26話 夜行列車と出会い



灼熱の炎の中、いつ地面からマグマが噴き上がるかわからない恐怖の中。

硬い鱗で覆われた大きなドラゴンは翼を大きく広げ、義経とことねを狙いながら炎のブレスを吐きながら攻撃をしかけてきていた。


「ひぃぃッ!もう無理だよ!死んじゃッ!!」


泣きながら岩陰に隠れることねに、義経はブチ切れながら「隠れてねぇでお前も戦えやボケッ!指詰めんぞッ!!」と、ことねに脅迫するも、ことねは恐怖で身動きできない状態に陥っていた。


「チッ、クソも役にたたねぇな。仕方ない、ここは俺1人で一気に詰めるしかない!」


義経は暗黒物質ダーク・マターを発動させると、一気にドラゴンめがけて集中攻撃を狙う。

その刹那、義経の背後からもう一体のドラゴンが現れ。

義経の背後を狙う。義経が気づいた時には合間を責められていて、すぐにはスキルを発動できない状態に陥っていた。


(まずい……このままじゃ殺られるッ!?)




遡ること4日前、義経はいつものようにダラリとしながら静かな喫茶店の抹茶のパンケーキを頬張っていると、スマホの画面が光だし。

一件のメールが届いていた。

義経はその画面を見て用件の内容を確認し始める。


(師匠からの連絡、一体なんだ?)


そう思いながらもメールボックスを開いた。



-------------------


久しぶり義経くん。

色々と話したいことがあるから、僕の事務所に直接会いに来てほしいんだ。

それと君の友達1人と忠臣である兼房くんも連れてさ。

場所は下のURLに載せてあるから、それ通りに行けば必ず着くから絶対に迷子になる事はないよ。

あと最後に、僕と会う前に範頼くんとちゃんと話し合ったほうがいいよ、今後の為にさ。


それじゃあ、君が来るのを待っているね。



-------------------


メールの内容はそう書かれていた。

義経はフレデリックが兼房のことを知っているのに少し驚きながらも、下のURLをクリックしてみると事務所の場所が示されていた。


(え、事務所って関西じゃなく、関東の横浜じゃねえか!結構遠くねぇか?

まあ、とりあえず、兼房にこのことを話してみるか。)


義経はお店を出て、鞍馬の方へと戻るのであった。

鞍馬に戻ると、急いで兼房の部屋へと向かい。

部屋に入る前に返事もせずにズカズカと部屋に入るなり「兼房、師匠から連絡があった!」となんとも語彙力のないことを言うと、当然ながら兼房はその言葉を理解できず「若様、まずは主語から勉強してみては如何でしょうか?そうすれば、日本語不自由な若様でも相手に伝わりやすくなるかと思いますよ。」と煽った。

そんな兼房の挑発的な態度に怒りを抑えながら「あぁ、兼房の言う通りだな。」と、顔を引き攣らせながら声を震わせて話すと、一旦心を落ち着かせた。


「簡潔に話すと、俺の師匠でもある情報屋のフレデリックから、話したいことがあるから横浜にある事務所まで来いとのことだ。というより師匠と兼房って知り合いだったのか?」



義経はメールの内容を説明しながら、フレデリックとの関係を訊いた。

すると兼房は読んでいた書物を閉じると「私とフレデリック様は少々古くからの知り合い故に、たまにお互いの情報を共有する仲とだけ、お答えしましょう。」と答えると少し驚きながらも義経は兼房に「なぁ、兼房。師匠って謎だらけの人物じゃん。俺さぁ、あの人を信じていいのかイマイチわからないんだよ。ただ一言言えるのは嘘はついてないんだよな。けど、これを言うとなんか矛盾してるんだよなー。」と悩みながら兼房に相談する。


