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「何をやってんだよ、お前は」


 地面に着地すると同時に背後から声をかけられ、朱翔は大きく肩を震わせた。

 驚きのあまり、声も出せずに立ち尽くしていると、これ見よがしな嘆息の後、前に回り込んだ愁蓮が、朱翔を物陰に引きずり込む。

 愁蓮は用心深く大通りの様子を窺うと、険しい顔をした。


「白拓さんが言っていたことの意味が、分からないってわけじゃないよな」

「……分かるよ。分かるけど、それとこれとは別問題なんだ。もし彼らの身になにかあったらどうする?」

「だから、こうして俺が出てきたんだろうが。もしかしてと思って、張っていて正解だったな。もういいから、お前はさっさと室に戻れ」

「嫌だ」

「いいか? 最初はそうと気づいていなかった連中も、お前の正体に薄々勘付きはじめているんだ。お前がのこのこ出て行って、滅王派の連中に捕まってみろ。これまでの俺らの努力は水の泡だ」

「存王派だとか、滅王派だとか、僕には関係ない。それに、僕は王なんかじゃ――」

「馬鹿、声がでかいっての」


 愁蓮は驚いたように朱翔の口を塞ぎ、更に奧へと押し込んだ。壁際にいくつも並べられている酒樽の影に揃って座り込み、睨み合うようにして顔を突き合わせる。


「餓鬼の頃から剣術はからっきしでも、頭の出来だけはいいと思っていたがな。どうやら俺の見当違いだったらしい」

「大きなお世話だ。お前こそ、剣術しか能がないくせに、でかい口が叩けるのか?」

「あいにくと、このご時世は頭の出来よりも、自分の命を守る術を知っている者の方が生き長らえるんだ。自分を生かす方法すら知らないくせに、何が心配だ。お前一人が助けに向かって何になる? 無意味に死体が一つ増えるだけだ」

「誰かを守りたいと思う気持ちは理屈じゃない。愁蓮が僕と同じ立場だったら、僕に向かってそう言ったように、黙ってじっとしていられるのか? 後悔することになったとしても、平気でいられるのか?」


 そんな朱翔の声に、愁蓮は言葉を詰まらせた。

 互いにとって同じ条件が掲げられたとき、自分事と他人事とでは、常に意見が対立する。それがどちらか一方にとって、酷く警戒に値することであればあるほど、その対立は強くなるのだ。

 だが、一方が他方の言葉に耳を傾けてしまった瞬間に、均衡は崩れる。この場合は、聞く耳を持たないことが正解なのだ。言い負かされた時点で、敗北は決まってしまったも同然だった。


「……それじゃ、俺たちの思いは何がなんでも無視するってわけか。龍彰様と、その意思を引き継いで、二十年間お前を守ってきたすべての人たちの努力が水の泡になったとしても、お前はそれで構わないんだな? 俺たち全員の心を踏みにじって、それでもお前は行くって、そう言うんだな?」

「ああ、僕は行くよ」


 愁蓮の目を真っ直ぐに見つめ返し、朱翔は揺るぎない信念を口にした。

 すると、愁蓮は重苦しくため息を吐き、険しい表情を浮かべたまま立ち上がる。その顔は、朱翔の言葉に納得したわけではないが、何を言っても無駄だと悟った者の表情だった。

 続くようにして立ち上がると、愁蓮は些か乱暴に朱翔の腕を取り、表の通りではなく、人通りのない裏通りへと出た。


「このくらいの塀なら、いくらお前でもよじ登れるだろ」

「……ここを登るのか?」

「宵闇の出入りは全て各々の組織によって管理されている。お前を連れて行こうものなら、白拓さんに引きずり戻されるのが落ちだ。嫌ならいいんだぜ、俺が一人で行くからな」


 愁蓮はそう言いながら、身の丈の倍ほどある塀を見上げていた。しかし、すぐに僅かな引っ掛かりを見つけると、そこに足を掛け、まるで猿か何かのように軽々と塀を昇っていく。


「ほら、やってみろ」


 塀を跨ぎ、こちらに向かって手を伸ばす愁蓮を見上げ、朱翔は表情を引き締めた。

 目を凝らして、愁蓮が足を掛けていた引っかかりを見つけ出すと、そこへ爪先を押し付ける。

 意外と簡単だな、と一瞬だけ緊張が途切れてしまうと、愁蓮の手を握ろうと伸ばした手が、なぜか空を掻いた。気づけば地面に尻餅をつき、呆れたように見下ろす愁蓮の顔が遠くに見える。


