第3話 月下の剣

『起きろ!!ハルチカ!!!』


 えっ


 意識を失ったハルチカは、チンの怒鳴り声で目を覚ました!


 此処は?僕は?


 ドガガガガガガガガンンンン!!!


 ドガガガガガガガガンンンン!!!


 ドガガガガガガガガンンンン!!!


 ハルチカは森に響く爆発音にビックリして、


「何だ!何だ!!何が起こってんだ!!!」


((((;゜Д゜)))


 チンは叱るように、『落ち着け!ハルチカ!!今、あの姉ちゃんと魔人創造者デーモンメーカーが戦ってる!』


「えっ?戦うって!」、ハルチカが起き上がりながら顔を上げると、


 顔と翼はコウモリ、体は猿、頭にヤギの角、尻尾は蛇の巨大な化け物が、ハルチカにハンカチを貸してくれようとした、見知らぬ女の人と戦っていた!


 女の人の手に持つ銃の破壊力は凄まじく、何度もコウモリ猿の化け物を吹き飛ばしていた!


「すっ、凄い!!あれならアイツをヤッケられるよね!」


 チンは全身を振りながら、


(((↓)))


『ダメだ!あれじゃあ魔人創造者デーモンメーカーれねぇ!奴は魔人デーモンタネかたまりみたいなモンだ、一部を吹き飛ばしても直ぐに元に戻る!』


 ハルチカは下を見ながら、「じゃあ!あのお姉さんは!」


 ハルチカのチンは、『ヤバイかもしれない!』


(゜ロ゜;


「で、でも、あんな大きな音出してんだよ、もうすぐ誰か助けに来るよ!!」と焦りながら、チンに話しかけるが、


(((↓)))


『無理だ、魔人創造者デーモンメーカーは女に魔人デーモンタネを植え付ける時は、逃がさない、邪魔されないように結界を張る!外からじゃ中は見えないし、音も聞こえない!』


 ハルチカは驚いて、


「えっ!じゃ!僕達、助けて貰えないの!!」


『安心しろ、ハルチカ、奴の精付けタネヅケを邪魔しない限り、奴はヤロウには興味を示さない、問題はあの姉ちゃんだ!』


 魔人創造者デーモンメーカーは何度もルーナに破壊されては、


 ズルッチョ!


 ズルッチョ!


 ズルッチョ!


 何度も復活していた!


 その光景を見たハルチカは、チンう事が真実である事を実感して、戦慄する!! 


 そして、遂に化け物と女の人の距離が1メータ近くなった時、女の人は逃げようと、飛竜に飛び乗った!


「あっ!」


 自分が置いていかれる!と考えたハルチカだったが、怖くて腰が引けて、声も出せなかった。


((((;゜Д゜)))


 そして、その瞬間、飛竜の首が飛び、倒れる飛竜から飛び跳ねた女の人が空中で止まった時、


(((↓)))


『ちぃ、捕まっちまった!』


 ハルチカは心配になって、「い、いったい何が起きるの!」、とチンに聞いた。


 チンは、『精付けタネヅケだ!』、と一言。


(゜〇゜;)?????


精付けタネヅケ?」


 化け物の尻尾が女の人の前で持ち上がった時、


 その先端が蛇の頭である事を知った時、


 ~>゜)~~~~~~~~


「まっ、まさか!」


 ハルチカのチンが、『そのまさかだ、奴はアレを女に突っ込んで、魔人デーモンタネを女に植え付ける!』


「ええええええええ!!!」


((;゜0゜))


 ハルチカは驚愕する!


 まさか!とハルチカが思っていると、


 女の人のスカートとズボンが破け、


 蛇の頭が!


 Ф ~>゜)~~~~~~~~


 ゆっくりと女の人のアソコに近付く、


『ちぃ、勿体ねぇ、初物なのに!』


「えっ!問題そこ?」


 ハルチカは此のチン、結構、ゲスイ奴かもしんないと思った。


 そして、Ф~>゜)~~~~~~~~


 の瞬間、


 ギャアアアアアアアアア!!!


 森中に響き渡る化け物の絶叫!!!


