白旗はまだ上げない

「ところで設楽よ」

「はい?」


 帰りの新幹線車内。俺の婚約者は隣の席で、行きのときと同じく、新幹線名物の超高質アイスクリームにスプーンを突き刺そうと必死だ。今回はバニラを買ったらしい。


「昼飯の時の話だが……」

「お昼ご飯ですか。とても美味しい若竹煮でしたが」

「……ホントか?」

「ホントですが」


 俺の疑念に対し、設楽が当然のように仏頂面で返事をする。この、眉間にシワを寄せた顔は……少なくとも、嘘はついてないようだ。確かに設楽は、俺の若竹煮をうまそうに頬張っていたのだが……


「しかし、ご両親の反応は冷ややかだった気がするが……」


 思い出したくもない、テンションだだ下がりの昼飯の光景を思い出し、俺は身震いを起こした。



 あのあと、俺は完成した若竹煮を食卓へと並べ、設楽母とお父さんに自信作の若竹煮を振る舞ったのだが……


「ふむ……」

「んー……」


 俺の若竹煮を頬張った設楽母も、さくさくとした歯ごたえを楽しんでいるはずのお父さんも、不思議と表情が優れない。


「あれ……」

「……」

「美味しくないですか?」

「……いや、美味しいよ?」

「そうですか?」

「ああ。美味しいよ?」


 不安に思い、俺はお父さんにお伺いを立ててみるのだが……まぁお父さんは人格者だし、ここで『まずい』とは言わないだろう。一方の設楽母の方は……


「んー……さくさく……」

「お母さん、お口に合いませんでしたか?」

「いや……さくっ……美味しい……もぐもぐ……ですが……ごきゅっ」


 設楽母にもお伺いを立ててみるが……口では美味しいと言っているものの、全身からそこはかとなく漂ってくるのは、『美味しいけれど、物足りない』という、不満の感情だ。これは、まだ見慣れぬ設楽母の仏頂面のせいではないはずだ。


 だが、俺の調理に何か不手際が合ったとは思えない。ダシこそ顆粒だしを使ったが、味見をしたときはまったく問題なかったはずだが……


「しゃくっしゃくっ……ふぇんふぁい」

「お、おう……?」

「めひゃくひゃ……もっきゅもっきゅ……おうぃふぃい……でふ」

「そ、そうか」


 唯一、設楽だけが実に美味しそうに、俺の若竹煮を頬張っているのだが……それでも、俺の不安感は拭えない。本来なら、家族になる設楽が『美味しい』と言ってくれているのだから、それはそれでOKなはずなのだが……


「ふーん……もぐもぐ……」

「んー……さくっさくっ……」


 なんだこのテンションだだ下がりな設楽夫妻の期待外れ感は……。試しに食べてみるが、特に落ち度は見当たらない。ダシの味付けも悪くなく、そのダシの旨味もタケノコに適度に染みているし……ほんのりといい感じに残ったタケノコのアクも、アクセントになっている。わかめだってしゃきしゃきとした歯ごたえを残すために、仕上がりの寸前に投入したし……


「いや、美味しいよ?」

「ホントですかお父さん?」

「ホントに美味しい。美味しいんだが……いや、美味しいよ」


 ……いやお父さん、その言い方は反則ですよ。それじゃあ完全に落ち度を見つけているようなものじゃないですか。


「お母さん?」

「もっきゅもっきゅ……美味しい……です……ごきゅっ……が」


 設楽母も同じだ。娘譲りの仏頂面のせいで、お父さんよりもさらに思考が読み辛い……


 だが、これだけはわかる。お父さんはもちろん設楽母も、俺の若竹煮の出来に、満足していない……



 その後、特に騒動もなく昼食は終了。若竹煮も無事に完売し、最後はご両親に『娘を頼んだ』と結婚のお許しも無事いただけたわけだが……


 だが、どうにも納得できん。あの設楽夫妻のリアクションは、とても美味しいものを食べて感動している人の反応には見えなかった。あんな、美味しいわけでもなく、かといってまずいものを食べているわけでもないあの反応を見て、一体誰が手応えを感じるであろうか。いや、そんな者などいやしない。


「何か落ち度があったのかなぁ」

「特に落ち度はないと思いましたが……んー……」


 俺の不安げなつぶやきを聞いた設楽が、アイスを堪能しながらそう慰めるが、俺の心中は複雑だ。


「そんなことより設楽よ」

「はい?」

「お前、メガネを買う気はないか?」

「先輩はメガネフェチなのですか?」

「違うわ。……だが、お前が真っ赤なフレームのメガネとかかけてたら、似合うかもしれんしな」

「そうですか?」

「おう。真っ赤なボタンが好きなあたり、似合いそうな気がする」

「あのときは散々『駄目だ』とか文句つけてたくせに……」

「それとこれとは話が別だ」


 ええい。答えの出ないことに悩んでいても仕方ない。俺は気持ちを切り替え、将来の奥さんに視力矯正の必要性を訴えつつ、いかに赤いメガネが似合うかを力説することに、心血を注ぐことにした。


