閑話 保健体育

※この話に関しては、性的な言葉が飛び交うため、R―16とさせていただきます。







――――――――――――


「という訳で今回は保健体育の授業です。性に関しての授業なので男女は別々となります」


「「「それはおかしい(です)」」」


保健の教師である新見にいみ 心美ここみ(26歳)(独身)(彼氏今までナシ)にすかさず茶々を入れたのは今やこの学校の問題児である、鹿野かの 未来みらい金谷かなや 美月みつき真山まやま 香菜かなの3人であった。

今日は保健の授業のため、3人と歩は別々の教室で授業をり行っていた。


「おかしいのはあなたたちですよ!こういう授業は普通別々にやるものなんです!」


「将来の旦那様とやるべき事なんだから歩くんはいるべきだと思います!」


と未来。


「いるべきでは無いと思います!」


「このブスは置いておいて、あゆくんは私と子作りをするのですから、居てもらって共に今後の行為についてしっかりと学んでいく義務があります!」


と美月。


「そんな義務はありません!」


「......この胸クレーターは置いといて、ウチと歩様は早く子供を授かりたいので......。一緒に行為を学んで直ぐに活かそうと思ってるんです......!」


と香菜。


「早く授からないで下さい!」


「「「ぶー」」」


「とにかく!まずは教科書の40ページを開いてください。今日は性病について学んでいきます」


「「「こいつのことだ(です)ね」」」


「3匹の性病は黙ってて、授業が進まないでしょ?」


性病の押し付け合いをする3人の後ろからさらに戦いに加わろうとする影があった。

その人物とは......


「「「出た(ましたね)!クラミジア生まれクラミジア育ち!!!」」」


ではなく、4人の担任の教師である、永田ながた 七海ななみだった。


「というかなぜ七海先生がここに!?」


心美の意見は至極もっともである。

ちゃっかりと席に座り、教科書とノートを用意している七海だが、保健体育には全く関係のない教師だからだ。


「そう言えば鏑木君はどこなのかな?一緒に授業を受けに来たのに」


「あんたもかよ!!!???......ごほん、続けますね、性病とは感染症の1つであり、主な感染経路は既に感染している人との性交渉によって引き起こされますそれを未然に防いでくれるのがコンドームと言う避妊具です」


抑えきれないツッコミを入れつつ、授業を再開する心美だが、それを遮ったのはまたしても4人だった。


「ゴムなど要らん」


凛々しい表情の未来。


「生でお願いします」


ぺこりとお辞儀する美月。


「......中でおk......」


サムズアップする香菜。


「膣で全て飲み込むよ!」


ドヤ顔の七海。

4者4様の発言をする生徒+教師陣。


「てめーらちゃんと授業受けろや!!!......あ、いや、受けてくださいねっ!しかし、100%避妊してくれるかと言われるとそうでもありません。なぜだか分かりますか?」


「「「「針で予め穴を開けていたから」」」」


綺麗にハモってはいけない言葉がハモった。


「計画的犯行じゃねーか!?あ......!近いですけどちょっと違います!」


心美にそう言われ、4人はむむむっとうなる。

流石にその様子を見て次は大丈夫だろうというフラグを立ててしまったのが心美の運の尽きであった。


「歩くんとする時はお互い同意でしていたけど、私が夜這いして生で出させたとか......?」


「想像妊娠ですかね......?」


「......コンドームがウチたちの愛に負けて......、妊娠を許したからかな......?」


「最初はゴムを付けていたけど、鏑木君が『七海さん、ゴムが無くなっちゃいましたね、生でしますか?』と言って、生でしたからかな......?」


「馬鹿しかいねーのかこのクラス!!!......違います、お馬鹿さんたちしかいないんでしょうかね、このクラス。......答えは劣化していたから。空気を抜く際、爪を立ててしまい、穴が空いてしまったから。袋を開ける際に端にずらさなかったため、傷がついてしまったからなどがあります。みなさんも気をつけましょうね!!!」


「「「「そもそも使いません」」」」


「さっきからうるせぇなぁ!!!このクラミジアども!!!」


先程から何度もボロが出ているが、心美はかつてこの高校に通っていた生徒でもあり、そこで数多くのヤンキーを束ねていた頭だった。

しかし、いざ好きな人ができて告白するも、「新見さんってヤンキーたちの頭ですよね......。流石にそんなに怖い人と付き合うのは......」

と悩む素振りもなく簡単に振られてしまった。

それから彼女はヤンキーたちの頭を降り、勉強に励み、たまにボロが出るものの、丁寧な言葉を身に付けたのだった。

そんなことを知らない4人は歩との行為を妄想し下卑た笑みを浮かべるのであった。




――――――――――――


一方その頃、


(ガリガリガリガリガリガリ)


「おいおい、あいつやべーって」


「保健体育の申し子か......?」


「あいつのノートもう最後のページだぞ!?」


4人による暴走が起きていることを知らない歩は一心不乱に授業のノートをとっていた。


「鏑木は何でそんなに目を充血させながら必死にノートを取っているんだ......?」


「聞かないでください先生......」


もし仮に、4人に襲われてしまった時の為に必死で勉強をする歩の姿があった。

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ヤンデレパニック! りゅーと @takedatakeda

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