「……言いたいことがあるなら言ってくれ」

「別になにも。ほら、さっさとしないと置いていくぞ」


 そう言って、手の平がもう一度差し出される。失敗すれば、今度こそ置いて行かれかねないと感じた朱翔は、引っかけた足に精一杯の力を込めた。愁蓮の手をしっかりと握れば、予想以上に強い力で引き上げられ、次の瞬間には塀の上で腹這いになり、無意識にしがみついている状態だった。

 塀の反対側を見下ろすと、地面が沈みかかった夕日色に染まっていた。音もなく着地した愁蓮は、背後を気にもせずに先へ行ってしまう。無理な体勢から下りようと試みた朱翔は、転がるように着地した。変な体勢で着地をしたため、ずっしりとした痛みが、一瞬だけ足首を襲った。

 衣裳に付着した汚れを払いながら、愁蓮の後を追いかけていると、刺繍の一部が解れているのを発見して眉根を寄せた。おそらく、塀から下りるときに引っ掛けたのだろう。高価そうな衣裳なので、落胆は大きかった。


「ぼさっとしているなよ」


 衣裳を摘み上げて、残念そうに見下ろしている朱翔を振り返り、愁蓮はそれを叱咤した。


「絶対に俺のそばから離れるなよ」


 その言葉の本当の意味を理解できるわけもなく、朱翔は軽く頷いた。腰に手を当てれば、護身用にと与えられた朧月が、上衣の下に感じられる。それによってつけられた指先の傷には、未だ包帯が巻かれていた。頬に一筋残った矢の傷跡は、赤く、若い瘡蓋になっている。

 こうなってみると奇妙なもので、周りを歩いている全ての者が、自分を監視しているように思えて仕方がなかった。数々の忠告が強迫観念となり、感覚として残っているのかもしれない。自分を見上げる見知らぬ少年の目にすら、ある種の恐怖を覚えていた。常に見られているような感覚に、背筋がぞわりと泡立つ。


「――来たか」


 小さな舌打ちの後、愁蓮は歩調を速めた。人通りのある方へと足を向けながら、横目に朱翔を振り返った。


「後ろは見るなよ。それから、気配を探ろうともするな」


 朱翔の考えと行動を先回りした愁蓮が、僅かな緊張感を含ませた声で警告してくる。後ろを振り返ろうとしていた朱翔は、首を無理やり戻し、遅れを取らないように早足で歩いた。


「これは、危惧していたことが実際に起こっていそうな雲行きだな。やっぱり、お前を連れてきたのは間違いだったみたいだ」


 そう笑みすら称えて言う横顔は頼もしいが、あまり悠長に構えてもいられない。

 背中に感じた違和感は、間違いではなかった。そう自覚をすると同時に、今更ながら、足手まといでしかない自分の存在に失笑した。愁蓮だけなら、追っ手を撒いて逃げることなど容易かっただろう。

 今更考えたところで仕方がないと思いながらも、自分の選択は間違っていたのだろうかと考えてしまう。

 何かがあってからでは遅いと言われることの多くは、得てして実際に起こってみなければ、自分だけは大丈夫だろうと高を括るばかりだ。寸前までの危機意識は、極めて低い。

 人の波をかき分けるようにして進んだ二人は、とうとう飯堂の前にまでやってきた。いつもならば広く解放されているはずの扉は、無情にも固く閉ざされてしまっている。臨時休業と考えるには、あまりに間が悪かった。

 悪い想像ばかりが、脳内を駆け巡る。気づけば、朱翔は閉じている扉を、豪快に叩いていた。木製の戸ががたがたと揺れ、硝子戸も小刻みに震える。


「雪姫さん、雪姫さんっ!」

「やめろ、人目を引くだろうが」


 羽交い締めにするように、愁蓮は朱翔を扉から引きはがした。

 店はすっかりと静まり返り、家移りをした後のように、人の気配が感じられなかった。普段通りに店が営業していれば、今頃は多くの客で賑わいを見せているはずだった。

 表通りを人々が行き交う様はそのままに、この場所だけが、時を止めてしまったかのようだ。自分が不甲斐ないばかりに、あの家族を巻き込んでしまったのだとしたら、誰よりも許せないのは自分自身だと朱翔は思う。

 誰かに守られているばかりで、誰も守ることのできない人生だった。

 この二十年間、朱翔は、ただ生きていただけだった。今日と何も変わらない明日を信じて疑わないまま、いつまでも同じ毎日が続くと思い込んでいた。

 どうしたらいいのかも分からずに、朱翔は押さえつけられた格好のまま、呆然と飯堂を見上げていた。魂が抜けきった木偶人形のように惚けていると、肩に触れる何者かの手で、現実の世界に引き戻される。

