My Funny Valentine

琥珀 燦(こはく あき)

My Funny Valentine

あなたに

私のどこが好きなの?って尋ねると、

「僕のことを世界で一番愛してくれるところです」って答えるの。

それって何か答えとしてずるいなあって思うんだけど、

頬を膨らませてそう抗議すると、

あなたは困ったような笑顔で

「でもねえ・・・本当に、そういう人と一緒に暮らせたら

どんなに幸せだろうって思ったから

あなたに、妻になって欲しいって言ったんですよ。

それ以外に何もないんですけど

・・・・・いけませんか?」

って言うの。


私はあなたの綺麗な顔とか、

心とか、

態度とか、

声とか、指先とか

背中とか肩とかうなじとか

いっぱいいっぱい好きなところがあるんだけどな。


でもあなたからは決して、

私のことを世界一愛しているわけではないのかもしれない。

それでもあなたを愛せるし

ずっと一緒にいられるよ。


一緒にいさせてください。


・・・という気持ちの、チョコレートです。



2018.2.14

最愛の、あなたへ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

My Funny Valentine 琥珀 燦(こはく あき) @kohaku3753

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