「私も、彼の方が何を考えておられるのかは知りませんが。フレデリック様の言葉は嘘偽りはないとだけ申し上げられます。」


兼房の言葉を聞いて、少し安心できたのか「そうだよな。今悩んでいても仕方あるまい!これ以上考えるのやめよ。」と諦めた。

そして義経は兼房「まあ、俺は伝えたから横浜までの動向よろしくなーってことで。」と言いながら兼房の部屋を出て行った。


(さてと、師匠から前に言われた通り、範頼の仲間になるのは断るか。それに俺の仲間になる予定の人たちも気になるしな。)


義経は、範頼にメールで話したいことがあるから、俺の部屋に来い。とだけ送ると数分後に義経の部屋に範頼が現れた。


「いやー、久しぶりだねー。最近調子はどうよ?」


そう言いながら範頼は義経の部屋に入ると「頼朝という変態と痴女娘からの呪いのメールのせいで、ここ数日間魘されてたんだよ。んで今日復活した感じ。」と少し疲れ果てた表情を見せると範頼は苦笑いしながら「それは悲惨だったね……まあ、色々とお疲れ。それで義経、俺に何の用?」と訊かれると義経は一呼吸おくと、実は。と言いかけたところで「風雲児に入る気はない。でしょ?」と言った。


範頼の言葉に少し驚きながらも「まぁ、そうなんだけど。実を言うと俺、東京にある冒険者養成学院に行くつもりなんだ。そこに行って何が変わるのかはわからないけど、俺さぁ、もっと強くなりたいと思ったんだよ。今回の魔物討伐戦で、ある女の子に誰も死なせない。なんて、出来もしない事を言ったんだよ。俺がもっと強かったら、助けられた命だってあったんじゃないかって……そう感じたんだ。」と話す義経に対し範頼は辛辣な言葉で「悪いけど、俺は義経の話は理解し得ないかな。仮に多くの人を助けられたとしても、犠牲はつきもの。誰も死なせたくないなんて夢物語の話だよ。それに義経は一体何を目指しているの?まさか自分が強い能力をもってるからって、この世界の主人公のヒーローになったつもり?そんな戯言言うなら、もう帰ってもいいかな?」と言うと、義経は範頼の胸ぐらを掴むと「お前に俺の何がわかるんだよッ。」と睨みつけた。


範頼は義経の揺らぐ瞳を見て少し間を置くと「あー、可笑しい。ただのエゴかと思ったけど、嘘偽りないとか笑うしかないでしょ。オッケーいいよ。非常に残念だけど、風雲児には入らなくていいし、もう義経のやりたいようにすればいいよ。ただ一つだけ忠告しておくけど。どんなに言葉遣いが汚くて正義感が強くても守れる命は限られるよ。まあ、せいぜい頑張って足掻いてみな。」と小馬鹿に言った。


そんな範頼の態度にカチンときたのか「いや、全人類助けるとか無理ゲーだからッ!大体俺が思ってない事まで勝手に決めつけるな!そんな頭だから風雲児とかいうダッセェ、ギルド名しか考えられねぇんだよッ!!」と言い返すと範頼は笑いながら「いや、そういう意味で言ったんじゃなくて。まあ、いいや。因みにギルド名は決めるのめんどくさかったから辞書で適当に開いたら風雲児だったからそれにしただけだよ。もし決まらなかったら豚骨塩ラーメン同好会になってたとこなんだ。俺はそれでも良かったんだけど周りに猛反対されて残念。」と楽しそうに話す範頼に義経は呆れながら「それは反対されるだろ。俺だって嫌だよそんなギルド。」と嫌そうな顔をみせると範頼は「じゃあ、義経だったらどんなギルド名にするの?」と言われ、自信満々に「そりゃあ、デッド・マン崇拝教以外ないだろ。」と自信を持っていうと、範頼は神妙な顔つきで「何なの?そのいかにもヤバそうな宗教団体みたいなセンスのなさ……。」と若干嫌そうな表情を見せた。


