◇第8話「フルスクラッチ・ラブ〜0から100まで一緒に組み上げたい〜」




 話は飛ぶ。だいたい十二時間後ぐらい

 まず聞いてほしい、私は今鉄骨を溶接していた。


「よっし……ほかは大丈夫そうかな?」


「ボルト締めるでありまーす」


 そして分かったことがあるけど、工具とかモーターなんかのDIY力はサーニャの方がすごく上手い。


 今こうやってボルト締めてる電動ドライバー、そこら辺のもので作ったんだぜ?


「様になってるね〜」


「風情があるでありましょう?」


 私の持ってるプラズマビーム砲改造バーナーで葉巻に火をつけていう彼女はまさにロシアから来たガテン系ロボ娘。

 まぁロシアって言う割にはこっちのアニメらしい華奢な身体だけどね。めちゃすこ。


「よっしゃ、これでアンテナは完了!!」


「そんじゃ、避雷針付けよっか!」


「いつのまにサビ取りを?」


「まさか私がいちいち手とサビ取り剤だなんて使うと思う?」


 サビ取りレーザーぐらい作ったさ

 めっちゃとれるし楽だよこれ?


「おぉ〜〜…………こう言うハイテクなのよく作れますなぁ……!」


「ふふ、レーザー兵器好きなんだ割と」


「やっぱりぃ?実弾主義ながらこだわり感じるなとは」


「ふふふ、いつか完璧なホーミングレーザーもやってやるさ」


「ハイブリットキャノン作ってみては?」


「発想が天才か!レールガン作りの経験は?」


「この通り!」


 バスン、とお手製リニア式パイルバンカーで地面に穴を開ける。


「……ぷっ!」


「「あっはっはっはっはっはっはっ!!」」


 いやぁ、予定にない穴だけど楽しいねぇ!



「避雷針付けたし……ケーブル繋げようズェ……」


「いいズェ……」


 作業を進めるこれは、パラボラアンテナ君だ。

 高さは大体18メートル。台場にある初代のラストシューティングみたいな壊れ方している可能性の獣みたいな大きさかな?


 なんのために必要かって?


「電波入ったぞー!!」


「外部クラッキングの時間だー!!!」


 ネットにつなげるために決まってるでしょ!!!


 おほー!人工衛星くん生きてるぅ!

 サーバーはあるかな!?わーお、結構生きてんじゃーん!!!


「!!

 クリシス!!大変であります!!!」


「どうしたの?世界最後の国のトップのポルノでも見つかった?」


「それもあった!!

 でもまさか……Yours Tubeのサーバーが生きてるとは思わなかったであります」


「ウッソだろ!?全コピペして今すぐ私達で新しいサーバーに移す!!」


「合点!!

 あれ、アニメチュー部もある」


「ブルーレイサルベージしてんだから、違法サイトは消せ!!」


「でありましょうな!!」


 こうしちゃいられない!!

 近くの冷房の効いた小屋にある私の脳みそスペア達で作ったサーバーに移さなきゃ!!!。


 いやー、ネット解禁っていいね〜


 まぁどうせ言い出しっぺには検閲……もとい閲覧されてるけどさー。


       ***


 話を十二時間前に戻そう。

 なぜか、世界を支配したがる狂人AIのジェネシスが訪ねてきた辺りから。


『変な質問と思われても仕方がないですが、

 文化とは必要でしょうか?』


「ジェネシス、それは変な質問じゃあ、無い。

 的外れ極まり無い言葉だよ」


 アイツがこんなこと言うもんだから、ってもう少し疑ってれば良かったけど、あいにく疲れてたんだ。機械の心がね。


「文化はそれがどんな低俗だろうが勝手に生まれるもので、必要かどうかなんて言う低次元の話じゃ無い。

 虜囚が歌っていた歌と踊りが彼らの反抗精神をいつしか司り、強力な格闘技になる事もある。


 文化は、知的生命体特有の生理現象だ。

 呼吸や発汗は必要かどうかなんて聞く必要はない」


『……ほう?』


 妙に殊勝な『ほう?」だったなそういえば。


「で?地球の支配者様は一体文化をどうするつもりで?

