王様と乞食

 帝都の大通りで王様のパレードが行われていた。

 物々しい警備の中、王様は沿道の民に笑顔で手を振る。

 それを一人の乞食が眺めていた。


 乞食

「俺も一度でいいから、きれいなお城のきれいなかわやで糞をしてみたいね」


 そして一瞬、王様と乞食の眼が合う。


 王様

「これはいかん……もよおしてきた。ああ、あそこにいる乞食なら、人目をはばかることなく糞をひねりだせるのに……」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る