七星姫物語

第2話 目覚めし剣

　次の日のハルチカは気分が爽快で、学校に行ったら、皆に俺はエミリアと付き合ってるんだ！俺達は相思相愛なんだって宣言するんだ！！

　って考えて、早めにどきどきしながら町の中央にある高等学校に向かった。

(⌒‐⌒)

　学校の門の前でエミリアが立っている姿を見た時、彼女が自分を待っている事に感激して、

｢エミリア！｣と大声でエミリアの名前を呼びながら、彼女に近づいたのだが、エミリアは慌てて、ハルチカの手を握り、校舎の裏の人気（ひとけ）の無い場所に彼を連れて来て、

　一言。

｢えっ！別れるって！！｣

( ; ゜Д゜)

　ハルチカは愕然とした、昨日、あんなに二人は愛しあっていたのに！

｢何故！何故なんだ！！エミリア！｣

　エミリアは下を向いてもじもじしながら、｢あのさぁ、アタシぃ、本当わさぁ、ダンバードの事が好きなのよねぇ、ほら、彼に彼女出来たじゃん、諦めるつもりであんたと付き合ってみたんだけど、昨日（きのう）、帰りにダンと偶然会ったらさぁ、彼、実はアタシの事好きだったって告（こく）ってきたのよ。｣

｢ダンバードが！でも、でも、彼にはコーネリアがいるじゃないか！！｣

　エミリアは勝ち誇った顔で、｢それがさぁ、ダンが言うには、コーネリアはお高くてやらせてくれないから、アタシのほうが良（い）いって言うのよ。｣

　ハルチカは驚いた！

(;゜0゜)

｢まさか、エミリア！ダンバードとやっちゃったのか！！！｣

　エミリアは照れながら、｢成り行きで、｣

　⊱( ・ ڡ * )⊰、テヘペロ

｢うっ、うっ、嘘だよな！エミリア！｣

　エミリアは迷惑顔で、｢だからさぁ、ハルチン！あんたとの関係も、此れで終わり、今日からは、アタシに気安く声を掛けないでね！いい！絶体よ！！｣

　ハルチカは、あまりのショックで今にも倒れそうになった。

｢じゃぁねぇ、ハルチン、私にこれ以上付きまとったら、たぶんダンが赦（ゆる）さないから、分かった。｣

　そう言い残すとエミリアはさっさと授業が始まるので、ハルチカを一人残して、校舎に向かった。

　残されたハルチカはただ、ひたすら泣きながら、いたたまれず、学校を後にするのであった。

　・・・(；´Д｀)

　ハルチカ、十五の悲しい青春だった。

　田舎町バンチニア上空二千メータ、飛翔巡洋艦『ブリンシブァ２』の飛竜室。

　ルーナはチビウサに念を押すように聞いていた、｢確かに此の下に魔人がいるんだな、チビウサ。｣

(・・;)

　チビウサは困った表情で、｢魔針盤の針は確かに此の下を指し示しているでしゅよ。｣

　リナは頭を掻きながら、｢魔人なんていそうもない只の森に見えるけど、まぁ、行ってみれば分かるか。｣と言いながら、さっさと飛竜に乗り、

　ルーナも、｢そうだな。｣と言って飛竜の背に付いている鞍に乗り、

｢私も行くでしゅ！｣と言いながら、リナの前に付いている、補助の鞍に飛び乗る。

　ルーナが、｢行け！｣と飛竜に声を掛けた瞬間、

　バサッ！！！

　飛竜は翼になっている両腕を広げ、大空に飛び立つ！

　バサッ！バサッ！

　続いて、リナとチビウサを乗せた飛竜が大空に飛び立った。

　彼等はゆっくりと下降しながら、魔針盤の針が指す魔人のいる場所に向かった。

　ハルチカは町の外れの森で、森の中央にある、大きな石の上に座って一人泣いていた、人生初めての幸せから、一瞬にして不幸に落ちた若者は、

　ただ泣く事しか出来なかった。

（ ＴДＴ）

『そんなに泣くなよ、たかが一人の女にフラれたぐらいで、』

　彼の下から、彼に優しく声をかける声が聞こえる。

｢だって、だって、エミちゃんは僕の運命の人だったんだよ！｣

『大丈夫だって、お前の運命の人は別にいるって。』

｢いる分けないだろ！僕は今までモテた事ないんだぞって！｣

　此の時、ハルチカは初めて自分の下から声がする事に気がついた。

(;゜0゜)

