いきなり半神にされてしまった中年男の運命や如何に!

人の身でありながら神の声が聞こえてしまったばっかりに、何だか大きな出来事へと巻き込まれてしまった主人公。
それはそれとして、時の神の力を借りてやってみたかったこと――、悲劇の美女を救い連れてくるという趣味も開始して。

目指すはハーレムかと思いきや。
この主人公律儀です。想いや考えを尊重し、自分で決めさせ、救った弱味で手籠めにしようとは一切考えない。

そして、だからこそ彼が救う時、そこにはドラマがあってしっかりと心を揺さぶってくるのです。
色々な時代、色々な考えを持つ人や神が居て。そのどれもが決して蔑ろにできないという姿勢が感じられる。

大きな出来事である神々の事情の方も、そうした作者の丁寧な造りが感じられ、大きな戦いを前に行われるやり取りや会話全てにハッとさせられます。

細やかに創られたちょっと変わった現代の庶民半神英雄譚。
軽いタッチでありながら心に響く物語をどうか楽しんで行ってください。
おすすめです!

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