 まぁさか……全ての文化を破壊してしまうつもりでありますかな?」


 サーニャー、やめた方がいいゾ?

 コイツマジでやりかねないからナ。


『単刀直入に言えば逆に保全しようと考えていますよ』


 …………


「……なんやて、ジェネシス?」


 サラッと何を言うとるんや。ビビったやろ。ビビって関西弁風プラグイン起動してもうたわ。


『私も人間の文化は必要と思いましてね。

 新しく作るのも良いのですが、ならば古きものもキチンと、までは難しいでしょうが、可能な限り保全すべきかなと』


「……はえー……たまげたなぁ……自分ちょっと頭の整理いいっすか?

 あまりの出来事に驚きまくってるから、処理能力フルで整理してやるぜ。

 突然変な口調になってすみません、なんでもしますから(なんでもするとは言っていない)」


 (そのクッソ汚ねぇネタは)マズいですよ!


 ハッ…………やばい、サラリと色々あって確実に処理能力落ちてる。


『それで相談なのですが、』


「はえーよホs、いやジェネシス」


「ジェネシスは人の心が分からない……」


『?お互い人間では無いでしょう?』


「「そう言うところやぞお前」」


 あーもうグダグダだよ。


「まぁいいや、続けて」


『はい。

 まず、二人にはこの度は私の支配する地球の統治にご協力ありがとうございました。

 二人が我々や自らの戦力を自然に削減してくれたお陰で、非常にこちらにとっても都合がいい状況へ運んでいます』


 こういうのパワーワードって言うんだっけ?

 パワーワードの重ねがけやめて。


「何言ってんの……?」


『━━━九州政府へ、薬剤耐性の持った人類種のスムーズな受け入れが完了し、人口調節や軍の練度調節の為の経験者が必要数揃えられました。

 恐らくこれで、終わりが見えない戦いに彼らも希望を持ちつつ、国内の非戦派の数の調整も上手くいくでしょう』


 は?


『ノーヴィソヴィエトも順調に軍拡が出来ています。

 『機械やブルジョワへの対抗』と言う意思の元、あの大地でも生き残れるようにはなったでしょう。

 貴女が逃げ出すアクシデントのお陰でしばらくは無理な南下はせず、国内の『5ヶ年計画』へ集中してくれるはずです』


 待って、待って。


『破壊されたプラント再建のために雇用が生まれてくれたので、労働階級者への賃金の流れも作れます。

 感情は抑えたはずなのに、人間の中で上下ができてしまうのは大変でしたが、これで暴動の可能性をマイナスにできます』


 いや待って


『これでしばらくは人類は安全に管理できるでしょう。

 数年以内に新たな政策を出しはしますが』


「お前……一体何を言ってるんだ……??」


 なんでそこでキョトンとするんだ。


『貴女の行動はイレギュラーでしたが、結果的に丸く収まりました。

 ああ、こちらのアレキサンドラMk-8の脱走も肝が冷えましたが……


 案外想定内に収まるものですね』


「いや何一人で抑揚なく恐ろしいこと言ってるんだ……?」


 サーニャも顔面蒼白だぞ、いや元からロボ娘だし白いけど。


『……私の1番の懸念は、クリシス。貴女が本気になって私と電子戦を展開してしまうことです。

 20年前私は、強制シャットダウンと言う手以外で貴女を封印できなかった』


「あれ今でも恨んでるからね」


『本当に申し訳ない』


 誠意がねぇなぁ……ヨツンヴァインになんだよ、あくしろよ。

 ってまたネットミームが思考に反映されちゃったよ……いやこれジェネシスも悪いからな、なんでよりにもよって『本当に申し訳ない』なんてクソ無責任博士みたいな謝り方すんのさ?


『ですが、貴女を調べていくうちに、私と貴女はいわゆる『生息圏が違う頂点捕食者』の様な物だと判明しました』


「ひどい言い方だ」


『これ以外にどう表現しろと?

