理不尽な人と犠牲者について思う.1前日譚

 もう事件発生から1年半を経過しているのに、未だに心の中で消化不良というか、もやもやっとするような思いが残っている事柄がある。


 2018年の冬、会社の定期健康診断を会社しての病院ではなく、自費の人間ドックにした。肝炎からくる背中の痛みと、新たに処方された薬―クレストールの耐え難い気怠さに参っていたからだ。

 正直な話、肝炎と高血圧以外にも病んでるのでは?それで、今の仕事を辞めて生活保護でも受けれないだろうかと怯懦な精神(こころ)に捉われつつあった。

 診断結果は散々う1年半を経過しているのに未だに心の中で、消化不良というか、もやもやっとするような思いが残っている事柄がある。

 2018年の冬、会社の定期健康診断を会社しての病院ではなく、自費の人間ドックにした。肝炎と高血圧からくる背中の痛みと、新たに処方された薬―クレストールの耐え難い気怠さに参っていたからだ。

 正直な話、肝炎と高血圧以外にも病んでるのでは?それで、今の仕事を辞めて生活保護でも受けれないだろうかという怯懦な精神(こころ)に捉われつつあった。

 病は気からというが、診断結果は惨憺たるもので、消化器官系で癌の疑いがあり、要精密検査と糖尿病の治療を開始したほうが良いという喜んで良いんだか、悲しむべきかわからない結果が出た。

 とにかく仕事が辞めれるなと、喜び勇んで三ヶ月に一回通っている循環器系病院に行くと先生も診断結果を見て深刻な表情をし、精密検査をしてくれることになった。有難いことに膵臓などに癌は見つからなかったが、クレストールを飲んでるとはいえ、糖尿については専門外なので紹介状を書いてもらい。結局、大病院の通院患者となってしまった。


 だが、仕事を辞めることはできなかった。やめさせてくれなかった。自分の部署は季節の贈答品を扱うネットショップだが、自分を含めて実働人数が5人位しかいなかった。人数は8人から9人だが、それぞれ午前から午後まで、午後から終業迄といった具合で、結局、年末商戦を、この実働人数で乗り切らなければならない。時々、短期の増員も入るが、忙しくなるころにはいなくなる。

 そんな環境だから辞めさせてもらえるはずもなく、かといって重クレームでも起こったら応対に出てもらわなきゃいけない相手達だから、結局、さすがに今は辞めれませんよね。人が増えたら改めて話しましょう。一緒に頑張りましょう。こちらこそ、よろしくお願いしますと、お互いに頭を下げて、なあなあの雰囲気だけは良い感じで、契約更新の話し合いは終わる。

 といっても部署をまとめる人と、その下のスケジュール管理メインの人がいて、スケジュール管理の奴だけが相手だと、強圧的で酷く態度が悪かったけどね。ま、その人は辞職者の提出するアンケートを何人分も改竄したんで辞めさせられたそうだが・・・天網恢恢疎にして漏らさずだね。

 そんな息も絶え絶えな状態で年を越した頃、誰も知らない私の携帯電話に1本の電話がかかってきた。

 相手は私が体を壊してから縁も所縁もないアニメ業界の、しかも名前しか聞いたことがないアニメ制作会社の人物からだった。

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アニメせん妄日記 多仁寿すもも @UNKOUNGO

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