「はぁ?お前デッドマン馬鹿にするなよ!俺の憧れのヒーローでもあり、俺の将来の目標でもある偉大な人物なんだぞ!」


そう言いながら義経は範頼に指をさすと、範頼は苦笑いしながら「はいはい。義経は頑張って信者たちを増やしなよ。それじゃあ俺は暇じゃないんで、もう行くよ。」と手を振りながら義経の部屋を出て行くと、義経は範頼の帰り際に「だから宗教じゃねえよッ!範頼、夜出歩く時は背後を気をつけるんだな!」と、捨て台詞を吐いていた。


そして部屋を出た範頼は(本当、あの男は余計な事しかしないな。ま、いずれにせよ。こうなる事は予測していた事だし。それに、いよいよ本格的に動き始めている、そうなると大罪の契約者たちが出揃うと面倒だな。)と思いながら口元に手を当てると「至高の物語シナリオで壊すのもアリだな。」と、ニッと笑うのであった。




****************



翌日の明朝、京都駅に義経と兼房そして桃太郎の3人が東京行きの夜行列車の手続きを兼房が済ませに行っている間。

義経と桃太郎は朝ご飯の駅弁を選んでいる最中だった。



「桃は朝ご飯何が食べたいのあるか?因みに俺は和牛弁当か京風いなり寿司で迷っているんだが、どっちがいいと思う?いや、いっその事両方買うか。」


義経にそう訊かれると、桃太郎は少し困った表情で「若のお金なんだから好きに使うといいと思うよ。それに僕は大丈夫だよ。ただでさえ東京に連れてってくれるのにご飯までご馳走するわけにはいかないよ。」と苦笑いした。

そんな桃太郎に対し義経は呆れながら「桃の言う通り、俺のお金なんだから好きに使わせてもらうぜ。だから桃、俺のお金なんだから好きな弁当を選べ。じゃなきゃ絶交だからな!」と笑った。

そんな義経の言葉に桃太郎は口を緩ませると「ありがとう、若。」とお礼を言った。


義経たちは東京行きの夜行列車の中に入ると、先頭車両は食事スペースになっており、そのまま2階へ続く道もつながっていた。

そして中央は、広々とした空間のラウジングとなっており、本棚はもちろん巨大なスクリーンは映画を鑑賞できるスペースにもなっている。

そしてその先は一般車両となっており、一般の人たちも利用できる仕様となっている。その更に奥にある後頭部車両は倉庫となっている。

そして2階は、大人たちが楽しむバーカウンターに、ダーツやビリヤードなど娯楽スペースとなっており、その先がトイレ浴槽付きの部屋となっていて、その先の奥は夜行列車の利用者の人の為の部屋が用意されている。

義経と桃太郎は203号室の2人部屋、そしてその隣が兼房の1人部屋となっている。

義経は部屋に入ると2段ベットの下の方に寝転がると、ため息を吐いた。


「正直、師匠の所へ行きたくないんだよなー。このまま東京を観光して帰ってもいいかな?」



義経がそう言うと桃太郎は苦笑いしながら「フレデリックさんに悪いよ。それに何か大事な話があるから呼んだんじゃないの?」と言う桃太郎に義経は黙って一点を見つめるとゆっくりと口を開いた。



「俺さぁ、昔から嫌な予感ってよく当たる方でさ。暗殺組織アサシンギルドの件で、悠人さんを助けられなかったじゃん……今思うとあれは序章に過ぎないんじゃないかって思うんだよ。だから俺が言いたいのは、この先もっと災厄な事が降りかかってくるじゃねえかって思うんだよ。できればそんなこと避けたいんだけどなー。」


いつになく、しおらしい義経に桃太郎は「若がこの先どうしたいかは、若の自由だと思うよ。でも僕は冒険者に憧れを持っているし、それに本当にそうだとしても僕は絶対に戦うつもりだよ。エゴだと思われても構わない。1人でも多くの命が助かるなら僕はもっと強くなって、この命が尽きるまで戦い続けたいなって、まだ冒険者でもないのに恥ずかしいこと言っちゃったかな。」と照れ笑いした。


