27.ハッピーエンドとバッドエンド

皆さんはどちらが好きですか?

ハッピーエンドとバッドエンド。


僕? どっちも好きです。

何の深みのないままとりあえず的に終わるハッピーエンドか、あまりにも理不尽すぎるバッドエンドじゃなければ、という但し書きが付きますけれど。


僕の周りを見ていると、バッドエンドが好きな人も一定数いるみたいですが、やはり世の中全体ではハッピーエンドを望む声が多いような気がします。特に長編ともなると長い時間をかけて付き合ってくれたわけですからね。あんまりバッドエンドで最後を締めくくるのはまだ僕の中では躊躇があります。


しかし世の中にある数多の作品はなぜ、それでもあえてバッドエンドを選んだのでしょうか。昨年の末とかは『僕らの終わり』の終盤を書いていたこともあって、そういうことばかり考えていた時期もあったのですが、いや、なかなか思考としては面白かったです。


もちろん、ここは作者次第なところもあって、単にそのキャラクターを苦しめたかったという嗜虐的な趣向、世界観がその作品にあっただけ、ということもあるでしょう。


ただ、僕が足りない頭で考えてみるに、バッドエンドが受け入れられるときっていうのはなんらか教訓を匂わせる作りになっていることが多いんじゃないかなって思います。


たとえば『ごんぎつね』なんかは今でも印象に残っているバッドエンドですが、ああいう悪い結末になると考えちゃうじゃないですか。「なんでこんな結末になってしまったんだろう」「やっぱり思い込みはよくない」「いや、ごんがもっと存在をアピールすればよかったのに」とか色々。これがバッドエンドの醍醐味だと思うんですよね。


で、ああそうか、この作品はそういうことを伝えたかったんだな、の着地が綺麗にきまるとストンとそのバッドエンドが受け入れられるのかな、と。(ストンといかないときも往々にしてあるわけですが)


そういう意味では綺麗なバッドエンドは懲罰的、因果応報的な意味合いがあることが多いのかもしれません。そしてそれがきちんと伝わりやすいように理路整然とストーリーが組み立てられている……。


うーん、やはりそこまで考えると僕みたいなひよっこにはまだちょっと長編でバッドエンドを持ってくるのは敷居が高いかなあとか思ったりします。が、いつか「これしかねえ」と確信が持てそうなときはチャレンジしてみたいですね。(映画『ミスト』の終わりとかはすごいゾクゾクしたタイプだったりするので)


短編、掌編ならまだ手が出しやすいですし、しばらくはそのあたりでしっかり練習しておこうかなと思います。


……ていうとこまで書いて自作を見返してみたのですが、実際はハッピーエンドの方が少ないことに気づいたので、本当に僕が練習すべきなのはハッピーエンドの方なんかじゃないかという気もしてきました。


……。


……。


……。


ま、とりあえずこれからも色々チャレンジしてみます。


ではまた。

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