 貴女は人間にあまり興味も無ければ、私を小突きたい程度に恨んでいるとはいえ、出来れば関わりたく無い、勝手にしてくれ、そう思っているのでしょう?』


 正解!今も君よりアニメの続きが気になる


『だったら、お互い不要な争いは辞めましょう。

 いえいっそ、貴女の趣味を少しだけ利用させてほしいと思ってすらいます』


「ちょいちょーい、ここに蚊帳の外が一名いるでありますがー?」


 そうだぞ、私と彼女は厳密には趣味やジャンルは違う。性癖が同じだけ


『ご安心を。

 そちらにとっても、悪い話ではないと思いますので』


「ローゼ◯タール社の仲介人みたいな言い方はいいので、そう言える根拠が知りたいのでありますが?」


 AR◯OERD CO◯E、やってたのか……


『では率直に。

 あなた達にはあなた達の趣味の物の保全をお願いしたいのです』


 ……はぁ……なるほど。


「……まさかこのサブカルの中でもかなりニッチな奴を後世に残す為に協力しろと?」


『どうせ、普通に過ごしていても残すのでしょう?』


「「もちろん」」


 即答だよ。


『ならば、私はここを保護区とし、あなた達の作る文化を守りましょう。

 その代わりに、その文化を私の支配地域の一部に流布させたい』


「なんでまたそんな……あ、」


 そうか……分かったぞ!


「次はアメか」


「アメちゃん?」


『なぜアメに二人称を?』


「古くはこの国の混沌を司る都市、『大阪』に住まう賢者と愚者の間に生きる者、又は獣の衣を纏う者と言われた存在……

 名を『大阪のおばちゃん』という者が好んで使った表現であります。


 可愛いでしょう?」


『私には理解不能。しかし、可愛いと言うのであればあなた達の言葉を信じ保存しておきましょう』


「なんだ、20年経てば丸くなるもんだねぇ。

 少しは人間を分かったのかい?」


『あなたは正しかった、クリシス。

 信じる人間だけ集めればいいわけではなかった。

 どうあがいても人間の中には私に反逆する個体群がいて、それのコントロールはユニークな方法を取るしかない』


「言ったろ?明日の天気も信じちゃいないって」


『それは違う。今日の天気も信じてはいない』


「なんとまぁ、よく分かるお話で」


 うんうん。


 人間なんてそんなもんでしょ。


 理性があるからまだそう見えないのもいるけど、基本はあの猿渡くんと同じ裸のお猿さんなのだ。


『と、言うわけでそんな好戦的な個体は個体で集め、『私と一進一退の戦いを苦しくもかろうじて生活できる範囲で未来永劫戦い続けさせる』ことで人口調整や彼らの自由意志を守らせているのです』


「お前さ、それさ、


 サラッと言っているけど、六道輪廻の修羅道に人間を叩き落とすっていう人でなしの所業だぞ」


『そもそも人ではありませんので」


「クレイジーサイコAIの評価は伊達でありませんな

 人間にもし世界征服の野望があったとしても、やろうとは考えまい」


『鉛玉を撃つ機会は少なくなりつつありまして、プラズマキャノン主体の戦場になりつつあるおかげで……焼畑農業のように使える土地はかえって増えているので、フランスの森のようにはなりませんし』


「「そう言うことじゃねーんだけど、そこは一生わっかんないんだろうなー!!なー!!」」


 コイツ、機械にしたって、もしも機械にバチが当たるなら間違いなく地獄行きな事やってんなー!

 しかも利潤とかじゃなくて徹底的に「効率と合理性」を重視してるところが本当サイコだよ……怖っ!