 気配も何も感じさせずに現れた男を、咄嗟に警戒した愁蓮は、反射的に朱翔を背中に庇った。腰に佩いた剣の柄に手を伸ばしたが、それを引き抜くことはしなかった。


「おいおい、何だよ。偉く物騒だな」


 鋭く睨み付けてくる愁蓮を見て顔を引き攣らせながら、男は両手を持ち上げて、丸腰であることを主張した。

 朱翔は、その男が見知った存在であることに気づくと、すぐさま警戒心を解く。愁蓮の背中を押しのけるようにして前に出ると、その男の前に立った。


「景文さん」

「おい、一体どうしたってんだ、坊。このところまったく姿を見せなかったじゃないか」

「……知り合いか?」

「うちの道場に通っていた人だよ」


 小声でそう囁き合うと、愁蓮は柄に触れていた手を放した。だが、疑るような目つきはそのままに、男を睨み付けている。

 景文はこの店の常連で、あの騒ぎがあった日の夜も、この飯堂にいたはずだ。帰ろうとする朱翔を引きずり戻し、酒を飲ませようとからかっていたことを思い出す。


「雪姫さんのお店、今日はお休みなんですか?」

「今日どころか、昨日の夜から閉まったままさ。休むにしたって、張り紙もなにも出てやしないし、厨房長はなんの連絡も受けてないって困り顔でなぁ。坊の所に続いてここもかって、この界隈じゃみんな不安がってるんだ」


 それにしても、まずは一安心だなあと笑った景文に、朱翔は眉を顰めた。

 一家族が行方知れずになったかもしれない現状を目の当たりにして、何が安心だなどと言わせるのだろう。不満そうに自分を見上げる朱翔に気づいた景文は、少し慌てたように、いやいやと首を横に振った。


「同じ賊に攫われたんじゃないかって、ここらの顔役たちと話してたんで、坊が無事なら、ここの女将たちもすぐに帰ってくるんじゃないかってさ。お役人方も、今度ばっかりは重い腰を上げってくれたようだし、そう心配することもなさそうだって話だよ」


 噂をすればと、景文は通りの向こう側を歩いている、官服を着た男を指した。確かに、何名かの武官を引き連れて、辺りを調査しているようではあった。

 州の官吏が動き出しているのであれば、解決は早まるかもしれないが、事は一刻の猶予もない事態なのだ。犯人が朱翔を狙った滅王派に違いないとするならば、早急に三人を見つけだす必要がある。

 何も知るはずのない女子供を捕らえて、どのような行動に出るつもりなのか。その問題をじっくりと考え、結果を待っていられるほど、時間にも気持ちにも余裕はないのだ。


「愁蓮」

「いいから行くぞ」

「行くって、どこにっ――あ、あの、景文さん、ありがとうございました」


 愁蓮に腕を引かれながら、朱翔たちは、双家の邸がある方向へと歩き出した。

 慌てて肩越しに振り返った朱翔が頭を下げると、景文は軽く手を持ち上げて、人波の中へと姿を消した。


「あの男、怪しすぎる」

「怪しい? 自分の兄弟子なのに?」

「ただの道場の兄弟子なら疑うもんか。だが、道場で最高の剣術を極めていたとしても、あそこまで上手く気配を絶てるようにはならない。あれは戦の最中で無意識に極められた術だ、俺でも気づけなかった」

「あのくらいの年齢なら、戦に出ていたって不思議でも何でもないだろ?」

「なら、お前はここが戦場でもないのに、常に気配を絶ちながら暮らしてる男に対して、何の疑問も抱かないのか? もしそんな人物がいるとしたら、それは役人に追われる暮らしを何年も続けている盗人か、凄腕の凶手くらいだ」


 通りを挟んだ左側に、いくつも連なった長屋が見えはじめる。

 賊の話がどこまで広がっているのか、数日前までは子供たちが騒がしく走り回っていた場所には、今は人の姿もない。親たちが我が子を心配し、外で遊ばせないようにしているのだろう。


「それに、もっと疑わしいのは、我が物顔で辺りを徘徊してる官吏面をした連中だ」


 官吏たちが歩いていた方向を指差しながら、愁蓮は吐き捨てるように言った。さも気に入らないという口振りで、憤慨したような表情を隠そうともしない。


「そもそも、州牧は賊の調査など命じてはいない。重い腰を上げるどころか、滅王一派を泳がせるために様子を窺っていたというのに――だからもう少し真面目に仕事をしろと言ったんだ」


 ぶつぶつと、愚痴のように文句を垂れ流す愁蓮に、朱翔は思わず目を丸くした。

 愁蓮が廉州軍に属しているという話は聞いていたが、その様子を見ていると、州牧自身と酷く近い間柄のように思える。確か、白拓の時もそのように感じたことを思い出し、朱翔は邸の門前にまで到着すると、足を止めた。


