決闘 (3)

「…。詳しくは解らないけど、昏睡状態に陥ってたんだって。

佐藤先生、僕の父はあなたの弟である「佐藤 孝幸」を殺しました。

その事については謝ります…。

本当に、申し訳ありませんでした」

「今更ですか?あなたには解らないでしょうね。

最愛の弟を亡くした、私の気持ちは」


優希を屋上の端に追い詰めていく佐藤先生。

そして、ただひたすらに佐藤先生から逃れようとしている優希。



「うああああああ!」

気がつけば私は、佐藤先生に向かって殴りかかっていこうとしていた。


「…。甘いんですよ。その、【とにかく叫んで向かってこれば

勝てる】という確信がね…!」


次の瞬間、腹部に激しい痛みが走った。


「な…にを…」

「だから言ったじゃないですか、【甘い】と。」

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