「えっ?いったい何が起こったの!」


(((↑)))


『しめた!あの姉ちゃん、『封印乙女キャステリィガール』!王族か!』


 ハルチカはまた知らない単語が飛び出したので、「『封印乙女キャステリィガール』?何それ?」


『『封印乙女キャステリィガール』は魔人のタネを植え付けられないように生まれた時、Φを摩導術で封印した娘の呼び名だ、王族は絶対に封印を施される。』


 ハルチカは、「へえ、それなら、皆しちゃへば安全じゃない。」


(((↓)))、チンチンを振る。


『そうもいかねぇんだ、ハルチカ、問題は鍵だ、王族は王族同士なら開けられる、しかし、一般人は俺のような特別な偉大な野郎じゃなきゃ無理だ、だから普通はしない、一時流行って多くの女が鍵掛けるから、俺は穴開けで大変だった。』


 ハルチカは、「はぁ、」


 自分のチンが自分の事を偉大って言っても、今ただのチンだし、とても想像出来ないハルチカであった。


 ギャアアアアアアアアアアアア!!!


 その時、再び森中を駆け巡る悲鳴!


 今度はあの女の人のだ!


(((♯↑)))


 チンは怒っていた!


『ヤロウ!怒り狂って、あの姉ちゃんに魔獣の卵を植え付けやがった!』


(゜〇゜;)?????


 ハルチカは驚いて、「えっ、魔獣の卵?」


(((←)))


 チンは女の人を指しながら、『見ろ!ハルチカ、姉ちゃんの腹を!あのどす黒いもやが魔獣の卵だ!奴は無理矢理、姉ちゃんの腹に魔獣の卵を突っ込んだから、はみ出てやがる!』


 確かに、女の人の下腹部に黒いもやがかかり、女の人は苦しそうに、転げ回っていた!


 ハルチカは手を握り締めて、「酷い!」と呟いた、だが化け物が怖くてそれ以上の事も出来ないハルチカであった。


((( ̄へ ̄井)


 そして、其で満足したのか、コウモリ猿の化け物はこの森から飛び立った。


(((↓)))


 チンチンを振りながら、『奴は満足してねぇ!ありゃ、他の若い姉ちゃんを探しに行ったんだ!ハルチカ!此処で二十歳はたち以下の娘が沢山いる場所は何処だ!!』


 ハルチカは驚いて、「えっ!二十歳以下のって?」


 その時、ハルチカは思い出す!


 バンチニア高等学校!!


 彼処あそこには百五十人近い女子高生がいる!!!


 ハルチカは叫ぶ、「バンチニア高!エミリアが!!」


『エミリアって、その女はいいから、確かに高校はヤバイ!奴が百人以上の女子生徒に精付けタネヅケしたら、万の魔人デーモンが生まれちまう!そうしたら、此の国は滅ぶ!!』


「国が滅ぶ?」


 ハルチカはちょっと驚いた。


(;゜0゜)


 ハルチカにとっては話しのスケールが余りにもデカ過ぎて、彼が理解出来る限度を越えていたのであった!


「ど、どうすればいの!」


(((←)))


 チンは魔獣の卵を植え付けられて苦しみにうずくまっている女の人を指しながら、『ハルチカ!まずあの姉ちゃんを助ける!あの姉ちゃんのところへ行け!』


「分かった!」


 ハルチカはチンに指示されてルーナの元へと走って向かった。



 ルーナは激痛で意識が遠退とおのきそうになるのを何とかこらえながら立ち上がろうとしていた。


 此の事をリサとチビウサに知らせないと!


 しかし、腹部の激痛はどんどん酷くなり、立ち上がる事はもはや不可能な状態であった。


 其処そこに、あの泣いていた少年が自分に近付いて来るのが見え、あの少年が無事だった事に安堵するルーナであった。


「ぐうっ、・・・少年、無事だったか・・・ぐううっ、・・・良かった・・」


 ルーナに近付いたハルチカとチンは、『すげぇ姉ちゃんだな、まだ意識があるのかよ!』、と驚き、


 ハルチカは慌てて、「きぃ、聞こえちゃうよ!」とチンたしなめる。


 チンは自信満々に、『大丈夫だ、ハルチカ、俺達の会話は他の奴等には聞こえない。』


 ルーナが苦しみながら、ハルチカに声をかける、「少年、・・・ぐううっ、・・・頼みがある、・・・ぐうううっ」


 ハルチカは苦しむルーナを見てチンに聞く、


(|| ゜Д゜)


