テクノロジーは創作の聖域を侵すのか。

AI小説の是非やその可能性について様々な話題、憶測が飛び交う昨今ですが、それらに対する想いを時に悲観的に、あるいは楽観的に語ってくれるキャラクターたちに惹かれ、思わず一気読みしてしまいました。

非常に個性的なキャラクターたちが織りなすポップなやり取りの随所に、創作家の端くれである私をドキッとさせる哲学的なメッセージを感じます。

私たちのオリジナリティは、一体どこから来てどこへ行くのでしょうか。
あるいはこのオリジナリティは、一体いつまで私たちだけのものなのでしょうか。

きっと考えても答えは出ません。
人間とはきっと、自らの手に入ったものにしかリアリティを感じませんから。

リアルな作家の苦悩と葛藤、そして誇りと生き様が詰まった作品です。
読み手の方はもちろん、書き手の方にも全力で推薦したい作品が本作。

みやこ様、第二部も楽しみにお待ちしております。
産みの苦しみと楽しみが、そしてオリジナリティがここにありました。

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