベルトの所有者 Dパート
『ここ?』
『
ソーグを支援するための簡易機関は、その役目を成し遂げた。コロンに何人がどういう状態で関わっているのかを、いまのソーグに知ることはできない。
『思ってたよりも山だった。そのおかげで、あんまり人に会わなかったけど』
『ペジ・タイプピーが近くにいるはず。気を付けて』
最初に戦ったのも、同じタイプ。名前の由来をよく知らないというツバキに、ソーグの中の人はそれ以上聞かなかった。
火薬を使うことのできる広い土地。ほこりが舞うなか現れる、黒い
『こんなところで、何をするつもりだ!』
ヒーローの叫びに返事はなく、
最初に戦った相手よりも背が高く、がっしりしているように見える。
(だから、どうした)
ジュンヤに恐れはなかった。対策を練ったわけでもないのに、根拠のない自信があった。
『足に気を付けて』
ツバキの声に反応して、とっさに下がるソーグ。右脚での
当たったことを確認して、すぐに叫ぶ。
『ファイナルアーツ!』
右腕を使う。最初から決めていた。上半身を右にひねる。集まったエネルギーを一気にぶつけて、黒い
ギアロードパンチが
『やった!』
『あとは任せて、
小走りで走り去る、赤いヒーロー。
姿が見えなくなることを待っていたかのように、黒い
「なんだよ、これは」
「ジュン、最低」
少女の声に、少年が眉をひそめる。
ペジ・タイプピーのほかに姿を見せたのは、未知の
「オレが、間違ったんだ」
ギアロードキックを放つソーグ。
次回。
「
ギアロード・ソーグはフィクションです。実在の人物や団体名とは関係ありません。
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