第1章-11 はじめての自爆装置

 車を1ヶ月でなぜ作れたかについて語っていこう。




 まずエンジンが存在しない。膨大な魔力を蓄積するモノを使うことでモーターを回す。ざっくり言うと、電池にモーターを付けただけの代物になっている。


 この魔力蓄積機も過去の先輩方が開発したもので、門外不出になっている。魔物から取れる魔石を加工して作るらしい。

 魔力蓄積機に電魔石を取り付けることで、電圧を発生させる電池が作れる。電魔石とは魔力を加えると電圧を発生させる鉱石で、鉱山から産出されるらしい。

 魔力蓄積機に電鉱石さえくっつけてしまえばもう電池にほかならない。



 次に金属の加工がとても簡単であることだ。火の魔法を発生させると溶けた鉄くらいなら触れるのだ。魔法で温度を上げつつ、熱した鉄を手で自由に曲げたりくっつけたりが出来る。ガラスも同様だ。

 この世界は道が十分に舗装されていないので、パンク防止のために、タイヤは全部ゴムなので振動が激しい。その振動を減らすためにバネを組み込んでいる。



 一番びっくりしたのは自爆装置を兼ね備えていること。現地人に等に鹵獲された場合に、モーターの構造を盗まれないための構造だ。無理やり分解をしようとすると火の魔石と魔力蓄積機が触れ、火を発生させて積み込んだ火薬に引火、爆破する。

 特にモーターは隠しておきたいものらしい。



 こんな感じでこの世界のことを習いつつ、1ヶ月であっさりと自分専用の車ができた。自分専用車を持っているのは機械部以外は少ないらしい。ちょっとした優越感がある。

 見た目は装甲車風だ。この世界には魔族や魔物が存在して戦闘に発展することもあるのでサクラサケの車は全部軍用車両みたいな見た目だ。ガッツリ戦車もある。大抵は装甲車だ。



 あと武器も1つ作った。拳銃だ。じっくり狙うと初心者でも結構当たるものだ。実戦は知らないけど。

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