｢えええっ！石から声が！｣

『違う、違う、俺は石じゃないから、俺はお前だから。』

｢えっ！！！｣

　確かに、声は自分の下半身から聞こえる！

｢まさか！！！｣

　ハルチカは驚いた！！！

『そうだ、俺はお前の御先祖様にして守護星、コーリン・オーウェル様だ！』

　ハルチカは自分の下半身の剣（チン）を見ながら、

｢？守護星、御先祖様？コーリン？・・・？でも君って、僕の剣（チン）から声がするんだけど？｣

『・・・ピンポン！正解！！！』

｢ええええええええっ！！！｣

（○_○）！！

　ハルチカは直ぐにズボンとパンツを下ろして、自分の剣（チン）を見た。

　剣（チン）が此方見てウィンクしている！

(^_-)

｢えええええええっ！！！｣

『そんなに、驚くなよ、此方も恥ずかしくなるぜ。』

　嗜（たしな）められたハルチカは素直に自分の剣（チン）に謝った。

｢御免なさい、って違う！違う！なんで君は僕の剣（チン）になってんの！｣

『ウ～ン、俺に聞かれてもなぁ、俺も気がついたら、お前の剣（チン）になっていて驚いた。』

｢・・・いっ・・一体、何時から僕の剣（チン）になったんだよ！｣

　剣（チン）は考えながら、

『確か、ハルチカがエミリアと(ФωФ)（にゃんにゃん）する直前だったかなぁ、ありゃヤバかったから俺が少し手伝った。』

｢えええっ！・・・見てたの！｣

『バッチし見てた、俺の子孫にしては初めてだから仕方ないけど、ありゃ駄目だ。』

　エミリアとの(ФωФ)（にゃんにゃん）と言われて、ハルチカはまたエミリアの事を思い出して悲しくなり、自分の剣（チン）が喋（しゃべ）っている事も気にならない位、悲しくなってくるのであった。

｢仕方ないだろ！僕はモテないし、初めてだったんだから！｣

　その時、異変に気付いた剣（チン）は、『気を付けろ！ハルチカ！何か此方（こっち）に来る！！』

｢えっ！｣

　ハルチカは驚いて、下半身剥き出しのまま立ち上がった瞬間、

　ドサッ！！！！

　ドガァアアン！！！

　二匹の飛竜が彼の前に着陸し、

　一匹の飛竜から灰色の影が飛び出し、

｢動くな！！魔人！！｣

　と怒鳴り声！！

(*｀Д´)ノ！！！

　ハルチカは慌てて両手を上げながら、｢はぁ、はい！！｣

　＼(>_<)／

　ルーナは腰の銃剣（ガンソード）をハルチカに向けながら、

｢よし！そのままって！！｣

　ルーナはハルチカの巨大な剣（チン）に気がついた！

　其（それ）は、天に向かって直下立（そそりた）ち、

　光輝いていた！！

｢えっ！？！｣

　シュン！

　ルーナは少し濡れた！

(〃ﾟдﾟ〃)

　リナとチビウサも飛竜から降りて来て、

　リナは呆れながら、｢チビウサ、確かに、ありゃ魔チンだ！｣

　┐(-｡ｰ;)┌

　チビウサは首を傾げながら、｢おかしいでしゅ、ちゃんと魔チンんて言って魔神機に心力（しんりょく）を流したでしゅ？｣

　σ(^_^;)?

