うーむ

 車に跳ねられるなんて、それなりに長く生きてきたが初めてのことだよ。


 後ろから跳ね飛ばされた。

 視界は自らの意思とは別に回転し、宙を舞っていたのだろうが着地の記憶はない。


 ああ、私らしくもなく気を利かせて買い物になど出るべきではなかった。


 この歳で骨折とはね。

 若い頃と違い、治るのが遅いらしいよ。

 


 脳波だか何だかを測定する機械が外されたので、一般病棟に移ります。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る