ガールミーツガールの放つ痛くなるほど繊細で暖かい光

「流行に流されてヘラヘラ笑ってるパリピの事が大嫌い。だからと言って、アニメ漫画でブヒブヒ言ってるオタク達の輪に混ざるのも何だか……」
「自分は他人とは違う。自分はお前らみたいな下らない人間じゃない」
「誰も自分の事を分かってくれない。けれども、この世のどこかには真に自分を分かってくれる人がいるはず……」
思春期特有の苛立ちやこじれた自意識、それら青春の痛々しい傷口を否定せず、そっと慈しむような手つきでガールミーツガールに昇華させた期待の新作。

身もふたもない言い方をすれば、「誰も居なくなった世界で女子高生ふたりが手と手を繋いで生きていく」話だお前ら好きだろ百合だぞ俺は好きだ最高だろ。
ちょっぴりずれてる「あたし」こと広岡さん、めっちゃ喋るおとぼけJKの明科(あかしな)さん、二人ともが魅力的でとってもとってもキュートで、二人の会話を眺めていると愛おしさが湧いてくる。やばい。
地の分も、クスっとくるような言い回しや、誰もが一度は思った事があるような述懐に思わず「あるある~」「それな」などと言って読み進めてしまうこと間違いなし。
可愛い&可愛い。そして可愛い。ひろ×あかはいいぞ。