第32話線香花火、月の光、これで終わり2018.08.25

「え? もう終わり?」

「そうよ、これで終わり。月の光がないからって、はしゃがないの」

「えー、本当に無い?」

「ふふ、実はあるわ。線香花火がね」

「えー」

「じゃあおしまい」

「……。わかった! じゃあつけて!」

「はいはい。え? 逆立ち?」

「ふふん。こうすれば、打ち上げ花火だよ!」



***



お題は線香花火、月の光、これで終わり。


線香花火は線香花火ですね。

線香花火といえば、儚さもありますが、ななぐさはあのパチパチ感が好きですね。どことなく今回はそういう趣旨のような気がします。


若干あまのじゃくの入っている今日のななぐさ。儚さは保留して、あのパチパチ感で勝負したい。


え!? 何と戦うかって?


そりゃ、誘惑ですよ。誘惑。ぽとりと落ちる時の一瞬の煌めきを描く誘惑。


で、次のキーワードは月の光。


淡い月の光は、今日はなしでいきます。


月の光、満月がいいか? 新月でいくか。そうですね、あえてここは月の光がないという事にしましょう。


月の光のない夜に線香花火をする場面ですね。


状況設定はこれでおわり。


あれ? これで終わりはそうきましたか……。意識してませんでしたが、ここはそう使いましょう。


準備はこれで終わりだね。でもいいかな? 今日は徹底的に儚さに抗ってみます。


あとは、登場人物ですね。儚さのない線香花火。それが似合うのは子供たちかな?

実は、兄妹ネタがすきですね。でも今日はあえて、母と息子にしましょうか!


うーん。でも、真っ先に線香花火をとる子供だと、なんだか味気ないですね。


今日は発想の逆を突きたいから……。逆。さかさま。逆立ち……。


うん、それでいきますか!


じゃあ、ついでに会話文だけにしちゃえ!



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