過去はカコカコ、、赤べこみたいに。

 「なあ、さっきのやつ坂木って言うんだろう?なんか感じ悪いな。」


心配して真っ先に声をかけてくれたのは樹くんだった。さすが!優男♡


「うーん、、自慢家な部分が嫌いなんだけどね。始めの頃はこんなんじゃなかったから。見た目で選んでた馬鹿な私がいたもんだよ、、。」


小声でそうつぶやいたつもりだった。が、本を読んでた顔を上げて、私を見てきた。今、頭のなかではなぜかセブンのCMでおなじみのDaydream Believerが流れていた。、、なぜだ!!


「いや、、なんでもないよ。」


 本当は付き合ってた、、なんて、言えるわけないじゃん。

私は中学生の頃からあいつとは付き合っていた。理由はかっこよかったからだ。

喋るときはいつも私の話を聞いてくれて、愚痴ったときにはちゃんとアドバイスもくれる。いい人だと、、思ってた。映画好きだったから好きな俳優の話で盛り上がった。あいつのトム・クルーズのモノマネ、超似てたww


「小町、顔色悪いじゃん。俺は本読んでるから話せよ。」

「、、、。あいつ、昔と変わってすんごーいナルシストでカマチョになっちゃったんだよ。」

「だからうざいんだなw」

「うん。昔から自慢家だったからそれはまだ許せたんだけど、、。」


でも大嫌い。いまは大嫌い。あいつは別れるとき、私が別れてって言ったらあっさりといいよって言ったのだ。かんたんに。OKするときは俺も好きだった!!だなんて言ってたくせに。

ああ、みぞおちらへんが痛くなってきたー。、、ちがう、胃が~。

リバースしたらキラキラの虹モザイク出るかな??


「まあ昔のことなんだし。元気出して。あいつに何か言われたら俺に言えよな。」


優しくしないでよ、、怖いから。

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