 ……だが、設楽がその後メガネを買うことはなかった。



 それから一週間ほど過ぎた、日曜の午後。いつものように昼食を食べ終わり、二人でのんびりだらだらと過ごしていたら、来客を告げるインターホンが鳴った。


 その時、俺と設楽は二人でソファに座り、互いに足をからませ牽制し合いながら、オンデマンドで海外ドラマを視聴していたのだが……


「……先輩、来客です」

「お前が行ってくれよ」

「先輩が行ってくださいよ。私は日頃の仕事の疲れを癒やすのに精一杯なのです」

「そんなふうに動かなかったら、結婚後すぐに『日曜日のお父さん』になるぞ」

「先輩こそここで動かなかったら、将来『なにもやらないぐーたら嫁』一直線ですよ」


 お互い来客を想定した服装ではなかったため(特に設楽は『ハネムーン』のクソT)、互いに来客対応をなすりつけ合う俺たち。埒が明かないので足じゃんけんで雌雄を決し、見事俺のチョキによって敗北を喫した設楽が、玄関へと消えていった。


「んじゃドラマは一時停止しといてください」

「了解」


 そんな奥様の要望を聞き、俺はドラマの『カーター! ラピッドインフューザーに繋げ!!』というダグ先生のかっこいいセリフのところで一時停止を押した。医療ドラマは楽しいなぁ……。


『宅急便でーす』

『ありがとうございます。お勤めご苦労さまです』


 そんな声が玄関から聞こえる。日曜日なのに大変だなぁ……と極めて他人事なねぎらいを配達員のお兄ちゃんに心の中でつぶやきつつ、俺は設楽の帰還を待った。


「先輩。今晩の晩ごはんは準備しなくていいかもしれません」

「……? 宅急便か?」

「はい。父からです」


 大きなダンボール箱を抱えて帰還した設楽は、いつもの仏頂面を崩さず、持っているダンボールをテーブルの上へとポンと置いた。一辺が設楽の二の腕ほどあるダンボール箱は、置くときにトンと軽い音を立てたあたり、そんなに重くはないらしい。


 ダンボールに貼られた伝票を見る。伝票によると、確かに送り主は設楽のお父さんだ。品目は……衣類と食料品。ひょっとして、お父さん作の料理がいっぱい入ってるのかな?


「では開けてみましょう」

「おう」


 設楽が鼻をピクピクと痙攣させながら、ダンボールの封を開く。


「おお……」

「これは……!!」


 中に入っていたのは、新聞紙でくるまれた大きな包みが2つと、一着のクソT。クソTはサイズ的に設楽のためのものだろう。やや細身で水色の生地に、まるでパソコンで印刷したようなゴシック体の大きなフォントで『グアム』と書かれていた。


「……これはお母さんのチョイスだな」

「ですね。これからの暑い季節にぴったりです」

「……」


 クソTを手にとった設楽が、そう言いながらシャツを広げて鼻をプクッと膨らませた。俺にはさっぱり理解できない領域のセンスだが、奥様がそんなふうに喜んでいるのなら、旦那の俺はもう何も言うつもりはない。めくるめくクソTの世界を存分に楽しんでくれ。俺が同伴でなければ、どこで何を着ていてもかまわん。


「では先輩には私の『ふつう』Tシャツを譲ります」

「いらん」

「それを着て、二人で今度デートしましょう」

「なぜそこで勇気の安売りをしなければならんのか、俺にはさっぱりわからん」


 そんな軽口を叩きながら、俺は引き続き荷物の物色を続ける。大きな包の一つを開くと、どら焼きが6つ、甘い香りとともに出てきた。


「これは……! この香りは、お父さんっ……!?」


 味見をしなくてもわかる。この、かぐわしき甘い香り……香りだけですでに一級品の味を感じるそのどら焼きは、きっとお父さんによって作られたものだ。


「父はどら焼きも得意なんです」

「マジか。ホントに和菓子が得意なんだなお父さん……」

「絶品ですよ。ぜひご堪能ください」


 よし。これはあとで苦いお茶を淹れて、存分に堪能することにしよう。緑茶の在庫があったかどうかを思い出しながら、俺はもう一つの包を開いた。


「……おお、これは……!」


 新聞紙でくるまれていたそれは、大きなタッパー。その中には、若竹煮が結構な量入っていた。


 これはありがたい……あの、俺の若竹煮が設楽家のテンションを下げた悪夢の日の原因を追求することが出来る。世の中には『なんとイヤミな』と感じる者もいるかもしれないが、俺はこれをお父さんからの激励であり、ヒントなのだと受け取った。


