秘密の扉

まさかの緊急事態発生！！

今日ｷｬｻﾘﾝと店に行ったら…

入れたばかりのｻｲﾊﾞｰﾀﾞﾑ(ｶﾗｵｹ)がない！

ﾃﾚﾋﾞもない！

ｶｳﾝﾀｰにﾎﾟﾂﾝと座ってるﾏﾏ…

「あんた達には悪いけど今日でお店閉めます」

えぇぇぇ！

急に何？急すぎるでしょ！

しかし私達には急すぎる話でしたが

ﾏﾏにとってはかなり前から覚悟は決めていたみたいでした

でも私達には話せなかった

てか何とかして店を潰したくなかった

事の発端はさかのぼること5年前

この頃都内でﾈｽﾞﾐが大繁殖

新宿にﾈｽﾞﾐがのﾀｲﾄﾙでﾆｭｰｽにもなっていたほどでした

うちの店も例外ではなく

夕方出勤して電気をつけると黒い影が

ｻｯ！と動く事もしばしば

ﾏﾏは業者に頼み駆除を依頼したが

毒の餌とﾍﾟﾀﾍﾟﾀしたﾈｽﾞﾐ取りを仕掛けるしか手段がないとのこと

しばらく試してみたが成果はあがらず

そのうちに店に置いてある

大根などの野菜もかじられていたり奴等は大胆になってきた

煮えを切らしたﾏﾏは賃貸してる店のｵｰﾅｰに苦情を言うとそこまでは責任とれないと断られ

ﾈｽﾞﾐが出る店舗なんて家賃払う価値がないと

駆除してくれるまで家賃を半分しか払わなくなった

ｵｰﾅｰも色々手を打ったがﾏﾏはｼｶﾄ

裁判沙汰にもなったが呼び出しにも出廷せず

差し押さえだの強制退去だのの催促状なども来てたがひたすら無視を重ね

5年後の今日

ついに強制退去決定

１週間後には店を明け渡ししなければならない状態まで来てしまっていた

ｶﾗｵｹも少し前に差し押さえされたが

ﾏﾏが紙をはがして捨ててしまい

無理やり店を開けていたらしい

そしてやはり今日すべてを持っていかれました！

「弁護士に相談したらもう遅かったのよ…」

「大丈夫!明日不動産屋に行ってすぐに店舗借りるからなんならﾋﾞﾙごと買ったっていいんだから」

「あんた達には当分生活していけるお金はあげるから心配しないで待っててちょうだい」

とﾏﾏは言ってましたが…

出勤したその日に閉店とは

30年以上開けてた場末のｽﾅｯｸはとんでもない理由であっけなく

閉店ｶﾞﾗｶﾞﾗ～

なのでこの小説も突然ですが

閉店ｶﾞﾗｶﾞﾗ～

すみませんでした！！！

完