「い、い、いったいどうすれば良いの!」


 チンが答える、


『お前のつるぎで此の姉ちゃんをつらぬけ!!』


「分かった、僕のつるぎでって?、つるぎけんけんんなんて僕持って無いよ?」


 ♂


『お前自信のチンだ!!!』


 ハルチカは自分の下半身を見た、


(((↑)))


 !!!(○◇○)!!!


 つるぎチン!!!


「で、で、出来るわけないだろ!!!」


 チンが怒鳴る、『やらなきゃ此の姉ちゃんは死ぬ!自分を信じろハルチカ!!』


 ハルチカは、怒こったチンにビックリしたが、「しかし、此の状況だよ!」


 チンは誇り高く、『お前は、此のコーリン・オーウェル!!千の女を救った男の子孫!!絶対出来る!!!』


 その声は気高く、力強く、何か説得力があって、ハルチカは、「あれっ、もしかして、僕、やれるとちゃうの!」と思うようになり、


 苦しみで意識が途切れがちのルーナは、「少年、・・ぐうううっ・・・魔導庁に連絡して・・・ぐっ・・くれって・・・少年!何してる!!」


 ルーナは愕然とした、あの大人しそうな少年が、此の状況を利用して、自分の下半身にヤバイ行為をしようとしている事に!!


 アイツは鬼畜かぁ!!!


 ルーナは怒りで、しばし痛みを忘れた!!


「少年よせ!!そんな場合かあ!!!」


 自分のズボンを脱いで、チンをもろだしにしながら、お姉さんの両足を広げようとしていたハルチカは、お姉さんの怒鳴り声で、


 ~~↓~~


『怯むなハルチカ!勇気を出せ!!』


「で、でも、」


『ハルチカ!目の前を見ろ!!』


「目の前?」


 其処には綺麗なお姉さんの、


 草原と、wwwwww


 土手と/\


 穴が Φ あった!!


(((☆↑☆)))


 体が動かないルーナが必死に説得する、「少年!馬鹿な事は止めろ!、今なら、今なら許す!したら、したら殺す!!!」


 その声は、美しき神秘を見た少年、ハルチカには届かなかった!


 ⇒Φ


『其処だぁあ!行っけえハルチカ!!!』


 ドシュッ!!!!!!


 Φ⇒ 


 ギャアアアアアアアアアア!!!


 ルーナは全身を貫く激痛に絶叫する!


「えっ!」、ハルチカはルーナの叫び声にビックリして怯んだ!


『怯むな!ハルチカ!突けぇ!!突きまくれえっ!!!』


 チンがハルチカを鼓舞し、ハルチカの気持ちは最高に高まり!


 ⇒Φ⇒


 その瞬間、ハルチカのケンが光輝き、その光がどす黒い醜い黒いかたまりを貫く!


 バッギャアアアアアンンン!!!


 魔獣の卵は砕け散り!!


 アアアアアアアアアア!!!


 ルーナに歓喜と悦楽の大波が津浪の如く体全体を包こんだ!!!


 \((( ☆◇☆)))/


「駄目だ、僕、も、もう、」


 ハルチカは二度目だが、初心者、そしてルーナが余りにも素晴らしく、三度の突きでその剣が折れようとしていた!


『駄目だ!ハルチカ!続けろ!!!』


(;゜0゜)


「えっ!でも、出ちゃう!!」


 ケン激昂げきこうして、


『駄目だ!ハルチカ!!死んでも出すなあぁぁぁ!!!』


 其は、初心者のハルチカにとっての初めての試練!


 ドシュッ!ドシュッ!!ドシュッ!!!


『ハルチカ!後ろバックだぁ』、チンはハルチカに更に難易度の高い要求を求め、


(゜〇゜;)?????


