ドラムだけ座りやがって

 ドラムを激しくたたく人は、必ず座ってステージの後ろに居座っている。

立っていては、ドラムを奏でることはできない。


ボーカルの人は、観客席に向かって精一杯声を上げて歌う。立ち歩いて、観客を沸かせる。

ギターだって、立っている。


あいつは一人だけサボっている。ずるい。

でも、すごい。かっこいい。

そして、本当は大変な作業をこなしている。

人に認められて、やっと目立てる。

目立って、注目される。


そんな人に、僕はなりたい。

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