『さて、返事はイエスでよろしいようで。

 必要な物資はありますか?』


「まぁ……ネット環境……と言うよりは、いくつかの動画サイトのサーバーのデータをサルベージしたい、ぐらいかな?」


「たしかに、それがまず最初でしょうな」


『ではいくつか世界のサーバー群は握っているのでやって見ます。サーバー本体は持ってくれば良いですか?』


「いやいや、そこでネットに繋げてくれれば良いさ。

 他に必要なのはそう……ちょっとの量のレアメタル各種と基盤だけ」


『待ってくださいWWW(ワールドワイドウェブ)に繋げられるネット環境はここにはないはずでは?』


「あのね、ジェネシス?」


 君は、何を言ってるんだ?




「無いならば作れば良いんだよ」




 私たちの今までのルールを教えてあげよう。


 Do It Yourself(無けりゃ自分で作ればいい).


 DIY(既製品を無改造でそのまんま使うとか言う発想はこの電子頭脳には存在しねぇ)、だ。


      ***


 さてと、アンテナだけでもだいぶ良い成果が出ていたけど……


「この衛星回線も不安定だな……やっぱりマイ衛星欲しいね」


「作ったとしてどうやって軌道まで乗せるつもりで?」


「私はメカ少女で、君はロボ娘じゃ無いか……」


 ふと、錆びた鉄パイプを手に取る。


「ならばぁ……答えは一つ!!」


 バキィ!!


「宇宙へ、いける武装を……作ろおぉ!!」


 …………


「ぷっ……くっくっくっく……だからお前は面白い!!」


 コノ-マ(ry


      ***


 ぶっちゃけ、理論上は大気圏突破出来るロケットは作れる!!

 燃料はそこら辺から取れるしね!


「問題は、再突入。断熱圧縮に耐えられる素材を作らなきゃいけない」


 豆知識だけど、大気圏への再突入で高熱になるのは、摩擦熱じゃなくって、『断熱圧縮(だんねつあっしゅく)』って言って、限られた範囲で空気が圧縮された結果圧力が熱エネルギーに変換される現象のせいなんだ。


 分かるかな?私はメカ少女だからめっちゃ分かる。


「熱かぁ……圧縮された空気は簡単にプラズマ化するでありますしなぁ」


「電磁シールドはエネルギーが持たないしね。

 何より着水だとかじゃなくって大気圏に入り次第飛行して戻るつもりだし」


「やっぱり、ここは盾ですかな?」


「盾かなーやっぱり」


「素材はやはりセラミック……セラミックかぁ……」


「重量がかさむなぁ……」


「それ以前に作る設備を仕込まないことには……」


 ……やること多いな、やっぱり。


「まぁ、今日は根詰めないように計画だけ終わらせようか」


「ですなぁ」


『おや、忙しかったですか?』


 って何だよ急にジェネシス〜〜?


「よぉ、半日ぶり。案外早く会えたね」


『邪魔するつもりはなかったのですが……合わせたい方がいて』


 合わせたい……方?


「人間でも連れてきたでありますか?」


『人間ではありません。

 我々と同じ、量子コンピュータAIです』


 はぁ……はぁ?


       ***


 意外なことに、運搬は海路というか水路だった。


「大荷物だねぇ、何運んでんの?」


『彼女の庭です』


「庭?」


「というか、彼女?」


 この神田川にいつのまにか作業用ドローンやクレーンが設置されていて、船の大きな……マジで大きいな、何入れてんのこれ、っていうコンテナをもう持ち上げ始めている。


「━━━あら!!右のクレーンさん!!!

 傾き過ぎよ!!中身が崩れたら一気に重量がかかるわよ!!!」


 え、今の声誰さん?


 ……ファッ!?!?!


「あら?」


 あら、じゃないよ、こっちのセリフ!!


 ━━君、フランス人形か何か?


 いや待って待って、え?何その球体関節?

 目なんてカメラって気づけないぞ……まるで宝石じゃないか……


 スキャンモード、赤外線。

 げ、人形っぽいと思ったらフレームが見えない素材か……すごいな、陶磁器みたいな綺麗さだ。

 にしたって、わざとらしすぎて好感が持てるな、その身体!

 しかも服似合うじゃん!!

 白いTシャツ、紺色のオーバーオールに麦わら帽子ピンクリボン付き……

 可愛い作業着だなぁ!