　確かに、チビウサは魔チンと言った！

　しかし、本人は気付いてない、舌ったらずで、人（ジン）が剣（チン）になった事を！

　リナは不思議そうに、｢しかし、何でコイツは、こんな場所で下半身まる出しなんだ？｣

　チビウサは知ったかぶりして、｢此の年の男の子はこうゆう場所で隠れてチコチコするちょうでちゅよ。｣

　リナは笑いながらハルチカに向かって、｢へぇ、そうなのか？｣

　流石のハルチカもチコチコがシコシコである事に気づき慌てた。

｢ち、違う！｣

　まさか、自分の剣（チン）と喋っていたとは言えないハルチカ！

｢そっ、そうだ！、トイレ！トイレだ！トイレが無くて、此処でしようと！｣

　ヾ(･ω･`；)ﾉぁゎゎ

　リナは、疑わしそうに、｢本当かぁ？｣

　ルーナは銃剣（ガンソード）を構えながら、｢どっちでもいい！早くズボンを上げろ！それと名前と身分を言え、そしてゆっくりと証明書を出せ！！｣と怒りぎみに、

　ハルチカは慌ててズボンとパンツを上げながら、｢はっ、はい！名前は、ハルチカ・コーデル！身分はバンチニア高等学校！摩導科一年です！｣と言い、

　ゆっくりと胸のボケットから身分証明カードを出す。

　ルーナは、リナとチビウサに向かって首を振りながら、｢リナは身分証明カード確認、チビウサは高等学校に問い合わせろ！｣

　リナが、｢了解！｣と言いながら、ハルチカから身分証明カードを取り上げ、

　チビウサは右手を耳元で動かしながら、魔導通信で学校に問い合わせる。

　暫くして、リナが、｢大丈夫だ、大将、此の身分証明カードは本物だ偽造じゃない、カードの魔力はコイツが本人である事を訴えている！前科も無い。｣

　チビウサも、｢学校に確認したでちゅ、登録記録から本人である事を確認したでちゅ、今日は無断で欠席になっているでちゅ！｣

　ルーナはハルチカを睨んで、｢無断で欠席だと！理由を言え！｣

　理由を言えと言われたハルチカは、またエミリアの事を思い出して、悲しくなり自然と涙が溢れ出てきた、

　o(T□T)o

｢僕は、僕は、今日、大好きだったエミリアにフラレて！そしたら、学校に行くのが辛くて！辛くて！だから、僕は、僕は、うっ、うっ、うっ｣

　泣き出したハルチカを見た、三人は流石にやり過ぎたと思い、

　リナは誤魔化すように、｢あっ、大将、俺、付近を見回ってくるわ！後！宜しくなぁ！｣と言ってサッと飛竜に騎乗する。

　チビウサも慌てて、｢わたちも行くでちゅ！｣と言いながら、複座に騎乗して、｢行くでしゅ！｣と飛竜に声を掛ける。

　慌てたルーナは、｢ちょっと待て！お前達！！｣

　高く舞い上がった飛竜から、｢あと宜しくなぁ～～～｣

　ルーナは、泣いてるハルチカを見て、ため息を付きながら、｢とんだ災難だ！｣と一言。

　ε～(￣、￣;)ゞﾌｰ

　しかし、災難は剣（チン）を見られて怒られたハルチカである事をルーナは知らない。

　暫くハルチカを見ていたルーナは仕方なく、ハンカチを取り出すと、ハルチカに近付きながら、｢もう泣くな！此れで涙を拭け！｣とハルチカを叱る。

　ハルチカは、｢ぐすん、えっ！｣

　女の人が僕にハンカチ！！

　其も人生で初めての経験！

　その時！！

　ハルチカの剣（チン）が！！

『いかん！その女を近づけるなぁハルチカ！！』とハルチカに怒鳴った！！

　素敵な金髪のお姉さんが、ハンカチを持ってハルチカに近付いてきて、

　ちょっとどきまきしていたハルチカは、ビックリして、｢えっ！何で？｣

　その時、ハルチカが立っている岩からどす黒い声が、『！！良（イ）イ巣女（ナエドコ）ガイルルルルルルル！！！』

　その瞬間、岩が爆発し！

　ドガアアアアアアアンンン！！

　ルーナは、一気に三メータ後方にジャンプし、爆発を避（よ）ける！！

　ハルチカは五メータ先に吹き飛ばされ、転がって、

　ゴチン！！

　岩に頭をぶつけて気絶する！

( ☆∀☆)