「バック?」


 。_ヘ←∞¥


『から、』


 °| ̄\←∞¥


『こうするんだ!』


 解説するチンであった。 


 ハルチカは綺麗なお姉さんの腰をひっくり返し、再び、


 ⇒Φ⇒


 森に響き渡る、ハルチカの剣音!!


 ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!


 森に木霊するのは、綺麗なお姉さんの歓喜の叫び!


 アッ!アウン!アッ!アウウウン!!!


 ハルチカは既に限界を越えていた!


(((>_<";)))


 ケンに激痛が走り、その激痛は体全体に広がり、頭痛が千の針の如くハルチカに襲いかかっていた!!


「がぁああああああ!!!」


 あまりの苦痛にハルチカは絶叫する!


 ヒィイイイイイイイイ!!!


 あまりの歓喜にルーナは絶叫する!


 ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!


 そしてハルチカがその限界を越えた時、


 世界は静寂となり、千の星が輝く暗黒となる、


 地平線は消え、大地は消え、広がるは静かなる湖面、


 その中央にルーナとハルチカがいた、二人は依然繋がり、


 ハルチカの動きに合わせるが如く、水面に波紋が広がる!


 ただ、聞こえるのは二人が結ばれる音!


 そして、特筆するは二人の正面に有る、巨大な光輝くホシ


『ハルチカ!ホシは、ホシは何だ!!』


ホシは、ホシは、『つき』!!!」


つき!、『プリンセス・ムーン』!』


 ケンはハルチカに問う!


『ハルチカ!月は満月かぁ!』


 ハルチカは苦しみの中で答える!


「まだ、まだ、満月じゃない!!!」


『ハルチカ!満月だ!満月にさせろ!!!』


「満月?!」


 激痛で意識を失いそうになる、ハルチカでも、剣が何を言っているのか理解出来た。


 ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!


 あの月は自分のケンの剣力に呼応している!


 ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!


 もう直ぐだ!!


 ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!


 あと少し、




 ルーナは、全身を突き抜ける快感の波の中で、自分の目の前にある巨大な光輝くホシを見ていた。


 あれは、我が守護星、『ムーン』!!


 何故、『ムーン』が自分の前に出現しているのか、もはや、理性の欠片かけらが一片も無いルーナにとってはそんな事はどうでもいい事であった。


 自分の守護星が存在している!


 その守護星が、自分を突き上げる巨大な力に反応して、ホシも成長している!


 三日月から半月へ、そしてもう少し、


 もう少しで満月になる!!


 彼女は貪欲に力を欲した!


 もっと!もっと!もっと!


 座すれば、我が守護星は満月になる!!!


 キュツ!!!


(((Φ)))⇒


 ルーナは閉めた!



「ぐぅああああああああ!!!」


 快感と其を否定する超激痛がハルチカに襲い掛かる!!


『耐えろ!!ハルチカ!!満月はあと少し!!』


 ハルチカは口が血だらけに成る程、奥歯を噛み締めた!!!


 ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!


 目は充血し、口からは血を滴らせ、満月!もはや、そんな時は一生涯来ないんじゃないかとハルチカが思った時、


 スコオオオオオオオオオオンンンンン!!!


 世界に巨大な満月が出現した!!!


『今だ!!!ハルチカ!!!月のセイを放て!!!!』


「ウォオオオオオオオオオオオオ!!!」


 ハルチカの絶叫が世界に響き渡った瞬間!


 ドバッシュ!ドバッシュ!ドシュッ!


「アアアアアアアアアンンンンン!」


 ルーナの叫びが世界をおおい尽くした時、


 ルーナの着衣は光とともに消え、銀のチョーカー、銀のピアス、白きレオタード!!!


 ガチャン!!


 光とともに青い胸当てに赤い飾り!


 ガチャン!!


 光とともに青いミニの腰当てに赤い飾り!


 ガチャン!!


 光とともに両腕に白きオペラグローブ!


 ガチャン!!


 光とともに赤いロングブーツ!!


 ガチャン!!


 光とともに腰に銀の二挺の銃剣を装着した、


 ルーナ!


『プリンセス・ムーン』!!


 が満月を背に、


 その美しく、気高い姿で、


 ハルチカの前に、


 顕現けんげんしていた!!!

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