第9話 地獄の受験日記

そもそも、美大ってどうやって入るの?

普通の大学受験じゃないの?

そんなお話を今回はしますね〜


美大の入試方法は一般入試、推薦、AO入試とかがあります。これは一般的な総合大学と変わらないと思いますね。

一番の違いといえば、『実技試験がある』という事ですね。

実技試験というのは作品を作ることです。

音大とかでも楽器演奏とかの実技試験があると思うんですが、同じく美大にもあります!

むしろそれがメイン。場所によるけど一般教養の筆記試験よりも実技試験が頑張りどころでしょうか…。

基本的にデッサンの実技試験を行うのが一般的です。受験者が試験会場に集まり、3~6時間で決められたモチーフをデッサンします。彼らはこの試験の為に、美大受験の為の予備校に通ったりしてみっちり実力を付けて試験に望むんですね〜。

予備校では基本のデッサンをしながら、ポスターカラーといった絵の具を用いての平面構成、彫刻系を目指すなら彫刻作品を作ったりなど自分の目指す方向性に沿った対策をしてくれます。

もちろん、独学や美術コースがある学校で教えてもらうなど他にも対策の仕様はあるのですが、美術予備校は国語英語など筆記試験の対策も一緒にやってくれたりするので自分の実力にあまり自信の無い人は通った方がいいかなと。

もちろん、美大でもレベルがあります。藝大や多摩美武蔵美など美大トップの有名大学を目指すなら予備校行く人が殆どかな。


それでこの予備校生活ってもんは


病みます!


マジやみです。予備校生皆ノイローゼです。


だって予備校に入ったら毎日絵は描かされるんです。予備校だけじゃなく宿題も出たりして、家でも絵!デッサン!!デッサンデッサン!!!!!!

なんか頭おかしくなってきますね。

もう絵なんか描きたくねぇええええーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!と発狂モノ。私も何度も発狂しながら作品を仕上げました。絵を描く意味とか将来とか試験の不安とかそもそも私絵なんか好きだったっけ?もう絵なんか描かねぇ絵描くの嫌いだわwwwという思考が脳内に渦巻きながら、絵を描く。描かないなんて選択肢は残されてないから。だって受験するって言っちゃったもん…。

ただえさえ考えすぎで繊細で、試験とか戦争のようなものは大嫌いな人種がアーティストを目指し、その為に美大を目指すんです。

そんな彼らにとってこの美大受験期は地獄です。ホントに。

しかも美大を目指す子って小学校中学校で『クラスで一番絵が上手い子』ポジションだった言っちゃえば『特別な子』が多いです。

でも予備校に来て周りの人は自分よりもっともっと上手くて、自分は特別なんかじゃなかったんだって現実を見る…その時点でもう病みますね(笑)

それでも皆頑張るのです。

デッサンってもう描いて描いて描きまくるしか上達方法ないんですよ。

誰でも描きまくればデッサンは上手くなります。

一定量描きまくったらある日自分でも「お?結構いけてるんじゃね?」って絵が描けます。練習あるのみ。

今美大受験生のキミ、心がボロボロになるのは全先輩経験済みだ。ここが踏ん張りどころなのだ。応援しています!

あとちゃんと体休めながら頑張ろうね。体調壊しちゃ元も子もないのですよ!


ここまで一般受験の話をしたのだが、推薦やAO入試も大変だ。推薦は学校の推薦枠に入れたらほぼ合格決まったようなものですが、AOはなかなか怖い受験方法でして…。

AO入試はいわゆる『自己推薦』なんですよ。ポートフォリオという自分が高校時代に作ってきた作品集を作り学校に送ったり、面接をします。その為面接やプレゼンで決まってしまう試験となるとどうしても苦手な子は一般受験がいいのかもしれません。でも今は一般でも面接はあるんだったっけ…。

それともしAOが受からなかった時の為の勉強もしないといけないので、結構大変。

でも勉強はどーーしても自信ない!!っていう人にはチャンスなのがAOです。

逆に、ランクがそれほど高くない美大であるのなら勉強が出来るだけで実技が苦手でも絵が描けなくても学科によっては入れるらしい。



そうそう、予備校に入っとくといいのは同じ学校を目指す仲間と出会えるところ。

同じ志を持つ仲間がいると心の支えになる。

美大受験生の友達同士はぜひ友達と一緒にステキな春を迎えてほしい。

先輩はキミの入学待ってるぞ!


ちなみにAOと面接は年内に結果が出るところが多く、受かったらそれで受験終了。

でも一般受験の人たちはその頃切羽詰まった状態なので、自分が受験から解放されたからって安易に遊び誘ったりしてはいけないぞ!応援に徹しよう。



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