第20話 8.15

あの時、私には四肢があった

この身に釘が刺されるのを防げる意思を持った四肢が

光る災厄の一閃を受け止め憎む四肢があった


あの日から私から四肢が奪われた

この身は自分でありながら自分でなくなった

私は撃たれても反抗する術を失った


今日の私には四肢がある

撃たれて続けても耐え続ける四肢が

これを人は平和と呼んだ

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