『！！良（イ）イ巣女（ナエドコ）ノニオイダ！ハッキリト目ガ覚メタアアアアア！！！』

　ルーナは、岩から産まれた化け物を見て愕然とする、

　その姿！

　顔と翼はコウモリ、体は猿、頭にヤギの角、尻尾は蛇、背の高さは三メータ！！

　正（まさ）しく魔人！魔人そのもの！！

　ルーナは叫ぶ！｢魔人かぁあ！！｣

　化け物は？って顔して、

『魔人（デーモン）？違（チガ）ウ！我（ワレ）ハ魔人（デーモン）ノ精（タネ）ヲ産（ウ）ミ付（ツ）ケ魔人（デーモン）ヲ殖（フ）ヤス魔神の下部（オモチャ）！！魔人創造者（デーモンメーカー）！！！』

　ルーナは、目の前の化け物が魔人では無く、魔人を産み出す化け物と知って愕然とする！

｢魔人創造者（デーモンメーカー）だと！！｣

　魔人創造者（デーモンメーカー）は首を動かしながら、『我（ワレ）ダケデハ魔人（デーモン）ハ産（ウ）マレナイ！巣女（ナエドコ）ガ必要（イル）！』

　魔物は、ルーナを下から上までなめるように見ながら、『良（イ）イ、良（イ）イ巣女（ナエドコ）ダ！』

　ルーナは背筋が寒くなるのをこらえ銃剣（ガンソード）を構え、｢ふざけるなあ！！｣と怒鳴る！

(*｀Д´)ノ！！！

『？巣女（ナエドコ）、フザケル？我（ワレ）ハ本気（マジ）ダ。』

　魔人創造者（デーモンメーカー）はゆっくりとルーナに近付き、

　ルーナは本能的に危険を察知し、｢銃剣（ガンソード）！魔導擲弾銃（グレネードランチャー）仕様（モード）！！｣、と叫ぶ！！

　その瞬間！

　ルーナが手にする、銃剣（ガンソード）が変形し、口径５０、銃身４００、全長７５０の魔導擲弾銃（グレネードランチャー）に変形した！

　ルーナは言う、｢此が、最新の魔導工学が作り上げた最強兵器！魔導擲弾銃（グレネードランチャー）だ！！｣

　と叫ぶと、砲身が光！

　ズダダダダダダダダンンンン！！！

　豪光が発射され、その光が魔人創造者（デーモンメーカー）に着弾した瞬間！

　ドガガガガガガガガンンンン！！！

　百度を越える光球が生まれ、

　魔人創造者（デーモンメーカー）は下半身を残し吹き飛ばされていた！

(ノ｀△´)ノ

｢やったか！！！｣、ルーナが勝利を確信したその時、

　ズルッチョ！

　魔人創造者（デーモンメーカー）の上半身が復元し、『？』、何事も無かったようにルーナに近付く！

｢バカな！｣、驚愕するルーナ！

( ; ゜Д゜)

　ズダダダダダダダダンンンン！！！

　ズダダダダダダダダンンンン！！！

　ズダダダダダダダダンンンン！！！

　ルーナは何十発と魔擲弾（まてきだん）を発射し、

　ドガガガガガガガガンンンン！！！

　ドガガガガガガガガンンンン！！！

　ドガガガガガガガガンンンン！！！

　魔人創造者（デーモンメーカー）は破壊される事、数十回！

　ズルッチョ！

　ズルッチョ！

　ズルッチョ！

　復元する事、数十回！！

　魔人創造者（デーモンメーカー）がルーナに近付く事１メータ！

　ルーナは自分では此の化け物を殺せない事を理解し、

　直ぐに後退して、飛竜に飛び乗ろうとした瞬間、

『逃（ニ）ガサン！巣女（ナエドコ）！！』と叫んで手を振る！

　ズバッシュ！！

　飛竜の首が飛び、倒れる飛竜！！

　倒れかかる飛竜を蹴って、魔人創造者（デーモンメーカー）から更に距離を取ろうとしたルーナ！

　その時、魔物が右手をルーナに向ける！

｢ぐわっ！！！｣

(≧∇≦)

