第12話 子猫は可愛いぜ!

 ソフィアは、入学したてのまだ幼さが残る女だった。俺は、ロリコンなのかと少しばかり自問もしたが、やはり可愛いものは可愛い。誰かの手に落ちる前に俺のものにしたいと思うのが男だろう。


 俺は、彼女との接点がなかったので、どこかで彼女に話しかけられないかと狙っていたんだ。彼女はまだFreshman (フレッシュマン)の高校一年生だったから車の免許もなく、スクールバスで通っていた。ある日の帰り道、バスを待っている彼女を見かけたんだ。


 俺の心は叫んだぜ。今がチャンスだ! ってな。


 俺は、バス停の横に車を止めて彼女に話しかけたんだ。


「俺が家まで送ってやるよ。同じ方向だからな! 」


 バスを待ってた、Freshman (フレッシュマン)やSophomore (ソフォモア)の奴らは、びっくりしてたぜ。この俺から、ソフィアが声をかけられてるってな。


 俺は、学校一のもて男だから、この俺が目をつけた女はいい女ばかりだぜ。


「えっ? あの……」


 子猫のソフィアは、真っ赤になって戸惑ってたぜ。


「心配するな。何もしないよ。お前と話しがしたいだけだから……」


 助手席のドアを開けて、彼女を乗せたんだ。そこにいた女たちは羨ましそうに見ていたぜ。俺は、ソフィアを乗せて走り出したんだ。


「お前は、俺のことを知ってるか? 」


「あっ……はい」


「そうか、お前はソフィアだろ。俺はずっとお前が気になってたんだ」


 俺がそう言うと、嬉しそうに頬を染めてたぜ。こんなチャンスはないからな、俺はソフィアに少しドライブに行かないかと誘ったのさ。ソフィアはコクンと頷いたんだ。俺は、まだ陽が高い高台へと車を走らせたのさ。


 高台に着くと、車から降りて街並みを眺めたんだ。隣にいるソフィアの手を握ると俯きながら頬を染めてたぜ。小さな手が可愛くて思わず手の甲にキスをしたんだ。ソフィアはびっくりしてたぜ。その仕草が、まるで子猫のようで俺はたまらなくなったんだ。本当は、すぐにでも頂きたかったんだが、こんな小さな子猫を無理やりなんて、さすがにできないと自制心で立ち止まったのさ。俺も少しは成長したもんだぜ!


 手を繋いでしばらくボーッと景色を見た後、俺はソフィアを家まで送り届けたんだ。


「明日の朝、迎えに来て欲しいか? 」


 別れ際に尋ねると、嬉しそうに微笑みながらコクンと頷いた。


 俺は、翌日からソフィアを迎えに行くようになったんだ。当然、学校では噂になったが、近所だからと言い訳を言って誤魔化したんだ。最上級生シニアの俺が、こんなガキくさいのを本気で相手にするとは誰も思ってなかったようだ。


 ソフィアは、凛とした佇まいの中にあどけなさを残す可愛さで、この日から俺の子猫になったんだ。


 

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