-新店舗準備中①‐
獣人続の女の子、ヒナタはテーブルに顎を付けポリポリとお菓子を食べている
「東の大陸から来た人たちは無事に王都についたのかな~」
港町で出会った東の大陸からきた人達…自身の生まれた育った地
店長…イズミお姉ちゃん達との出会いを思い出しながら新しい店舗の準備を眺めながらヒナタは休憩…
「ちょっとヒナタ! なにサボってるの!! 」
「休憩用にだしたお菓子ほとんどないじゃないですか… 」
イズミとフィンに怒られるヒナタはサボっていた…
港町への休暇を終えて王都に戻り、倒壊した店舗は既に立て直し2階建てだった店舗は3階建てになり
1階が店舗、2階が職員用のオフィス、3階がイズミの家になっている
今は家具や仕事用品を設置、陳列を行っている最中、アキトとクロ―ドが力仕事をし、2階と3階を往復し重量物を運び、イズミとフィンが箱に詰められた書類関係を棚に並べている、ヒスイは昼の買い出しに楓さんの店まで出かけている
「イズミ! 魔導モニターは2台づつ1階と2階で1台はお前の部屋だよな? 」
「これ結構重いんですね…」
「おねが~い、ヒスイが戻ってきたら昼休みにしよう! 」
「店長、この書類はどちらに…」
「それはこっちに! 契約済みの人達の書類はあっちで」
朝から集合して半日…まだまだ梱包のとかれていない荷物…肩を揉み、首を鳴らしながらイズミが外へでると向かい側も絶賛工事中で…今はまだ汚物処理施設の準備中で職人達がスライムを運んできている、建設中の光景を眺めていると
「買ってきたのじゃ」
「やってるわねイズミちゃん」
ヒスイともう一人、カエデさんが食事の入った袋をもって店に戻ってきた。
「ヒスイお帰り、楓さんもいらっしゃい、頑張ってますよ…しかし進んでるように感じない…ヒナタちょっとさぼってないでテーブルとイス準備して」
「うい~~~~」
「イズミちゃんお土産ありがとうね! 今日持ってきたピザは海鮮ピザにしてみたから食べてみて」
「ありがとうございます~海鮮といえば三朗さん達も海鮮ラーメンを限定で作るって言ってたな…」
「でもラーメン…豚骨…カロリー…脂肪…」
「私は太りませんから…」
イズミの寮頬を摘まみ引っ張るカエデ
「ずるくない? 今度私もダンジョンとかに連れて行ってよ」
「痛い痛い、わかりました~了解しました~離して~」
イズミとカエデが談笑していると男組とフィンが飲み物を運んできた、ヒナタとヒスイが食事をテーブルに並べ終えて…
「ちょっと! なに先に食べてるんですか!!」
「おいおい! 俺たちの分は残しといてくれよ」
「ヒナタ! ヒスイさんも! 」
「「すごくおいしいよ」」
フィン、アキト、クロ―ドが叱責する、すでに食べ始めている二人を見て…イズミは深い溜息をついて眉間を抑える、カエデが笑いながら肩を叩きながら歩き出すが途中で立ち止まる
「ね…イズミちゃん…この2体もまた奥の? …」
「せっかく作ったからね…」
二人の前には2体の石像がたっている…
「ン~オヒルデスネ~」
「アリガトウ、イイクスリデス」
以前、イズミが警備強化のために作った2体の石像、ミスタとミスタ2号、今回の店にはセキュリティー対策も十分されているが結局再設置する事にした…
その後、皆で食事をしながら荷物の置き場所や配置を相談していると契約者達が賃貸料金の支払いや、建て替えの祝い、差し入れを届けてくれたそして王城からは
「リーナ様はこちらに来ていないか!」
エルフ、長い緑の髪、凛々しいととのった顔、杖を構え高価なローブを着こむ人物
「あら、お父様… 」
「クエスさんどうしたの?」
宰相、フィンの父親、クエスが見えの前までやってきた…怒りの形相で店内を見渡す
「ここに来ていると思ったのだが…そうかいないか、イズミ殿、リーナ様が来たら捕獲をお願いします…また仕事を放り出して街にでているようで…」
「あ~解りました…クエスさんのスキルにすら行方を掴ませないなんてどうやってるんだろう…」
「私も知りたいですよ…フィンよイズミ殿にご迷惑のないようにな… 」
「はい…お父様も頑張ってください」
「リーナ様が来たら必ず捕獲、ご連絡をお願いします…慌ただしく申し訳ないが失礼する」
中央通りの方へ消えていくクエスを見送るフィンとイズミ、リーナ王女はたしかにここには来ていないが
「居場所ならたぶん冒険者ギルドだと思うんだけどね~~~」
「お父様に教えて差し上げたらよろしかったのに…」
現在ギルドの方には東の大陸から来た者たちがヴォルフを訪ねてきているはず、それにリーナもいるはずだがイズミは会えてクエスには教えなかった
そして二人は書類の陳列作業を再開する、王都リ・ワールドは今日も平和である。
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