 タッパーを開く。途端にリビングに香る、ダシのよい香り。冷めた状態でこれだけのよい香りを漂わせる若竹煮……俺の気持ちが高ぶってくるのを感じる。


「今晩の晩飯はこれで決まりだな」

「父の若竹煮は私も久々です」


 それは設楽も同じようで、ワクワクを抑えきれないといった感じで鼻をピクピクと痙攣させていた。その様子はある種の敗北感を俺のメンタルに植え付けたが……考えてみれば、相手は設楽のお父さん。俺の料理の何倍も何倍も慣れ親しんだ味だもんな。そらぁワクワクが抑えられんだろう。


 空になったはずのダンボールの中に、封書が一通、入っていることに気付いた。封書には、『渡部くんへ』という宛先が、達筆な字で書かれていた。その字は、どことなく設楽の文字を思い出させた。


「? 手紙? 俺宛て?」


 その封書を手に取り、中を開けてみる。中には便箋が二枚。書き主はどうやらお父さんのようで……


「お父さんですか?」

「おう」

「なんて書いてあるんですか?」


 お父さんからの手紙を読み進めていく。そこには、どら焼きをたくさん作ったからおすそ分けすることと、設楽母の気迫に押され、渋々クソTを同封すること。そして……


「……設楽」

「はい?」

「今晩の晩飯はフライだ」

「若竹煮のフライですか?」

「おう」

「久々だから、楽しみです」


 送った若竹煮を、フライにして食べるといいよ……という指示だった。


 ……お父さん。言われたとおりにします。あなたの若竹煮、堪能させてもらいます。俺には初めての若竹煮のフライだが、お父さんおすすめの食べ方だ。きっと美味しいはずだ。



 その日の晩飯は、お父さんのおすすめ通り、若竹煮のタケノコをはじめとしたフライ。そして、温め直した若竹煮。


「うまッ!」

「久々です。美味しいです」


 設楽は件のフライを口に運ぶやいなや鼻をぷくっと膨らませ、眉間にシワを寄せてその味に感動し、俺も初体験の若竹煮のフライに舌鼓をうった。


「なぁ設楽?」

「はい?」

「この食べ方って定番なのか?」

「実家では夕食に若竹煮が出た次の日には、このフライが出てましたね」

「割とメジャーな食べ方だったのか……それに、俺の若竹煮より断然うまいな」

「まぁ、料理上手の父ですから。でも先輩の若竹煮も、これに負けないぐらい美味しいと思いますが」

「そか?」

「はい。卵焼きに続く好物になりそうです」


 そんな賞賛を受けながら、互いに我先にとフライを貪っていく俺たち……悔しいが、若竹煮に関してはお父さんに完敗だ。若竹煮の段階ですでに美味しいのに、思っても見なかったこのフライが本当に素晴らしい。


 俺の若竹煮が、ご両親の心を掴まなかった理由がやっと分かった。俺が作った若竹煮は、わかめが溶けしてまわないようにさっと火を通しただけなのだが……溶けてしまったわかめがこんなに美味しいものだとは思わなかった。とろっとしたわかめがダシのうまみを吸っていて……たしかに食べるには一苦労だが、その分とてもうまい。


 それにしてもお父さんには恐れ入る。料理の手際を見るに、家事の腕も相当なものだ。そんな旦那がいれば、そらぁ奥さんも家事などせず、仕事に専念するだろう。そんな環境で育った娘なら、『別に女が家事をしなくてもよいではないか』的思考が育つのも不思議ではない。


 ……素晴らしい夫婦だ。互いが互いの得意分野で相手を支え合っている。仲もいいし、笑顔が絶えない。設楽母は笑顔ではなく仏頂面だったが……お父さんの前では、きっと設楽のようにニヘラ笑いを浮かべていることだろう。


 今、目の前で仏頂面でフライを頬張る設楽を見つめながら、俺は思う。


「……」

「もっきゅもっきゅ……」

「……」

「もっきゅ……? 何か?」

「……いや」


 あの夫婦は、俺と設楽の、将来の姿なのかもしれないなぁ。……いや、きっとそうだ。あの二人は、俺と設楽の理想の夫婦像なのだ。妻は前線で頑張り、夫はそれを脇で支える。


 そして、あの二人は俺たちが目指すべき目標だ。


 いつの日か俺と設楽に子供が出来て、その子に人生のパートナーが現れた時……そいつに、『素敵な夫婦だ』と思われるよう、努力していこう。普段はまったくヤル気のない俺が、珍しく人生の目標を立てた瞬間だった。