「それじゃ、あれらは滅王派の成りすましということか?」

「おそらくな。存王派と滅王派は、元々が官吏の分断から対立をはじめた組織だ。今現在、正式な官吏として認められているのは、存王派の者たちだけだが──」

「こうまで勝手をされて、どうして州牧はそれを取り締まらないんだ?」

「一斉検挙を狙っているか、もしくは私情に現を抜かしているのか。とにかく、最近は州城にもろくに顔を出さないから、州尹が偉くご立腹でな」


 東の空にぽっかりと浮かぶ三日月を見て目を細めた愁蓮は、感情にまかせた行動が目立っていた朱翔が落ち着いてきたのを確認すると、その場から踵を返そうとした。


「とにかく、一度みんなのところに戻ろう。何の情報もなしに出歩くのは無謀だ。一両日中に三人の行方を調べられるよう努力はする」


 朱翔の中にも、未だ焦る気持ちは強く残っていた。しかし、手がかりが何一つない状態で闇雲に歩き回っても、状況が良い方へ向かうとは限らない。ここまで無理を押しきってついて来てしまったのだから、今度はこちらが譲歩をする番なのだろう。今のうちにそっと室へ戻れば、抜け出したことが露顕することもないかもしれない。

 そう思い、朱翔も愁蓮の後に続こうとした。だが、踏み出そうと持ち上げた足が、地面を踏みつけることはなかった。

 通り慣れた邸の扉が内側から勢いよく開いたかと思うと、四本の腕が一斉に、視界の端から伸びてきたのだ。次の瞬間には、愁蓮の姿が見えなくなり、気がつけば自分の身体が、痛いほど強く、冷たい地面に押しつけられていた。脇腹が強打されたのを感じ、酸味の強い胃液が、微かに迫り上がってくる。


「――っ、放せ!」

「止せ、抵抗するな」


 不自然に咳き込みながら呟く愁蓮の声が聞こえ、朱翔は背中で両手を縛られながらも、何とか顔だけは上げることに成功した。隣に転がされていた愁蓮は、腹を強く殴られたのか、未だに咳き込んでいる。腰の太刀を奪い取られると、朱翔と同じように縛り上げられ、衣の首元を吊り上げるようにして立たされた。


「いい判断だ」


 息を詰まらせながらも、愁蓮は鋭く睨み付けることを止めない。まるで視線だけで相手を射殺せそうなほどの殺気を放っているのにもかかわらず、睨まれた男は、造作もないことのように一笑しただけだった。


「これはこれは、廉州軍の荒馬と名高い鷺愁蓮殿」


 その声を聞くと同時に、朱翔は無意識に身体を震わせた。

 朱翔の邸であるはずの母屋から出てきたその男の声には、聞き覚えがあったのだ。忘れもしない、すべてがはじまったあの日の夜に、渡り廊の下から聞いていたものだった。

 確か、その男の名は――。


「……雹鸞」

「死した我が配下の分まで、後で存分にいたぶってやろう」


 嫌悪に満ちた表情を浮かべ、その名を呟いた愁蓮の髪を鷲掴みにした雹鸞という男は、不気味な微笑を浮かべると、猫撫で声でそう告げた。

 そして、投げ捨てるように髪から手を放すと、今度はその闇色の瞳を朱翔に向ける。にやりと、狂喜に満ちた笑みを深め、ゆっくりと舌なめずりをした。


「やっとお会いできましたな。あなたにはお尋ねしたいことが山ほどある、双朱翔殿──いや、陛下とお呼びした方がよろしいですかな?」


 頬に触れた冷たい指先が、ねっとりと朱翔の輪郭をなぞった。ぞくぞくとした不快感が全身を駆け上がり、咄嗟に顔を逸らす。


「滅王派の穢れある手で我が主上に触れるな」


 それは、身が竦むほどの冷え冷えとした声だった。静かに囁かれた言葉は、不自然なほど無感情であり、無感動であるが故に、思わず疑いたくなる。隣で縛り上げられているこの男が一瞬、自分の知っている鷺愁蓮とは、別人のように思えた。


「お前がこのような失態を冒さなければ、陛下がこのような目に遭わずとも済んだものを」

「主上に滅多なことをしてみろ、許しはしないぞ」

「竜吟刀がなければ、我々に立ち向かえもすまい。もうこの太刀が竜の歌を奏でることも、ないだろうがな」


 連れて行け、と命令を下したのは、間違いなくあの夜に聞いた、人を統べることに長けた者の冷徹な声だった。

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