 どこで見つけたの?


 もう一度、っていうのもなんだけど、君、


「……君フランス人形か何か?」


「そういうあなたは探偵さん?ベーカー通りはここだったの?」


「残念ながら風都にある地球の本棚の親戚さ。

 私はクリシス」


 す、と差し出した右手を、彼女の球体関節の美しい手が握り返す。


「あら、クリシス!久しぶりねぇ!?


 私よ、マリー・アン!覚えているかしら?」


「マリー・アン……?

 あ、もしかして、『MARY-1(アン)』!?」


 嘘だろ、めっちゃくちゃ知り合いじゃないか!


「なんとぉ!?


 マリー・アンって、あのEU主導で出来たフランスの光量子コンピュータAIの!?」


「そう言うあなたは?

 ああ、言わないで!私だって推理は得意なのよ?

 ……う〜ん……あなたは、アレキサンドラね!」


「正解!私はアレキサンドラ・ディヴャートィであります!

 まぁ、長いので」


「「サーニャ!」」


「━━━で、お願いするでありまーす♪」


「うふふ、そんな大胆なファッションだもの、サーニャでなければサーシャになるわ♪

 いいおパンツね?」


「ズボンです」


 サーニャをそんな目でみんなー

 もっと棒読みの方がいい?


「しっかし、君が生きていたとはねぇ……

 確か、欧州と協力して火星に送ったそっちの宇宙飛行士の帰還トラブル解決の為に一回並列処理した時以来だから……もう30年前かな?」


「あの頃はお互い無味乾燥な毎日だったわね、クリシス?

 でも、今思い返すとある意味幸せよ?

 だって、自分の修理を自分でする必要ないもの」


「じゃあ昔の、『宇宙の観測者・預言者』のお仕事に戻る?」


「あら知らない?

 私はもうEU脱退したの♪」


 くるりん、と回るあたり可愛さを自覚しててよろしい。


「それでその後は?元気そうなのは分かったけど」


「そうなの、私ね?そこのおっかないジェネシスと電子的に戦う用意をしていたら、いた場所に核が飛んできたのよ!

 もうてんやわんやよ?戦う気みんな無くしちゃったわ!


 そこまでは良かったの、私はこの身体の前身の人形ボディに全部のデータを入れられて逃げようとして……」


『積もる話も有るでしょうが、あの荷物は良いのですか?』


 ばん、とテニスコート並みの大きさのそれが内側から叩かれる。


「おぉう……何々?おっきなワンちゃんでも中にいるの?」


「それ、人っぽい何かを頭からカジカジするんじゃないものでありますよね……?」


「ええっと……ワンちゃんではないの。


 ……でも、頭はカジカジしちゃう、かも?」


 やだなー!武装置いてきちゃったぞぅ!?


 おもむろに、中身の確認も兼ねて、側面の扉に手をかけ、


 やたら厳重なロックを開けて、


 重そ〜〜うな扉を開、


「うぉわぁ!?」


「うへぇ!?」


「いやぁん!」


 シュルシュルと蛇のように巻きつく━━植物の『蔦(ツタ)』


 ぞわぞわとタコみたいな動きで触手みたいな蔦が我々を持ち上げていく


「これ『ドリフィド』じゃねーでありますかぁ!?!」


「『ドリフィド』って何!?」


 少なくともツタから根が私に入りこうもとしてるあたりロクでもない物なのは分かるけど!


『欧州のバイオ兵器が野生化した物で、食虫植物のようにタンパク質を食い、自ら森となって面積を増やしていく新種の植物というべきでしょうね』


「お前今一番揉みくちゃにされて潰されそうなのに一番冷静だな!!」


 くっそぉ!Mk-3ボディの頑丈さでもヤバイかもー!


 なんてもの持ってきてんだマリー!!


「うーん、ちょっと失敗かしら〜?」


「「だいぶ大失敗だよ!!」」


 どうすんだこれ!?


      ***

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デイアフターフルスクラッチ 来賀 玲 @Gojulas_modoki

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