17話 体育祭練習〜翔吾、明音編〜

さて、どーすれば能力を上手く操れるようになるのか…

とりあえず明音と相談するしかないな


『まず妄想癖治せば?』


確かにそうだ、と思うと同時に

明音にバレていたことに気づいて

0.5:9.5ぐらいの割合で驚いた

じゃあもうほぼ後者に驚いてんじゃねーかよと思ったが、そこはスルー


でも流石に妄想が能力として現れるのは何が起こるか分からん

そして今更だが俺は今、明音と2人きりだ

マジハッピーだわ


それはさておき、まずは体育祭でどんな能力を使えばいいのかということだ

それに、今まではエンチャント系は自分にかかけられなかったが、相手にはかけられるのかということも気になる

でも流石に明音を実験台にするのはな…


『はい!じゃあ私にエンチャントしてみて』


おーまじか別に頼んでないのに

俺の考えてること分かったのかな?

運命を感じるわ、うん、

とりあえず必要なのは加速だろうな


『加速エンチャント!』


と、明音に向けてやった瞬間

俺の癖が出てしまった

加速=速くなる=風が起こる=スカートめくれる=パンツ見える

という妄想をしてしまった

すると、、、

風が起きて明音のスカートがめくれ、

しましまの布が見えた

かわいい柄だな、


『もー!絶対パンツ見たいって考えたでしょ!そんなの言ってくれればいつでも見せるのに!』


はい、すいませんでした

ん?今なんて言った?

いつでも見せてくれるの?ウソだろ!

そしたら俺は毎日確認しちゃうけど!


まぁそれは置いといて

今度はちゃんとエンチャントすることが出来た←ちゃんちゃん言い過ぎ


『じゃあちょっと試してくるね!』


と言い残して明音が外で走っていたが、

見えなかった、速すぎて

気づいたら部室に戻って来ていた


『なにこれ!速すぎ!こんなんどの競技でも優勝どころか世界記録更新だよ!』


やけにテンションが高いな

そんなに嬉しかったのか

でも、スピードだけだと勝てるか分からない

パワーアップのエンチャントも試してみよう


『パワーエンチャント!』


唱えた瞬間、明音がパワーアップしたことより気になることがあった、

力が上がるのがパワーアップなら

速くなるのはスピードアップでよくね?


そうだ、後で名前みたいの付けておこう


『翔吾君!どーしよ!』


なにごとだ!という勢いで明音が部室に戻ってきた


『隣町の商店街まで何秒で着くのか試してたら、途中で転んで商店街がクレーターになっちゃった!』


は?え?うそ!どんだけだよ

まぁ確かにあのスピードで転んで

しかもパワーアップしてたらなるだろうよ

でもどーやって戻すんだ?

とりあえず隣町まで行こう


『神速!!』←さっき考えた加速エンチャント


10秒で隣町の商店街に着いた

いや、クレーターに着いた

でも転んだだけとは思えないぐらい消し飛んでいた、やばい、


『ごめんね、ついうっかりして…』


うっかりのレベルじゃねーだろ!

町がほとんど全壊だぞ!

でもかわいいから許す!!


『時よ戻れ!』


運のいいことに昨日買い物にきたばっかりだから、商店街はよく覚えていた


見事に元通りになった


『やったやったー!

翔吾君やっぱりすごいねー!』


嬉しそうにぴょんぴょん跳ねている

かわいいが、加速してて速すぎてよく見えないし、パワーアップしてるせいで地震が起きている、また商店街が壊れそうだったので

急いで解除した、

さりげなく解除したが、既にやり方は分かっていたので問題ない


そんなこんなで俺と明音の練習は終わった


2人で部室まで戻っている途中

(エンチャントは解除してある)


『このまま時間が止まればいいのに…』


と、明音がつぶやいた

が、翔吾は猫と戯れていて聞いていなかった


『もう、なんでこんな時に聞いてないの…』

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