そんな主人公らしいことを言える桃太郎に義経は笑いながら「やっぱ桃、お前って根っからの優しさの塊なんだな。他人なんかどうでもいいと思う俺よりヒーローっぽいじゃん。それに俺と違って自分の意思をちゃんと持っている。それってスゲェーことだと思うぜ。」と伝えると、桃太郎は歯に噛みながら、ありがとう。とお礼を言った。


その後、2人は朝食を済ませると1階にあるラウジングで休憩をとっていた。

義経は映画のDVDがたくさん並ぶ棚を眺めながら、どの映画を観ようか悩んでいると桃太郎が「何か気になる映画でも見つかったの?」と訊かれると義経は悩みながら「気になるものねー、この世界にもデッド・マンがあったら、それ観るんだけど、あるわけ……って普通にあるんだが。え、いや嬉しいけど、え、なんであんの?」と驚きながらデッド・マンを鑑賞し始めるのであった。



「いやー、やっぱデッド・マンはいつ観ても最高傑作だわー!ラストのド派手なシーンもいいし、ライバルであるフェザーとの戦闘シーンは胸熱だったなー、それに何と言ってもデッド・マン役の俳優がハリソン・メイソンなのも分かってるよなー。そういえば俺ばっかりの趣味に付き合わせて悪かったな。桃は退屈しなかったか?」


申し訳なさそうに話す義経に桃太郎はニコッと笑いながら「ううん。僕も凄く楽しかったよ。それにデッド・マンって少し眼中無人なところもあるけど、悪いヴィランを倒す姿勢はヒーローそのものなんだなーっと思ったよ。」と言うと、義経も目をキラキラさせながら、だよな!だよな!と嬉しそうに話す姿に桃太郎は顔を綻ばせながら話を聞いた。


そして日も暮れた2人は夜食を済ませる為、食堂へと向かう途中。

なにやら探し物をしている、1人の少女の姿があった。

桃は迷わずに少女の元へ行くと「何か探し物を見つけているのですか?」と訊いてみると少女は困った表情で「ハオ……実は桃龍タオロンくんが迷子になっちゃったんです!マーマから誕生日の時に貰った、手作りの縫いぐるみなんだけど、うちにとって大切な宝物なのに、どうしよう……。」と涙目で話すチャイナ少女に、桃太郎は優しく「なるほど、それなら僕たちも一緒に探すのを協力するよ。」と話す桃太郎に対して、義経は断るに断れない状況を作られてしまい。

引き攣るような笑みで「あぁ、俺たちに任せろ……(クソが、夕食を食べ終えたらデッド・マンの続きを観るはずだったのに、邪魔しやがって!)」と黒い心を隠しながら、縫いぐるみ探しを渋々引き受けることにした義経。

そんな黒い部分を知らない少女は2人にお礼を言いながら自己紹介を始めた。


謝謝ありがとう。うちの名前はリーシェ・クライメット。探すのを手伝ってくれて本当に感謝だよ!」


リーシェのニコッと笑う可憐な笑みに、桃太郎は頬を少し赤らめると、その横で義経はニヤニヤと笑いながら「うぶだねー。」とからかいながら、そのまま自己紹介を始めた。


「改めて初めまして、俺の名は源義経でこっちは俺の友達の桃山柳太郎。桃太郎って呼んであげて。」


義経が自己紹介をすると、桃太郎はペコリと軽く頭を下げながら、よろしく。と一言挨拶をした。

そして3人は桃龍くんを探すべく、各車両をくまなく探し始めた。


「そういえばリーシェ。桃龍って龍の縫いぐるみなんだろ?見た目は玉を持った神龍シェンロンでも良くない?てかもうコイツでいいよな。」


義経はお土産コーナーのお店に置いてあった縫いぐるみをリーシェに見せると、リーシェは呆れながら「ハオ……桃龍くんは緑じゃなくて、赤いドラゴンをモチーフにした竜なんだけど、義経は桃龍くんを探すのもう飽きた?」と訊かれると、なんとも言えない表情を見せた。

