泉の如く湧き出る「和」の魅力!

和菓子と不思議なあやかし達が調和して生まれる新鮮な面白さ。
作者自身の愛が込められている作品は例外無く面白いのですが、この作品も間違いなくその部類に属するものだと思います。
菓子に限らず「食」そのものや、それにまつわるあらゆる事柄についての知識が、物語に彩りを加え、より鮮やかなものへと仕上げているように感じられます。
さらに、作中に登場するあやかし達がとにかく魅力的。発する言葉や所作のひとつひとつに個性が詰まっていて、時に可愛く、時に荘厳に、主人公の美美(みはる)とのやり取りに魅了されます。
あやかし達の中で特に異彩を放つ「朧桜の君」の魅力を是非味わって欲しいです。
この作品が如何に作り込まれているかは、二十三話と二十四話の間にある「冥菓道覚書」に目を通してもらうだけでも解って頂けるかと思います。

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