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山お

第1話 はじめに

悩みがある。こんなところに書き綴ってしまうほど切羽詰まっているのだ。稚拙な文で申し訳ないがどうか聞いて欲しい。

私は十八歳を迎えようとしている。つまりは高等学校の三年生はにあたる。そう、人生の岐路に立たされているのだ。先に言っておくが、別に受験や将来の不安のような真っ当な悩みについて話すわけではない、もっとありふれたものだ。思春期を拗らせ、理屈屋で、傲慢、しかしとても臆病で、人から後ろ指を指されることに怯えて生きているような人間の悩みをどうか聞いて欲しい。


いきなり本題に入ってしまい、申し訳ない限りではあるが、未熟者の戯言を聞いてくれ。社会というものが理解できない(自分の中で許容することができていない)。物心ついた頃から自分の中にあり、18歳を迎えようとする今、その思いは肥大化していき、吐き出さなければ気が狂ってしまいそうだ。内側から破裂してしまいそうであり、外から押し潰されそうにも思える。


本題の具体的な話をさせてもらうが、これを読んでくれている人は社会という人間が信仰している荒唐無稽のそれを、どのように感じているのだろうか?

人間の生活を円滑にするものと言ったところだろうか。

たしかにその通りだ。人は生まれながらに社会に属し、最低限の生活を保障される。多くの人はそれに満足し、疑わない。

社会から外れる者がいるば、すぐに法律の槍に串刺しされ、矯正を受ける。

とても良くできたシステムだと未熟な私にでも理解できる。長い歴史の中で積み上げられてきた人間の宝だろう。

しかし、安全な社会という檻の中で暮らしている私たちは果たして幸せなのだろうか?

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