「なぁ設楽」

「はい?」

「お前の両親、素敵だな」

「そうですか? よくいる夫婦だと思いますが」

「そんなことない。奇特だが、とても素敵なご夫婦だ」

「奇特とは失礼なっ」

「それに……あのご夫婦はきっと、俺たちにとって、理想の夫婦だ」

「……」

「あんな夫婦になろうな」

「……はい」


 俺たちの子供も、こいつみたいな魅力的な子に育てよう。仏頂面はなんとか矯正したいが……まぁ別にいいか。こいつも設楽母も、一見ただの仏頂面に見えて、その実とても表情豊かだ。ただ、それらがすべて仏頂面だというだけで……絵心の無さだけに目をつぶれば、きっと、才能豊かで表情豊かで、相手を軽口で振り回す、楽しくていい子に育ってくれるだろう。


 若竹煮のフライを再度頬張り、その妙味を堪能する。夕食が終われば、今度は海外ドラマの続きを堪能しながら、お父さんのどら焼きタイムだ。今から胸が踊るぜ。


 お父さんのどら焼きだから、きっとうまいことだろう。俺は、今うちにあるお茶っ葉がそれなりの等級のものかどうかを思い出しながら、箸でフライの残りを口に運んだ。




渡部正嗣様


前略。先週は挨拶に来てくれてありがとう。


どら焼きを作りすぎてしまったので、いくつか送ることにした。薫と共にぜひ味わってほしい。味は保証するよ。ニヤリ。


あと、妻が『これからの季節にぴったりなシャツを見つけた』と耳をピクピクさせていたので、そのシャツも同封する。私にはまったく理解出来ないセンスだが、薫なら喜んで着るだろう。


ついでに若竹煮も送ることにする。到着する頃にはいい頃合いになっているはずだ。騙されたと思って、ぜひフライにしてみてほしい。我が家の昔からの定番なのだが……きっとキミも気にいるはずだ。


あの日、若竹煮を食べた私達の反応に、キミは困惑していたようだが……自信を持ってほしい。キミの若竹煮は本当に美味しかった。


ただ、うちの若竹煮とはちょっと違った。だから私と妻は、反応がちょっとかんばしくなかったんだ。食べ物には素直な夫婦で申し訳ない。


それをわかりやすくキミに伝えるために、私が作った若竹煮も一緒に送ることにしたんだよ。試しに食べてみてくれ。作り方が違うだけで、きっと美味しさそのものは変わらないはずだ。


キミたちが挨拶に来てくれたあの日、キミは気づいてなかったかもしれないが……私の卵焼きを食べた薫は、あまり美味しく食べているようには見えなかった。


そんな薫を見ながら、『きっと、キミが作る卵焼きに慣れ親しんだんだなぁ』『薫は人生のパートナーをちゃんと見つけたんだなぁ』と思ったよ。


薫は仏頂面で愛想がないが、私たちの自慢の娘だ。スキを見せるとクソTを着たがるし、きっと世話をしていて頭を抱えることが多いだろう。でも、私の妻にそっくりな、私達の自慢の娘なんだ。


渡部くん。そんな薫だが、どうかよろしく頼む。


私以上に薫好みの卵焼きを作れるキミになら、安心して薫を任せることが出来る。どうか、薫を幸せにしてやってくれ。


妻も『新しい息子が渡部さんでよかった』と喜んでいる。私も、息子と趣味仲間の友達がいっぺんに出来たみたいで、とてもうれしいよ。


また、いつでもうちに来るといい。その時は、また一緒に料理をしよう。互いの妻に、最高に美味しいものを作ってあげようじゃないか。キミと一緒にまた料理ができる日を、楽しみにしてるよ。


草々。


設楽直樹


追伸:次に来るときは薫を落としたというチョコブラウニーを持ってきなさい。

   私のきんつばとどっちが上か、白黒はっきりさせようじゃないか。



挨拶編おわり。



この後、二人は何事もなく結婚します。

ちょっとした小話ですが、結婚後の二人の生活ぶりはこちらでどうぞ。



旦那に休養が出来てしまい夕食を作れなくなった時の渡部夫妻のLINE

https://chatstory.pixiv.net/stories/FCFnSas


奥様に急な仕事が入って夫婦で晩御飯が食べられなくなった時の渡部夫妻のLINE

https://chatstory.pixiv.net/stories/8GK21Cu

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る