　ルーナは空中で固定され、

　魔人創造者（デーモンメーカー）はゆっくりと右手をおいでおいですると、

　ルーナはゆっくりと移動し、魔人創造者（デーモンメーカー）の前で止まる！

｢ぐっ、ぐっ、何を！何をする気だ！！｣

『生（イ）キノ良（イ）イ巣女（ナエドコ）ハ良（イ）イ魔人（デーモン）ヲ産（ウ）ム、オ前（マエ）、良（イ）イ巣女（ナエドコ）』

　ゆっくりと蛇油でヌルヌルに濡れた蛇の形をしている魔人創造者（デーモンメーカー）の尻尾がルーナの前で鎌首を持ち上げる。

　~>゜)～～～～～～～～

　産む！初めてルーナはその意味を知り、全身に悪寒が走った！！

｢やぁ、やぁめろををを！！｣

（（（ ；゜ Д ゜）））

　ルーナは暴れたが体は動かず、蛇の尻尾は彼女の下半身に近付き、

　ビリビリビリビリ！！

　ルーナのロングスカートとズボンとその下の薄布が破け、

　蛇の形の尻尾が射し込まれようとした瞬間！

　Ф~>゜)～～～～～～～～

『ギャアアアアアアアア！！！』

( ; ゜Д゜)

　魔人創造者（デーモンメーカー）の絶叫！

　半分溶解した蛇の形の尻尾！

　ルーナは、自分は、自分は助かったのか？

　魔人創造者（デーモンメーカー）は苦しみながら怒り声で、『オ前、『封印乙女（キャステリィガール）』、使エナイ巣女（ナエドコ）！！』

｢封印乙女（キャステリィガール）？｣

(゜ロ゜;

　ルーナは知らない言葉を言われて驚き、

　魔人創造者（デーモンメーカー）は怒りで顔を真っ赤にしながら、右手を横に翳（かざ）し、

　グニョグニョグニョ！

　醜く凶悪な爪が伸びている右手にぶよぶよした玉子型のどす黒く、強烈に臭い直径三十センチ位の塊を産み出す！

『オ前（マエ）！巣女（ナエドコ）ダメ！ダカラ！魔獣（ケモノ）ノ餌（エサ）！！』

　そう言うと魔人創造者（デーモンメーカー）は、右手の醜い塊をルーナの下腹部に近づける！！

(((( ;ﾟдﾟ)))　｢止めろぉおおおお！！！！｣

　体が動かないルーナは抵抗の声を上げようとするが、声を出す事も出来ず、

　ズチョン！！！

　醜く臭く黒い巨大な蛙の卵のような醜悪な物体が、ルーナの体の中に染み込むように埋まった瞬間！

　ギャアアアアアアアアアアアア！！！

(>o<")

　ルーナの声なき悲鳴が森に木霊する！！！

『魔獣（ケモノ）ノ卵（タマゴ）、オ前（マエ）ノ中ニハイッタ！！』

　ドサッ！！

　拘束されていたルーナは解放されたが、全身を襲う激痛に動く事も出来ず、ただ踞（うずくま）っていた！

『モウ用（ヨウ）ナイ、他（ホカ）の巣女（ナエドコ）探（サガ）ス！！』そう言うと、魔人創造者（デーモンメーカー）は翼を拡げ、

　バサバサバサバサ！！

　バンチニアの外れの森から飛び立った！

　残されたのは、魔獣の卵を植え付けられその激痛で悶え苦しむルーナと、

　意識を取り戻し、ルーナと魔人創造者（デーモンメーカー）のやり取りの一部始終を見て震えていた、

　我らがハルチカだけだった。