被害者:4名 徐々に見え始めた真相 校長死す

と言うことですが、中沢くんはクリーニングに?」

「自宅に寄ってからです。」

「では、終わったら電話入れてください。」

「竹下さんは、どこへ?」


竹下は少し考えてから、秘密です。と言った。


「そう……ですか?

ああ、捜査権を得たからって暴れまくっちゃダメですよ。」

竹下は少しむっとした。


「私はいつ暴れたというのですか?」

「本当は自覚、あるのに……

まあ、いろいろお気をつけて。」

そういうと彼は駐車場へと向かった。


竹下は中沢が出て行くのを見届けると満を持して外へ出た。


竹下は再び東山高校に向かった。


「証拠を何とかして掴みませんと……

そろそろ成果を出さねば。

早くしなくては………」

彼はずっと自分にそう言い聞かせた。


ー東山高校ー

「また、ですか?出て行ってください!」

受付の女性は口を酸っぱくして言った。


「今回は……まあ、お墨付きがあるので。」

「嘘です!」

「まあまあ、」


彼女は手元にあった受話器を取った。

「警察呼びますよ!」

「私も警察なのですがねぇ……」

どちらも引かない。


竹下はガラケーを取り出した。

「馬場さんたちから直接聞けば、納得がいくのではないでしょうか?」

「まあ、確かにそうかもしれませんけども……」

竹下は素早く馬場の携帯に繋いだ。


「竹下、馬場だ。どうした?」

「それがですねぇ………」


竹下は受付の女性に携帯を渡した。

「えっと、じゃあ、彼を入れてもいいということで………いいんですか?」

彼女が目を離したその隙に彼は一階の廊下に侵入した。

スピーディーな滑り込みである。


そして校長室をノックした。

反応は……ない。


再びノックするもまたしても反応はなかった。

途端に竹下の血相が変わった。


「校長先生!」

竹下はドアをけち破り校長室に侵入した。


赤く染まったカーペット。

視線を奥にやると………


竹下はそれを見るや否や受付の女性の元に走り込んだ。

「いやっ、なぜもう入っているのですか!

確かに許可はおりましたがっ、無礼にもほどがあるでしょう!」

彼女は声を荒げたが、聞く気はない。

素早く彼女から携帯を奪いあげた。


「馬場さんっ、4人目の、被害者です。」

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