決して探せのがめんどくさくなったとは口が裂けても言えない空気の中。

下の階の倉庫車両からガタンッと大きな音が鳴ると、微かに人の声が聞こえてきた。


義経は2人に「今、凄い音がしたよな。」と訊くと、2人はコクリと頷いた。


「じゃあ、人の助けを呼ぶ声は聞こえたか?」


義経がそう言うと、2人は顔を合わせると桃太郎が「いや、物音だけだったよ。」と言うとリーシェも「うちも桃太郎と同じく物音だけだよ。」と言った。

義経は驚きながらも、もし人がいるのなら手遅れになる前に倉庫車両の部屋へと向かって行った。

2人も義経の行動に不思議に思いながらも後を追った。


倉庫車両の前まで来ると、そこだけが重苦しい妖気に包まれていて。

桃太郎とリーシェは少し息苦しい表情を見せると、義経が「あまり無理するな。俺1人で十分だから2人は残ってろ。」と言うとリーシェはポーチから小瓶に入った錠剤の様なものを取り出すと「この漢方は、中国4000年の歴史から伝わる漢方薬で、どんな妖気さえも抑えてくれる有難いお薬なんだよ。」と言った。


「本当にそれ大丈夫なやつなのか?」


義経は怪しみながら訊くと、リーシェはニコッと笑いながら「大丈夫だよ、リーシェが最初に飲んで試してみるから見ててね!」と言うと、バックからペットボトルを取り出すと、漢方薬を飲むと同時に水も一緒に流し込んだ。

するとリーシェの様子が飲む前と違って、だいぶ楽な表情に変わっていた。


その様子に義経は「本当にちゃんとした漢方薬なんだな。まあ、俺は飲まなくても体質的に問題ないから大丈夫だけど、桃はリーシェから漢方薬を貰っておけ。」と言うと、桃太郎は困った様に「うん、漢方薬はありがたいんだけど、飲み物がないから僕も遠慮しておくよ。」と言った。


先ほどよりも表情が悪い桃太郎に、リーシェが「桃太郎、遠慮よくないよ!リーシェの水でよければ飲んで!」と、リーシェの飲み掛けの水を渡すと、桃太郎は更に困った表情で「ありがとう、けど本当に大丈夫だよ!」と遠慮する様子に義経はニヤニヤ笑いながら「青春だねー。いいな、俺にも早く春が来ないかなー。」と茶化した。


桃太郎はほんのり顔を赤く染めると「もう、茶化さないでよー!」と義経に言った。

リーシェも「義経、意地悪よくないよ!桃太郎も悪化する前に早く飲む!」と言うと、桃太郎に漢方薬と水を渡した。

義経は、はいはい。と返事をすると「それじゃあ、俺は先に様子を見てくるから、桃たちはゆっくりでいいよ。」と言うと、1人で倉庫の中へと入っていった。



後頭部車両に異変に気づいた車掌の1人が、少し様子を見てくる。と言うと、帽子を深く被ったもう1人の車掌が男性を引き止めた。


「後頭部車両の方は俺が様子を見に行きますから、先輩方は乗客の安否を頼んでもらってええですか?」



男がそう言うと、2人の車掌は男にと任せると、そのまま後頭部車両へと向かった。

男が去った後、1人の男が「中津さん、さっきの新人ってうちにいましたっけ?」と訊くと「俺も初めてみる顔だ、新人なら最初に挨拶くらいするのが礼儀だろうが、全く今どきの若いやつときたら。」とあまり深く考えずに、新人の男に任せたのであった。


後頭部車両に向かう先ほどの車掌は、帽子を被り直すと「さてと、鬼退治でも行きまひょうか。」とニッと笑いながら、義経たちがいる倉庫へと向かって行くのであった。

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